年収90万円でハッピーライフ (ちくま文庫 お-72-1)

  • 筑摩書房 (2019年7月9日発売)
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本 ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784480436078

作品紹介・あらすじ

世界一周をしたり、隠居生活をしたり。「フツー」に進学、就職してなくても毎日は楽しい。ハッピー思考術と、大原流の衣食住で楽になる。解説 小島慶子生きるのが楽になる衣食住のノウハウとハッピー思考術!これは、社会的成功から乗り遅れまくったら、不幸になるどころか毎日が楽しすぎて、ジョーシキっていったい何だったんだろう、進学しなきゃいけないとか、就職しなきゃいけないとか、結婚とか子育てとか老後の蓄えとか、資格も技能もマナーもテレビもスマホも友達も、なくても生きていけるものばっかりじゃん。もー自分しか信じないもんね。何が幸せとか、自分で決めちゃうもんね。おならプーだ。という本です。どこからでも、興味のあるところから読んでみてください。せっかく世の中に乗り遅れちゃったことだし、わたしの体験が少しでもみなさんのお役にたつことがあれば、ちょっと嬉しいかもしれません。(「はじめに」より)【目次】はじめに第一章 ハッピーライフの基本とはわたしの暮らし/実感を大切にすること第二章 フツーって、何?進学とか就職って、しないと生きていけないんでしょうか?将来やりたいこと、マジないんですけど/友達って必要?他人と比べられてツライとき/いじめられて死にたいとき自分の見た目が好きになれない/LGBTのこと意味不明なルール/人間はみな平等のはずですよね?隠居はベストな生き方でしょうか?/個性って、何?【文庫版のために】親のことをうっとうしいと思ってしまう家族はいちばん近くにいる他人/苦労したほうがエライって本当か第三章 衣食住を実感するくらし1.「食」で、ひとはつくられる何を食べればいいのか/粗食をしたらこう変わりましたMY粗食マニュアル/ここ1週間の献立自分に合う食生活を見つける/キッチンと、その周辺食材をどこで買うか問題/紅茶とスコーン/野草狩りもまた楽し2.「衣」を、生活から考える服装がしっくりくるのは20代から/隠居のワードローブ大公開3.「住」は、恋人のようなもの今のアパートにたどり着くまで/部屋の選び方、付き合い方第四章 毎日のハッピー思考術心と体のチューニング/お金とうまくやっていくために働く、ということ/貯金について/低所得者にとっての税夢や目標はないとダメなのか/平和=退屈ではない将来について/生きること、死ぬことおわりに

感想・レビュー・書評

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  • 初めて彼を知ったけど、全然意外な生活じゃない。というか、極めて似た生活をしている。彼のように、洗いざらい書いて紹介する機会も意思も余裕もないし、ちょっと書くのだったら差し障りがあるので秘密にするけど、かなり似ている。それに、彼も言っているけど、何も彼と同じ生活をする必要はさらさらない。

    でもだからこそ、私と違って若くてストイックな彼の生活の中で、参考になるところはある。以下はそのメモ。

    ・起床したら、白湯を読みながら、ブログ更新とメールチェック30分。←短い!
    ・朝一番の飲み物。白湯。冬は生姜のすり下ろしとたまに蜂蜜。夏は濃い目のセイロンティー、ミルク。快便のもと。
    ・17時ごろ夕食。腹6分目で調子良い。←ストイック!
    ・ものすごく好きって、周りから見たらウザい。でも意外とそこに才能が隠されていたりもする。
    ・人間やりたいことはわかんなくても、やりたくないことだけは意外と迷わないんですね。
    ・中学環境は荒れていた。周りでは、ブロック殴り殺し事件、いじめ自殺もあった。彼も酷いいじめに遭う。死の一歩手前までいく。登校拒否の同級生の家に避難生活。←これは全く似ていない。よく生きていたな。小説にできるぞ。
    ・親の極貧生活(トイレットペーパーにマヨネーズつけて食べた等々)聞いて「世の中の不公平等」を知る。
    ・コンビニの廃棄弁当食べたら、翌日如実にだるい。朝うんこ出ない。現代人、食べることを蔑ろにしていないか?
    ・しかるべき時にちょうど出てくる欲や野心。それは例えば「本を書きたい」ということ。
    ・手間暇かからないで、健康も欲しい。それで粗食(玄米菜食)になった。
    ・小松菜は常備菜。軽く湯にくぐらせて、ごま油と醤油で炒める。冬は根菜(人参、大根、生姜)をすり下ろしたのを冷蔵庫に入れて2-3日持たせる。色とりどり。
    ・いじめられていた時もそうだったけど、何も感じないことにした方が、その場は圧倒的にラクなんです。だけど、これを続けていくと、物事は見えないとこから壊れていく。ジンマシンが出て、あのとき辞めてホントによかった。←そう言えば、ジンマシンがいつの頃からか出なくなった。以前の仕事辞めた時と期を一にする。今気がついた。
    ・地球の人口約73億人の中から、この「お金」は、私を選んで来てくれた。なんかありがたいことだなぁ。
    ・家賃2.8万、共益費1500円、固定費(ネット含む)1.5万、食費1万、その他。月6万で生きていけるが、たまの贅沢で7万。それで週2日のバイトにした。たまのライターの仕事や、バイトは貯金へ。
    ・結果、読書と散歩が趣味になる。自然の中をあるくって、本100冊分のすごい情報量があると思う。
    ・隠居生活をして、つくづく実感するのは、平和=退屈なわけではないということです。退屈は人の心の中にしかありません。退屈する人は、どこで何をしようが、いくらお金を持っていようが退屈するんです。
    ・人間って、個人的な単位では想像も共感もできるけど、全体的な単位ではよくわかんないように、頭が出来ているんじゃないかと思う。全体主義屋さんはそういうとこに付け込むんですよね。これは怖いことです。
    想像力はどうしたら身につくか。
    1番手っ取り早いのは、本を読むこと。自分が体験し得なかった人生を擬似体験するのが目的なので、ビジネス書とかじゃなくて小説が良いです。
    ・全体主義屋さんに付け込まれてしまう根本的な原因は、人間が何かに頼らなきゃいられないという弱さを持っていることです。(略)誰もが、自分自身の手で、心の中に伽藍を建てるしかないんです。(略)100人の他人からの「いいね!」より、自分ひとりの「いいね!」が勝るようになればしめたもの。

  • これは究極の幸せの哲学本だ。
    ゆる~い口調のエッセイでありながら、著者が自身と向き合い突き詰めて考え抜いた先に見つけた幸せが語られている。

    なんかいいなぁ。こころにゆとりを持っていることが。幸せだと感じながら生活していることが。
    振り返ったときに幸せだったと思えたらいいなって、今をなんとか乗り切ろうとしている自分にとって、今を目いっぱい楽しんでいる著者・大原さんの生き方はキラキラして見える。

    自身と向き合うことで見えてきた幸せのかたち。
    自分に必要なものの分量を知り、それに必要な分だけお金を稼ぐというスタイルが、衣・食・住にわけて紹介されている。

    欲は限りないが、もし些細なことを楽しむことができたら、大原さんのように幸せを感じるために、実はお金はそんなに必要ないかもしれない。
    子どもがいるとそう言ってばかりもいられないけど、足りない足りないと必死で満たそうとしてばかりじゃなく、既に手にしているものに目を向けることも必要なんだね。
    それに、お金がないと幸せを感じられない大人より、小さなことに幸せを感じる心を持った大人に育ってくれた方がいい。

    自分が大事にしたいもののなかで、優先順位が高いものはなんだろう。
    自分のこころの声に耳を傾け、何が快で何が不快なのか、小さなことにもアンテナを張ろうっと。
    やっぱり今を大事に生きなきゃね。

  • 自分は作者のようにそこまで大胆には生きられないけれど、頭の中がごちゃごちゃになった時にフッと肩の力を抜けさせてくれた一冊でした。

    自由に生きたい
    趣味が読書と散歩ってところは作者との共通点★

  • 『こんな生き方があるんだ!』と気づきを与えてくれたエッセイ本。
    著者は、生活に必要な最低限のお金を得るため週2日だけ働き、それ以外は図書館に通って読書と散歩を楽しんでいる。
    その生き方は、著者がさまざまな経験からたどり着いたものであり、とても幸せに感じられた。

    本書のうち、以下の3つを自分の生活にも取り入れたい。

    1.イヤなことで死なない
    人間、やりたいことはわからなくても、やりたくないことだけは意外と迷わない。
    大切なのは、『好きなことで生きていく』ではなく、『イヤなことで死なないこと』。

    2.あなたは食べたものでできている
    著者がコンビニで働いている時、コンビニ弁当を買う人は、あらゆる気がない人が多かった。食べるものと心身状態は関係している。

    3.心と体のチューニング
    自分のズレを修正するには、とにかくボーっとすることが大事。何もしないと、人間は自分と向き合うしかなくなる。

  • 「20代で世を諦め、あんまり働かなくなり、いまやほとんど人と関わっていない」という著者の、30代にしてすでに年季の入った「隠居」生活を綴った本(著者は1985年生まれ)。

    著者は、月収7万円程度の最低限の仕事をしたうえで、週休5日程度の独身スローライフを送っている。年収100万円以下の暮らしが、すでに数年間つづいているそうだ。

    というと、相当苦しい極貧生活のように思えてしまうが、タイトルに「ハッピーライフ」とあるとおり、その暮らしぶりは傍目にも楽しそうである。

    著者は自炊や洗濯などが元々好きであるうえ、一人でいることがまったく苦にならないタイプ。
    楽しみは、図書館を利用しての読書と散歩。それにくわえて、ネットを介して無料の映画を観るなどの娯楽もある。
    それ以上を望まなければ、それはたしかに「ハッピーライフ」ではあるだろう。

    本書はお金のかからない「ハッピーライフ」のノウハウを明かしたうえで、世間のありきたりな幸福の尺度に疑問を投げかけてみせる。「夢や目標はないとダメなのか」「友達って必要?」などという形で。

    もちろん、著者のような生き方は万人向けではなく、おいそれと真似できるものではない。
    著者は、そういう生き方に必要な条件として、「ひま耐性」が強いこと、将来のことを気に病まない楽観性があること、世間の目を気にしないことの3つを挙げている。

    私自身、もし養うべき家族がいなければ、著者のような生活をしていた気もする。一人でいることが苦にならないし、物欲も乏しく、ゼイタクな暮らしがしたいとも思わないし、本とネットがあればとりあえず退屈はしないから……。その意味で、かなり共感できた。

    単純に読み物としても面白い。
    まだ若いのに隠居生活をしている著者を、年長者が「おまえのせいでGDPが下がった」と怒った……という話には爆笑。

  • 内容は、普通だった(一般的、という意味ではなく。さほど目新しいことではないという意味で)

    低収入の、生活。を、楽しんでいる生活。
    そう考えれば、本書のような内容になるよな、というだけの話で。

    そういう話が読みたくて読みはじめたのだが、
    想定外に、非常に苦手な文体だったせいで、ざっくり飛ばし読みになってしまった。

    想定外に苦痛だった理由は、たぶん大まかに言って2点。


    一つ目は、

    年収90万円でハッピーライフ

    こういうタイトルの書籍は、だいたいライフスタイルの紹介がメインだと思うのだが、

    本書は"視点"の置き方が、90万円でハッピーなライフスタイルの紹介、というものではなく、

    90万円でハッピーライフを送っている"大原扁理のエッセイ本"、というスタイルになっていた。

    (ハッピーライフを推しまくる、紹介しまくる楽しい本、というより、
    年収90万を幸せだと感じるちょっと変わった著者が感じる日々のあれこれを書いた本、とでもいうのだろうか。そういうスタンスで書かれている。
    著者は日本の同調圧力について否定的に捉える一方で、こんなタイトルの本を書くのだから、結構ねじれているなぁと妙な気分になった)


    『20代で隠居 週休5日の快適生活』という前著があるらしいが、私は知らなかったので、知らない人のエッセイを読んだ形になる。..申し訳ないが、さほど面白みはなかった。


    二点目として、冒頭でも書いたが、文体が苦手だった。。
    原田○○式とでもいうのだろうか。
    アリかな、とか、ヘンだな、とか、フツー、なんとな〜く、だってさ、とか。。。

    個人的に、苦手な文体だった。。
    (くだけすぎていて、読んでいてイラッとする)

    しかも、原田氏のような元来の著述家が書き崩した文体ならまだしも(というのも偏見かもしれないが)ほぼ素人の書くこの文体となると、、、以下省略

    内容も(個人的には)さほど真新しいことでもなかった上、哲学的背景や、今後何か新しい価値観の創出の芽も特に感じなかったので、今後苦痛の文体に浸ってまで読むことも..たぶんもうないかなと思った。優先順位的に。



    うーん
    ただ、私の場合、文体の良し悪しがかなり影響するので、上記は辛口評価かもしれないです。

    一般的な話でいうと、
    親しみがある文体で、若くして隠居生活をしている著者の日常を感じられる本、という仕上がりにはなっているので、楽しめる人には楽しい本だとは思います。

  • 週2で働いて、残りは読書・散歩・自炊をして過ごすという筆者の生活にすごく憧れる。筆者は自分にとっての幸せとは何かを理解した上で、生活リズムを作り上げて、自己管理・お金管理を徹底的に行っている。欲があまりなくて、修行僧のような印象を受けた。私も隠居生活をしたいのだが、この本を御守りに、もう少しばかり社会の荒波に揉まれようと思う。

  • 何かのこだわりを捨ててみるとこんな風にも暮らせるんだ、と目から鱗です

    当たり前だと思うようなことが、実はそうでもないんだよ、と教えてくれます

    この方ののんびりとした人柄が好感が持てます

    でも過去にとても苦労されたからこそだとも思います

    お金に対する価値観が少し変わります

  • なんだか気持ちがとても穏やかになった本でした。
    ここまで清貧なのは真似しようとしても無理、と思いましたが、取り入れたい考え方も多くありました。
    無理しないのが一番。でもどんなことが無理なのか、わたしはまだきちんとわかっていないので、まずは自分と向き合うところから。
    経済的、精神的、体力的に自分の快適なバランスを知っておくこと。自分の生活水準を把握しておくこと。
    一人暮らししたい、と漠然と考えていたのですが、実現に向けて進もうと思います。自分で生活出来ないんじゃ、生きていけないしね。
    やる気も貰えましたが、落ち着く本です。何度でも開きたいです。

  • 『年収90万円でハッピーライフ』大原扁理

    Twitterで筑摩書房をフォローしてから欲しい本がたくさんあって仕方がない。自分は一般的に年収が高いと言われる職業・会社に勤めているが、仕事はストレスフルであり、飲み会も多く、さほどお金は貯まらない。おまけに急性大腸炎で入院したり、マッサージ屋に行ったりと、お金を多く稼いでは、すり減った身体へのメンテナンスでそれほどプラスのお金は出てこない。そんなことを思っている時、『年収90万円でハッピーライフ』という題名はとても魅かれるものがあった。いざ読んでみると、大原さんは、上記の私の生活と真反対の生活を送っていた。私の生活が「高収入高疲労高発散」生活ならば、大原さんの生活は「低収入低疲労低発散」生活であった。大原さんは何度も強調していたが、何もこうなりたいと思ってこのような生活に至ったわけではない。とにかく自分が好きなことをやり続け、自分が嫌いなことをやらないということを続けているうちにこのような生活になったという。
    大原さんは言う。苦労には2種類あって、何かを達成するための努力をする時の苦労と、とにかくがんばるという苦労。前者には意味があるが、後者には全く意味がない。後者の努力をしている人が多すぎるのではないか。
    年収90万円の生活は衣食住をとにかく感じる生活であるという。食は粗食にしているという。肉を食べず、お米や野菜を中心に食べる。こだわりを持たず、なんとなく、栄養のある食事をする。健康であることとは一番の節約であるという。人は食べたもので出来ている。個人的な話だが、疲労がたまると辛いものや刺激の強いものが無性に食べたくなる。刺激の強いものに舌はだんたんと麻痺していき、胃腸が耐えられなくなり、入院した。高刺激高損失である。一方、大原さんの食は低刺激低損失。こういった生活の方が、よっぽど良い。
    着るものは自分スーツと呼ぶ、毎回決まった洋服。とにかく、決断に時間や頭を使わない。内田先生は、昨日の自分を越える為に、気づきを得るには、毎日同じ生活をするのが一番良いという。カントが毎朝散歩をし、イチローがカレーを食べ続けたように、毎日入力における脳への刺激を低く抑えることで、小さな変化に気づくようになる。ペースメークやルーティンの大切さはここにある。大原さんは、知らぬ間にルーティンをしっかり作っている。低刺激高感受生活である。住に関して面白かったのは、とにかく家にいるのが大好きな大原さんは、家にいることが幸せなら人生の半分が幸せという。また、家賃を1時間単位まで割って計算する発想が面白かった。大原さんの家の場合、家賃から換算すると1時間39円お金を払って家にいるという。こう考えると、外に出ることが損に感じてくる。この感覚は面白い。
    ハッピー思考術も面白かった。心と体のチューニングが重要で、つらい時に、何も感じないようにしてしまえばラクだが、これを続けていくうちに心と体が壊れていく。そんな時、自省と微調整をする為にはとにかくボーっとすることが大切だという。何もしないと、人間自分と向き合うしかなくなる。その時間をどこかで作ることがとても大切だという。知らないうちに自分をしんどくしていた小さなことの積み重ねに気が付いて、きちんとリセットされる。
    また、ハッピーな生活をする為に、物欲を減らし、工夫して生活し、必要なものだけを買い、週に何日最低働けばよいのかを計算する。
    最後に、隠居生活を続けて実感することは平和=退屈なわけではないという。退屈は人の心の中にしかない。退屈する人はどこで何をしていようと、いくらお金を持っていようが退屈なのだという。そんな人の心の中にしかない退屈を吹き飛ばすためには、想像力と創造力が必要で、この二つさえあれば、どんな環境でさえも楽しむことができる。話は飛ぶが、全体主義の独裁者は人々の退屈に付け込む。高ストレス高刺激な毎日を過ごす中で、加速度的に刺激を欲する。入力でしか満足できないひとは一番独裁者に操られやすい。どんな時でも自分の想像力と創造力で退屈さを吹き飛ばせる人間は、独裁者抜きでも幸せでいられるから、操られにくい。人のいいね!より自分のいいね!を大切にしよう。

  • 節約や自己啓発の本ではなく、低所得でもとても楽しくシンプルに暮らしてる著者のエッセイ的な本。お話しを聞かせてるようなラフな文章で読みやすいです。子供の頃からの酷い経験から見いだした最も自分に優しい暮らし方をしていてとても見本になる。自分を大切に生きていくとはなんともシンプルな事かと思った。なかなか自分に優しく出来なく、世間の目も気にしがちだが、1度しかない人生。もっと自分に正直に楽しくラクに生きてみようと思う1冊でした。

  • 【感想】
    ・お金が無い=お金を稼ぐ時間も必要もないから、悠々自適に人間本来の生活を送れるんだなあと思った
    ・今の時代お金が無くても、ネット環境や公園や公的なものを使えば、安く楽しく生活できるのは本当だろうな
    ・自分もやりたい事やって、自分に合わなかったら、バイトのみで生きていくのもありだなあ

    ・結局自分がどういうことをしたら幸せになるのか?が大切

    ・何をしたいか?だと難しいから、何をしたくないかで考えるのも大切

    ・家族だから~っていう縛りに捕らわれずに、家族も他人って考える方が気がラク

    ・家賃を家に居る時間で割って、1時間当たりの時間を計算してるのは面白すぎ!

    【勉強になったこと】

    【アクションプラン】
    ・お金を稼ぐのが人生の目的になるのではなく、結局自分がどういうことをしたら幸せになるのか?が大切!!
    →そのためにはどういった生活をして、どれくらいのお金が必要なのかを考えるの良いね

  • 高校卒業後、就職も進学もせず、世界を放浪して行き着いたのは、東京の片田舎で週休5日の自称隠居生活。

    著者は30代。年収90万円で家賃2万8千円の古民家に住み、ほぼ人と交わることはない。スコーンを焼き、野草を食べ、暖房は湯たんぽ。時々、文章を書く。

    欲や夢、貯金、将来などを考えることを超越した境地にたどり着いた究極のミニマリズム生活。病気への恐れ、親や近隣住民の世間体をさっぱり忘れて、自己肯定すれば、こんな生活もアリだ。あまりに極端な生活なので、参考にしようとは思わなかったけど。

    最低限の衣食住さえあればいい。アフターコロナ時代にはそんな人間が増えるだろう。問題はそんな生活を楽しむ覚悟があるかどうかだ。中途半端に著者の生活を真似するべきじゃない。

  • 定期的にこういう本を読むと、
    ・他者と比べないこと
    ・なんとかなる

    などストレス解消、仕事やプライベートの姿勢の見直しになるからよい。

    嫌なことをしないで死ぬ。

    は個人的に好きですね

  • タイトルのみを見た時には仕事への意欲があまりない消極的な方なのかなという印象だったが、実際には良く考え行動を続けている前向きな方で、読んでいて清々しかった。特に、周りの人、動物や自然、自分を生かしてくれるもの全て(水や住んでいる家、食料品など)に感謝の気持ちをいつも持って生活していることが素晴らしいと思った。

    筆者はたまたま自分らしく居られる環境が隠居だっただけで、働かないことへの批判の声も聞こえてきたりはするようだが、淡々と過ごしている。

    世間の価値観にいちいち左右されず、自分にとっての最善を分かっている人は強いな、自分も少しずつでもそうなれたら良いなとつくづく思った。

    来月(2020/12)、新刊が出るようなのでそちらも楽しみにしている。

  • 楽しく生きて死ねるなら本望に納得。私もそういう生き方がいい。隠居生活はとても真似できそうにないけど。

    • こゆきうさぎ148さん
      こんにちは。
      こちらの本、はじめて知りましたがおもしろそうなタイトルですね!
      タイトルのような暮らしを真似できるかはわからないけれど、年収9...
      こんにちは。
      こちらの本、はじめて知りましたがおもしろそうなタイトルですね!
      タイトルのような暮らしを真似できるかはわからないけれど、年収90万でしあわせに生きられたらなあと憧れはあるので、読んでみたいです。ご紹介ありがとうございます!
      2021/03/17
  • 高卒、フリーター、実家を出てミニマムな家賃の住処で週休5日のスローライフ。

    もともと、学校も仕事もそんなに好きじゃない。適応ストレスで燃え尽きるより、ストレスから距離を置いて若隠居になって一人で楽しく生きる。

    ありだと思います!

    より良い学校、より良い会社を目指して競争したり、頑張りすぎて心身壊すまで一生懸命になったりすることが日本人の美徳だけど、それで病んでしまう人が多いもの。

    それより手作りの漬物やスコーンでつつましくほっこり暮らす方が幸せ感高し!
    お金のかかる消費ライフでリア充アピールなんてしなくても全然幸せになれる。

    偶然だけと「凪のお暇」の主人公の生活みたいだなと思った。

  • 世間と上手く歯車を合わせられない自分に救いとなる本だった。
    自分の価値観で生きるのが大切なんだよね。
    思い詰めてしまった時にまた読みたい。

  • 私には、この人のような生き方は無理だと思うけど、
    こうゆう考えの人もいるんだなぁと少し気が楽になりました。

  • モノの豊かさへの道はまさに崩壊への道。何でもできる範囲でいい。

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著者プロフィール

1985年愛知県生まれ。25歳のとき、東京郊外で週休5日・年収90万円の隠居生活を始め、思いがけずFIREを達成。31歳で台湾に移住し、隠居生活を続ける。現在はコロナ禍とともにはじまった親の介護のため愛知県在住、ときどき台湾。著書は『フツーに方丈記』(百万年書房)、『隠居生活10年目 不安は9割捨てました』(大和書房)、『いま、台湾で隠居してます』(K&Bパブリッシャーズ)など多数。

「2024年 『シン・ファイヤー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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