年収90万円でハッピーライフ (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
3.80
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480436078

作品紹介・あらすじ

世界一周をしたり、隠居生活をしたり。「フツー」に進学、就職してなくても毎日は楽しい。ハッピー思考術と、大原流の衣食住で楽になる。解説 小島慶子

感想・レビュー・書評

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  • 初めて彼を知ったけど、全然意外な生活じゃない。というか、極めて似た生活をしている。彼のように、洗いざらい書いて紹介する機会も意思も余裕もないし、ちょっと書くのだったら差し障りがあるので秘密にするけど、かなり似ている。それに、彼も言っているけど、何も彼と同じ生活をする必要はさらさらない。

    でもだからこそ、私と違って若くてストイックな彼の生活の中で、参考になるところはある。以下はそのメモ。

    ・起床したら、白湯を読みながら、ブログ更新とメールチェック30分。←短い!
    ・朝一番の飲み物。白湯。冬は生姜のすり下ろしとたまに蜂蜜。夏は濃い目のセイロンティー、ミルク。快便のもと。
    ・17時ごろ夕食。腹6分目で調子良い。←ストイック!
    ・ものすごく好きって、周りから見たらウザい。でも意外とそこに才能が隠されていたりもする。
    ・人間やりたいことはわかんなくても、やりたくないことだけは意外と迷わないんですね。
    ・中学環境は荒れていた。周りでは、ブロック殴り殺し事件、いじめ自殺もあった。彼も酷いいじめに遭う。死の一歩手前までいく。登校拒否の同級生の家に避難生活。←これは全く似ていない。よく生きていたな。小説にできるぞ。
    ・親の極貧生活(トイレットペーパーにマヨネーズつけて食べた等々)聞いて「世の中の不公平等」を知る。
    ・コンビニの廃棄弁当食べたら、翌日如実にだるい。朝うんこ出ない。現代人、食べることを蔑ろにしていないか?
    ・しかるべき時にちょうど出てくる欲や野心。それは例えば「本を書きたい」ということ。
    ・手間暇かからないで、健康も欲しい。それで粗食(玄米菜食)になった。
    ・小松菜は常備菜。軽く湯にくぐらせて、ごま油と醤油で炒める。冬は根菜(人参、大根、生姜)をすり下ろしたのを冷蔵庫に入れて2-3日持たせる。色とりどり。
    ・いじめられていた時もそうだったけど、何も感じないことにした方が、その場は圧倒的にラクなんです。だけど、これを続けていくと、物事は見えないとこから壊れていく。ジンマシンが出て、あのとき辞めてホントによかった。←そう言えば、ジンマシンがいつの頃からか出なくなった。以前の仕事辞めた時と期を一にする。今気がついた。
    ・地球の人口約73億人の中から、この「お金」は、私を選んで来てくれた。なんかありがたいことだなぁ。
    ・家賃2.8万、共益費1500円、固定費(ネット含む)1.5万、食費1万、その他。月6万で生きていけるが、たまの贅沢で7万。それで週2日のバイトにした。たまのライターの仕事や、バイトは貯金へ。
    ・結果、読書と散歩が趣味になる。自然の中をあるくって、本100冊分のすごい情報量があると思う。
    ・隠居生活をして、つくづく実感するのは、平和=退屈なわけではないということです。退屈は人の心の中にしかありません。退屈する人は、どこで何をしようが、いくらお金を持っていようが退屈するんです。
    ・人間って、個人的な単位では想像も共感もできるけど、全体的な単位ではよくわかんないように、頭が出来ているんじゃないかと思う。全体主義屋さんはそういうとこに付け込むんですよね。これは怖いことです。
    想像力はどうしたら身につくか。
    1番手っ取り早いのは、本を読むこと。自分が体験し得なかった人生を擬似体験するのが目的なので、ビジネス書とかじゃなくて小説が良いです。
    ・全体主義屋さんに付け込まれてしまう根本的な原因は、人間が何かに頼らなきゃいられないという弱さを持っていることです。(略)誰もが、自分自身の手で、心の中に伽藍を建てるしかないんです。(略)100人の他人からの「いいね!」より、自分ひとりの「いいね!」が勝るようになればしめたもの。

  • これは究極の幸せの哲学本だ。
    ゆる~い口調のエッセイでありながら、著者が自身と向き合い突き詰めて考え抜いた先に見つけた幸せが語られている。

    なんかいいなぁ。こころにゆとりを持っていることが。幸せだと感じながら生活していることが。
    振り返ったときに幸せだったと思えたらいいなって、今をなんとか乗り切ろうとしている自分にとって、今を目いっぱい楽しんでいる著者・大原さんの生き方はキラキラして見える。

    自身と向き合うことで見えてきた幸せのかたち。
    自分に必要なものの分量を知り、それに必要な分だけお金を稼ぐというスタイルが、衣・食・住にわけて紹介されている。

    欲は限りないが、もし些細なことを楽しむことができたら、大原さんのように幸せを感じるために、実はお金はそんなに必要ないかもしれない。
    子どもがいるとそう言ってばかりもいられないけど、足りない足りないと必死で満たそうとしてばかりじゃなく、既に手にしているものに目を向けることも必要なんだね。
    それに、お金がないと幸せを感じられない大人より、小さなことに幸せを感じる心を持った大人に育ってくれた方がいい。

    自分が大事にしたいもののなかで、優先順位が高いものはなんだろう。
    自分のこころの声に耳を傾け、何が快で何が不快なのか、小さなことにもアンテナを張ろうっと。
    やっぱり今を大事に生きなきゃね。

  • 自分は作者のようにそこまで大胆には生きられないけれど、頭の中がごちゃごちゃになった時にフッと肩の力を抜けさせてくれた一冊でした。

    自由に生きたい
    趣味が読書と散歩ってところは作者との共通点★

  • 『こんな生き方があるんだ!』と気づきを与えてくれたエッセイ本。
    著者は、生活に必要な最低限のお金を得るため週2日だけ働き、それ以外は図書館に通って読書と散歩を楽しんでいる。
    その生き方は、著者がさまざまな経験からたどり着いたものであり、とても幸せに感じられた。

    本書のうち、以下の3つを自分の生活にも取り入れたい。

    1.イヤなことで死なない
    人間、やりたいことはわからなくても、やりたくないことだけは意外と迷わない。
    大切なのは、『好きなことで生きていく』ではなく、『イヤなことで死なないこと』。

    2.あなたは食べたものでできている
    著者がコンビニで働いている時、コンビニ弁当を買う人は、あらゆる気がない人が多かった。食べるものと心身状態は関係している。

    3.心と体のチューニング
    自分のズレを修正するには、とにかくボーっとすることが大事。何もしないと、人間は自分と向き合うしかなくなる。

  • 「20代で世を諦め、あんまり働かなくなり、いまやほとんど人と関わっていない」という著者の、30代にしてすでに年季の入った「隠居」生活を綴った本(著者は1985年生まれ)。

    著者は、月収7万円程度の最低限の仕事をしたうえで、週休5日程度の独身スローライフを送っている。年収100万円以下の暮らしが、すでに数年間つづいているそうだ。

    というと、相当苦しい極貧生活のように思えてしまうが、タイトルに「ハッピーライフ」とあるとおり、その暮らしぶりは傍目にも楽しそうである。

    著者は自炊や洗濯などが元々好きであるうえ、一人でいることがまったく苦にならないタイプ。
    楽しみは、図書館を利用しての読書と散歩。それにくわえて、ネットを介して無料の映画を観るなどの娯楽もある。
    それ以上を望まなければ、それはたしかに「ハッピーライフ」ではあるだろう。

    本書はお金のかからない「ハッピーライフ」のノウハウを明かしたうえで、世間のありきたりな幸福の尺度に疑問を投げかけてみせる。「夢や目標はないとダメなのか」「友達って必要?」などという形で。

    もちろん、著者のような生き方は万人向けではなく、おいそれと真似できるものではない。
    著者は、そういう生き方に必要な条件として、「ひま耐性」が強いこと、将来のことを気に病まない楽観性があること、世間の目を気にしないことの3つを挙げている。

    私自身、もし養うべき家族がいなければ、著者のような生活をしていた気もする。一人でいることが苦にならないし、物欲も乏しく、ゼイタクな暮らしがしたいとも思わないし、本とネットがあればとりあえず退屈はしないから……。その意味で、かなり共感できた。

    単純に読み物としても面白い。
    まだ若いのに隠居生活をしている著者を、年長者が「おまえのせいでGDPが下がった」と怒った……という話には爆笑。

  • 過去の虐めエピソードでは、屋上から飛び降りろとまで言われて端に立ってみて、下から吹く風にヒヤッとして、断ったらリンチされるというような度合いのもので、そこから精神がやられてしまうのはごもっともだ。

    多摩で2万ちょいの賃貸に住み、週2日働いて、月7万円ほどを稼ぎ、趣味は散歩と読書のスローライフ。東京上京時は家賃7万のシェアハウスに住み、いくつものバイトを掛け持ちのエピソードなど。
    著者の人生を辿った話も面白いが、いくらかクセのある自論が展開される。

    確かに、無理に週5で働いてバスや電車で座席をサッと譲れないほど心の余裕が無くなるというのは考えもので、そこまでして働かなくてはいけないかと思う。かといって、金さえ出せばバカでも楽しめる娯楽がたくさんある。
    また、終盤で皆に聞かれなくなったが気になるであろう年金などの話がある。
    年収100万以下として免除されて未納だが、いずれ追納するつもりであるという。
    また、週2の介護職以外で得た執筆などの収入は貯金にまわしているとも。

    皆と同じようにがっつり働いて心や身体を壊すよりも、自分に必要な月々の額を算出し、そこからどれだけ働けばいいのか、どんな生活をするか(許容できるか)を考える〜
    私は“常に余裕を持っている“人間に憧れているので、そうゆう考え方は参考になった。
    ただ、著者は今生きれればいいという考えが強いので、その点に関して私は大いに不安を感じる。
    土壇場ではなるようにしかならないのだが、着実に年金を納め、着実にいくらか貯金し、何よりまとまった大金を持っている(数ヶ月身体を壊しても問題がない程度の)のは、心の保険になる。
    そりゃあ贅沢できるほどの金があれば言うことは無いが。

    生活もゆるいが、将来設計に関してもゆるいので、半分参考になり、半分読んでいて不安を覚えるといった1冊だった。

  • 内容は、普通だった(一般的、という意味ではなく。さほど目新しいことではないという意味で)

    低収入の、生活。を、楽しんでいる生活。
    そう考えれば、本書のような内容になるよな、というだけの話で。

    そういう話が読みたくて読みはじめたのだが、
    想定外に、非常に苦手な文体だったせいで、ざっくり飛ばし読みになってしまった。

    想定外に苦痛だった理由は、たぶん大まかに言って2点。


    一つ目は、

    年収90万円でハッピーライフ

    こういうタイトルの書籍は、だいたいライフスタイルの紹介がメインだと思うのだが、

    本書は"視点"の置き方が、90万円でハッピーなライフスタイルの紹介、というものではなく、

    90万円でハッピーライフを送っている"大原扁理のエッセイ本"、というスタイルになっていた。

    (ハッピーライフを推しまくる、紹介しまくる楽しい本、というより、
    年収90万を幸せだと感じるちょっと変わった著者が感じる日々のあれこれを書いた本、とでもいうのだろうか。そういうスタンスで書かれている。
    著者は日本の同調圧力について否定的に捉える一方で、こんなタイトルの本を書くのだから、結構ねじれているなぁと妙な気分になった)


    『20代で隠居 週休5日の快適生活』という前著があるらしいが、私は知らなかったので、知らない人のエッセイを読んだ形になる。..申し訳ないが、さほど面白みはなかった。


    二点目として、冒頭でも書いたが、文体が苦手だった。。
    原田○○式とでもいうのだろうか。
    アリかな、とか、ヘンだな、とか、フツー、なんとな〜く、だってさ、とか。。。

    個人的に、苦手な文体だった。。
    (くだけすぎていて、読んでいてイラッとする)

    しかも、原田氏のような元来の著述家が書き崩した文体ならまだしも(というのも偏見かもしれないが)ほぼ素人の書くこの文体となると、、、以下省略

    内容も(個人的には)さほど真新しいことでもなかった上、哲学的背景や、今後何か新しい価値観の創出の芽も特に感じなかったので、今後苦痛の文体に浸ってまで読むことも..たぶんもうないかなと思った。優先順位的に。



    うーん
    ただ、私の場合、文体の良し悪しがかなり影響するので、上記は辛口評価かもしれないです。

    一般的な話でいうと、
    親しみがある文体で、若くして隠居生活をしている著者の日常を感じられる本、という仕上がりにはなっているので、楽しめる人には楽しい本だとは思います。

  • 週2で働いて、残りは読書・散歩・自炊をして過ごすという筆者の生活にすごく憧れる。筆者は自分にとっての幸せとは何かを理解した上で、生活リズムを作り上げて、自己管理・お金管理を徹底的に行っている。欲があまりなくて、修行僧のような印象を受けた。私も隠居生活をしたいのだが、この本を御守りに、もう少しばかり社会の荒波に揉まれようと思う。

  • 節約や自己啓発の本ではなく、低所得でもとても楽しくシンプルに暮らしてる著者のエッセイ的な本。お話しを聞かせてるようなラフな文章で読みやすいです。子供の頃からの酷い経験から見いだした最も自分に優しい暮らし方をしていてとても見本になる。自分を大切に生きていくとはなんともシンプルな事かと思った。なかなか自分に優しく出来なく、世間の目も気にしがちだが、1度しかない人生。もっと自分に正直に楽しくラクに生きてみようと思う1冊でした。

  • なんだか気持ちがとても穏やかになった本でした。
    ここまで清貧なのは真似しようとしても無理、と思いましたが、取り入れたい考え方も多くありました。
    無理しないのが一番。でもどんなことが無理なのか、わたしはまだきちんとわかっていないので、まずは自分と向き合うところから。
    経済的、精神的、体力的に自分の快適なバランスを知っておくこと。自分の生活水準を把握しておくこと。
    一人暮らししたい、と漠然と考えていたのですが、実現に向けて進もうと思います。自分で生活出来ないんじゃ、生きていけないしね。
    やる気も貰えましたが、落ち着く本です。何度でも開きたいです。

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著者プロフィール

1985年愛知県生まれ。25歳から東京で週休5日・年収90万円の隠居生活を始める。31歳で台湾に移住し、3年半隠居生活を実践するが、現在はコロナの影響で帰国。著書に『隠居生活10年目 不安は9割捨てました』(大和書房)『いま、台湾で隠居しています』(K&Bパブリッシャーズ)、『なるべく働きたくない人のためのお金の話』(百万年書房)などがある。

「2022年 『フツーに方丈記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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