父が子に語る日本史 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480436245

作品紹介・あらすじ

歴史の見方に「唯一」なんてあり得ない。君にはそれを知ってほしい――。一国史的視点から解放される、ユーモア溢れる日本史ガイド! 解説 保立道久

感想・レビュー・書評

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  • トピック的に日本史を眺めるというもの。著者は中国思想史家なので癖があるように思う。東アジアという視野を持って日本を見るのはそのとおり必要なこと。皇国史観の批判を今更してもと思ったが、著者はそこから射程を儒教や自由主義や民主主義まで伸ばし、人を食らうものという。それには賛同するが、現在だから言えるのではないか、それこそ著者の言う当時の人の考えや行動を現代の観点で採点するというものではないかという疑念を拭いきれない。すべての宗教、イデオロギーを嘲笑するニヒリズムが一段高いところに位置するというのは正しいのか。何も信じずに人間社会は成り立つのか?

  • あまりに面白く
    読み進めてしまい
    そのままの勢いで
    続編の「近現代史」編に
    突入してしまいました

    読者を若い人(この場合は筆者の十五歳の娘さん)
    に限って、その若い頭と心に話しかけておられる
    そのことが あまりに面白いに
    つながっているような気がします

  • 歴史はその時の権利者によって都合の良い内容で編纂される。その時代に起きていることは一つなのに、その解釈・歴史認識によって全く違うものになってしまう。過去の出来事の現存する判断材料は史料しないが、当時の社会情勢、政治状況、社会システム、アジアでの立ち位置、当時の価値観等を正しく理解した視点をもって、本当の史実とは何なのかを考えることの大切さを再認識させられた。

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著者プロフィール

1962年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科教授。中国思想史。『儒教の歴史』(山川出版社、2017年)、『近代日本の陽明学』(講談社、2006年)、『宋学の形成と展開』(創文社、1999年)、『中国近世における礼の言説』(東京大学出版会、1996年)、『中国思想史』(共著、東京大学出版会、2007年)、ほか。

「2021年 『東アジアの尊厳概念』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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