愛についてのデッサン 野呂邦暢作品集 (ちくま文庫 の-16-1)

  • 筑摩書房 (2021年6月14日発売)
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本 ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784480437495

作品紹介・あらすじ

夭折の芥川賞作家作による古書店を舞台に人間模様を描く「古本青春小説」。古書店の経営や流通など編者ならではの視点による解題を加え初文庫化。 

感想・レビュー・書評

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  • 家にあった本。古本屋の若き店主が主人公の連作短編集とその他の作品集。亡き父の生い立ちや古書を通して知った人の秘密を知る。独特の雰囲気が好み分かれるかも。私には少し重くあまりはまらなかったが、昭和の香りを存分に味わった。

  •  いかに優れた作品でも「どういう人なのかがよく分からない/ほとんど知られていない」創り手の作品を手に取ってもらうのは難しいもの。おそらく、野呂邦暢(のろ・くにのぶ)という作家についても、根強いファンがいることも知られていますが、多くの人にとっては馴染みが薄いことは否めないでしょう。僕自身も、『桜庭一樹読書日記 少年になり、本を買うのだ。』で紹介されているのを読んで気になっていなければ、ただ通り過ぎていた可能性のほうが高いです。
     長崎に生まれ、戦時中に諫早へ疎開し、そこで被爆。高校卒業後、1年間の自衛隊入隊を経て教師をしながら小説家を志し、1965年にデビュー。1974年には芥川賞を受賞するも、6年後に42歳の若さで早逝した作家。昨年、中公文庫から『野呂邦暢ミステリ集成』が刊行されるなど、いまにわかに(そして何度目かの)再注目を集めている流れを汲むように筑摩書房から初の文庫化がされた『愛についてのデッサン 野呂邦暢作品集』は、その晩年の一作(に短編5篇を増補したもの)です。
     心不全で急逝した父親が経営していた、中央線沿線に位置する小さな古本屋「佐古書店」。編集者として働きつつも満たされない気持ちを抱えていた息子・佐古啓介は、編集職を辞して、しばらく閉めていたその店を継ぐことを決める。そうして、古書店の若き主人となった啓介のもとには、古書をめぐって高校時代からの友人、謎の来店客、亡くなった父親の過去などに関わるさまざまな相談や厄介事が舞い込むようになる。長崎の古書交換会に行き、若くして亡くなったある詩人の肉筆稿を入手してきてほしい。ただし、自分が依頼主であることは明かさないようにという、親友が連れてきた女性からの不可解な依頼と、その原稿を追う数奇な顛末(「燃える薔薇」)。失恋の古傷を癒やしてくれたことがきっかけで、啓介がかつて恋をし、今も一方的に慕う親友の姉。別れの際に啓介が思慕を込める意味で手渡した一冊の詩集『愛についてのデッサン』。その、まさに渡したはずの本と同じものをとある市で見つけた啓介は、動揺しつつ競り落としたあとも密かに手放した彼女の真意を推し量れず、妹の友子や行きつけのスナックのウェイトレスにその気持ちを吐露するのだが……(「愛についてのデッサン」)。ここ数日、毎日店に足を運んでは同じ棚をためつすがめつしている老人は、ある時目が合っった瞬間、まるで盗みの現場を目撃されたかのような羞恥の表情を見せ、去っていってしまった。いったい、その老人の目的は何なのか(「若い砂漠」)。

    ――(兄さんには女の気持なんかわかりっこないのよ)

     鮎川哲也のファンだったというだけあって、いずれも古書(主に詩集)にまつわる“謎解き“の体裁やミステリ的な味わいを含むエピソードにもなっていますが、あくまで中心にあるのは、起きたことの因果は理屈をあてはめて紐解くことができても、果たして人の心まではほんとうの意味ではわかり得ない――旅の先々でそんな茫洋とした現実の出来事に直面するごとに、そして妹や友人とのやりとりを通して、佐古啓介というひとりの青年が、古書店主人としても恋愛や人との関わりにおいても、模索し、人として少しずつ成長していくその過程なのだと思います。
     抑制された描写や会話、その行間から立ちのぼってくる豊かな詩情と感情、多層的な人物像、そして一話ごとに深まっていく余韻……。野呂邦暢という早逝の作家の才能に瞠目させられる、とても芳醇な青春小説です。

    ※なお、みすず書房「大人の本棚」版には、野呂ファンを標榜してやまない作家・佐藤正午による解説が寄せられていて、これが何とも佐藤氏作の野呂邦暢トリビュート短編小説のようでたいへん惹き込まれる内容。機会があればこちらもご一読いただきたいのですが、何よりまず初の文庫化を寿ぎたいと思います。

  • 古書店を舞台にしたこのミステリーのテンポと落ち着きは、読み手に先を急がせない。下手に足早にページを進んでしまうと、何か肝心なことを逃してしまいそうな気がする。

  • 不思議な読後感をもたらしてくれる一冊でした。

    全体的に感じたのは、穏やかな文体でいて攻撃的な内容であったな、ということ。だからこそのスッと受け入れられない違和感なんだと思う。

    「世界の終わり」
    これは戦争を斜めな視点からとらえた短編のようです。ただ人間の良心と攻撃性のせめぎあいが心の底から恐いと感じた。ただ、これは他の話にも共通するものかもしれない。

  • 〈文庫になることが奇跡の1冊〉という帯文は「なかなかにどうかな」と思うが。
    現役当時はバリバリ文庫化していたわけだし、今も他に文庫あるし。
    でも確かに岡崎武志さんが推薦してくれることで強調される、一群の作家から得られる滋味がある。ありがたい。
    その路線の作品を定期的に文庫化してくれる、ちくま文庫編集部のその人。ありがたい。
    以前「日本文学100年の名作 第6巻 1964-1973 ベトナム姐ちゃん」(新潮文庫)に収められた「鳥たちの河口」には、S評価をつけて、〈凄まじい。いや、これはすごい小説だよ。描写もすごい。会話もすごい。内面もすごい。〉とたどたどしく書いた。
    その凄みは、本書でいえば「世界の終り」「ロバート」「恋人」「隣人」「鳩の首」といった短編に通じる。
    個と個の存在的断裂にまざまざと直面したときの強烈な感覚というか。
    (特に「世界の終り」は、大江健三郎や池澤夏樹が使いそうなタイトルを持ってきた上、黒澤明が「夢」で映像化してもおかしくないような、凄い作品。)
    で、かたや本書の表題になっている「佐古啓介の旅」連作は、なんというか「頑張って中間小説ふうにしよう」という意気込みが判ってしまって。
    そりゃ広く読まれることはいいのだが。
    読者の興味を惹くための「旅」が、若き佐古のルーツ探しにもなるという、連作全体の結構もわかるが。
    どーうしてもなかなか昭和当時のオッサンが若者に仮託した抒情という感じが、うっすら辟易したり、その時代感が逆に善かったり。
    もちろんいい連作であることは間違いないし、書痴的な記述は、それこそ三上延「ビブリア古書堂の事件手帖」が後に連なることになる系譜なので、楽しく読んだ。
    以下、書痴的メモ。( )は架空の作家や作品。

    ■燃える薔薇ー佐古啓介の旅(一)
    (伊集院悟「燃える薔薇」 ※「堕ちる」「別離」引用あり)
    宮沢賢治
    高村光太郎
    三吉達治
    百田宗治
    丸山薫
    田中冬二
    萩原朔太郎
    三島由紀夫「金閣寺」
    ■愛についてのデッサンー佐古啓介の旅(二)
    J・G・フレイザー「金枝篇」
    クラウゼウィッツ「戦争論」
    シーザー「ガリア戦記」
    丸山豊「愛についてのデッサン」 ※引用4篇あり
    アントニー・クラーヴェの版画
    バートン版「千夜一夜物語」
    フランク・ハリス「わが生と愛」
    ジェイムズ・パーディー「アルマの甥」
    バーナード・マラムッド「フィデルマンの絵」 ※マラマッド
    ■若い砂漠ー佐古啓介の旅(三)
    萩原朔太郎
    三吉達治
    中原中也
    金子光晴
    安西均「葉の桜」 ※金葉和歌集、プーシキンの引用。「雨」引用あり
    山村暮鳥
    田中冬二
    西脇順三郎
    伊東静雄
    田村隆一
    草野心平
    (佐古啓介の自作詩「花の店」)
    網干作郎「中世歌謡の研究」
    (鳴海健一郎「仮死」)
    ■ある風土記ー佐古啓介の旅(四)
    (綾部直清「出雲風土記註解」限定本)
    ゴヤの画集
    夏目漱石の全集
    竹久夢二の絵
    アーネスト・ヘミングウェイの小説論、「老人と海」「移動祝祭日」「武器よさらば」「誰がために鐘は鳴る」「陽はまた昇る」
    (与謝文子「八雲」 ※「わが風土記」「距離」「偏在」引用あり)
    オルダス・ハクスレー、京都の評言
    ■本盗人ー佐古啓介の旅(五)
    「古書通信」
    小栗虫太郎「オフェリア殺し」
    稲垣足穂「一千一秒物語」
    立原道造「萱草に寄す」
    丸谷才一「笹まくら」「たった一人の反乱」
    安部公房「時の崖」
    内田百閒「新方丈記」
    谷崎潤一郎「鍵」 ※棟方志功の装丁
    与謝野晶子「みだれ髪」
    アガサ・クリスティー
    「ニンニク健康法」
    「愉しいサイクリング」
    三吉達治「測量船」
    井伏鱒二「夏の狐」
    宇野浩二「思ひがけない人」
    「私は一千万円をこうして貯めた」
    「梅干健康法」
    吉岡実「僧侶」
    庄野潤三「クロッカスの花」
    ■鶴ー佐古啓介の旅(六)
    (「歌集 友鶴」 ※父佐古啓蔵が所属した玉波会)
    「税法大全」
    「会社経営の要諦」
    「相続税の実際」
    「税務必携」
    「贈与税の抜け穴」
    「大久保県維新記」
    「佐倉藩分限帳」
    「松尾藩御法度集」
    大江健三郎「死者の奢り」「芽むしり仔撃ち」「万延元年のフットボール」
    大内兵衛「財政学大綱」
    島恭彦「財政学概論」
    ハンセン「財政政策と景気循環」
    調来助・編「長崎爆心地復元の記録」
    (「近代長崎文芸史」)

  •  表題作『愛についてのデッサン』。亡き父の跡を継いで古本屋店主となった佐古啓介を主人公に、古書を巡って起こる事件や人間関係の謎を解き明かしていく連作集。最終話では、長崎から上京し古本屋を開業した父の、故郷にも帰らず語ることもほぼなかったのは何故だったのか、父の哀しい事実が明らかになる。
     古書店に足繁く通っていたという作者が、好きな古本屋を舞台にして書いた作品であり、少し設定を作りすぎている感はあるが、謎物語と思って読めば、上質なエンターテインメントとして楽しめる。

     他の収録作も、短い中に人間関係の作り方の怖さ、距離感の取り方の難しさを描いていて、ドラマチックである。おそらく水爆に被曝した第五福竜丸事件を下敷きにした「世界の終り」では、サバイバルする人間間で信頼関係を作ることができず、闘い合う姿が濃密な文体で描かれる。「ロバート」では、ベトナム戦争帰還兵との奇妙な同居生活が、「隣人」では、薄いベニア壁で生活音が聞こえてしまう隣人間でのエスカレートする嫌がらせが、「鳩の首」では、勉強に関心を示さず、飼っている動物やそれに関することにしか興味を持たなかった子どもの、ある時点からの変貌が、それぞれ描かれる。
     

  • 古本屋主人が主人公の連作短編。
    長崎に行ったり、仕事とはいえ情緒があってとても良い。
    古い本らしいのだけど、それを感じさせない。
    メインの話から唐突に毛色の違った短編が始まったときは戸惑ったけど、これはこれでよかった。
    ただ、どのお話も中途半端というか、余韻をものすごーく残す終わり方で、え?終わり?どーゆーことだったの?という感があり。
    「世界の終わり」が怖くも引き込まれてしまった。

  • 『愛についてのデッサン』という連作短編集に、今は入手が難しいというその他の短編をいくつか収録した作品集だった。
     文庫の表紙絵も素敵だし、内容も読んで良かったと率直に感じた。ただ、本書をどこでどう見つけたかは忘れてしまったが、当初予想していた内容とは異なっていた。イメージしていたのは、若き古書店主が、古書をめぐっての様々な出来事、人々に出会う物語…のように予想していたし、この本を手に取る人は大抵そのように考えるのではないだろうか。実際には、表題『愛についてのデッサン』連作短編が全体の7割で、その他の短編も含まれているのだが、それらの短編というのは、前半の連作短編とはかなり毛色の異なるものとなっている。
     ここで、予想と違うものを読まされて嫌な思いをする読者もいるのかもしれない。けれど、古書店主の物語以外の短編も、私にとってはどれも魅力的に思われた。例えば、「鳩の首」も少年の変化が恐ろしくも巧みに描かれていたと思うし、「世界の終わり」や「隣人」は、極限状態にあっても、あるいは単に感情的にであっても、人は寄れば争わずにいれないというような根本の性質を、単に悲観したり絶望したりするというよりも、むしろその闘争の相手を求めてさえいるような、どこかユーモアの感じられるような描き方をしていると私は感じた。
     他方、表題作の連作については、解説にさえ「火曜サスペンス」とあるように、読者の興味を引くために、あえてミステリの要素を加えたようなきらいもあり、特に「燃える薔薇」はそう感じた。もちろん、著者の文体は頭にすぐに入ってくるし、印象に残る場面もある。それに、40年ほど前に書かれた本書から、当時の古本業界の様子のみならず、戦後の日本の生活の雰囲気、空気が伝わってくる。啓介は毎回のように旅をするが、携帯もネットもない時代のこと、電話帳で氏名を調べたり、人づてに住所を聞くことが出来たり、今では個人情報の問題になるところだが、ただ、そういう人との距離感が羨ましくも感じる。
     一方で、では、そういった時代背景、小説の内容そのものよりも、そこに期待しているノスタルジックな側面や、はっきり言ってしまえば、「ビブリア古書堂」のような古書をめぐるミステリの要素、それらに引きずられることがないように読みたいと思っても、なかなか難しいのではないかと思う。もちろん、古き良き時代を感じるために読むのだ、それの何が悪いのか、という意見もあると思うし、否定はできない。というか、実際にそういう観点から私は大いに楽しんで読んだのだから。
     ただ、著者が本書で意図していたことは、ただ若い古書店主を描いた青春ものという以上に、文字通り愛についての物語だったというのは、それも安易なのだろうか。特に短編2作目の「愛についてのデッサン」の最後の場面は印象に残った。的外れかもしれないが、どこか、尾崎翠の小説の読後感に似ていた。「トンちゃん」とは特に恋仲だったわけでもない。それなのに、最後、全く予想しない旅先で、会ったかもしれない、と思う…、この感覚が不思議と心に残るような気がする。
     読書をするとき、もちろん、予想通りに読後感を得ることだけを目的に本を選ぶ人はいないと思うが、本書では、毛色の異なる作品群が前半後半に分かれていた。私はむしろ、前半の、どこか心にほっとするものを残すような読書体験を予想していたところ、後半は、むしろ考えさせられる、少し緊張感のある短編が多かったように思う。それはそれで嬉しい誤算ではあった。

  • 古書ミステリー面白かった

  • よかった。解説まで読まないと正直よく分からないけど、解説を読んで、いろいろ知れて納得した感じがする。

    そもそもこれが1970年代の作品であり、野呂邦愓が長い年月をかけて評価され続けている芥川賞作家だということも知らなかった。長崎出身で、地元で作品を描き続けたらしい。かっこいい。
    佐古書店を営む若い男が主人公で、その主人公がいろいろな事情でいろいろな場所を旅する、佐古啓介の旅シリーズが6作。
    若い砂漠、と、本盗人、が印象に残ってる。古本に一万円が挟まってるのをちゃんと主人に伝えた本売れっ子作家とか、彼氏?が古本を万引きしててそれをこっそり返しにくる女子大生とか、設定が新鮮でなんだか面白いなって思う。描写とか喋り方とか表現の仕方とか、全体的に昭和の香りがすごくて、主人公が父親のこととかいろいろ解雇しながら、古本のことを考えながら、旅をするのは良かった。
    そして5個の短編がついてるんだけど、どれもまじで意味わかんなくてよかった。笑
    とくに、世界の終わり、と隣人、が印象的。鳩の首も怖かった。

    野呂邦愓は幼少期に長崎で原爆を目撃していて、租界してたからギリギリ助かったけど、戦争のことをいろいろ描いてきたらしい。
    そんな人が、核爆弾が爆発したディストピア的な世界で無人島に流れ着いた甲板員の世界を描く。同じく無人島にいたボートの男とのディスコミュニケーションがすんごい。怖い。ディスコミュニケーションどころではない。伝わらなさすぎてつらい。
    隣人、も、顔も知らない隣人と嫌がらせ合戦を続けて、それが生きがいみたいになる、コミュニケーションの取り方が間違えすぎてて怖かった。そして隣人はある日突然出ていってしまう。主人公の喪失。救われない。

    鳩の首は、動物大好きだった小5が、新しい父親が消毒剤を撒きまくる中で変わってしまう。思春期にもなってない子供の、不安定な環境に置かれて追い詰められた時の変容みたいなのが怖い。鳩を殺したのは少年なのか?子供の価値観は家庭環境で形成されることが分かる。ストレス環境って罪だなと思う。目の前の家庭教師も、必要ないと思ったら変えられてしまうのかな。

    ロバートとかまじで意味わからんかったけど、
    戦争のせいで精神不安を抱えた元アメリカ兵と、それに振り回される日本人。なるほど、滑稽を描きつついろんなものへの皮肉があるのかな。漫画化とかされてるらしい。いいね。

    解説ついてて良かった。解説あるだけでかなり頭整理されて、面白いと思えた。何より、激動の時代を生きた作者の生い立ちが知れて、その人が40年も前に描いた作品を、こうやって解説付きで読めるのがありがたい。ちくま文庫さんありがとう。

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著者プロフィール

野呂邦暢(のろ・くにのぶ)
1937年長崎市生まれ。戦時中に諌早市に疎開、長崎被爆のため戦後も同市に住む。長崎県立諫早高校卒業後上京するもほどなく帰郷、1957年陸上自衛隊に入隊。翌年除隊し、諌早に戻り家庭教師をしながら文学をこころざす。1965年「ある男の故郷」が第21回文學界新人賞佳作入選。1974年自衛隊体験をベースにした「草のつるぎ」で第70回芥川賞受賞。1976年、初めての歴史小説「諌早菖蒲日記」発表。1980年に急逝する。著書に『愛についてのデッサン』(ちくま文庫)、『野呂邦暢ミステリ集成』(中公文庫)、『野呂邦暢小説集成』(文遊社)、などがある。

「2021年 『野呂邦暢 古本屋写真集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

野呂邦暢の作品

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