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本 ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784480438737
作品紹介・あらすじ
若旦那の放蕩、長屋の夫婦模様など古川柳の世界を描き文藝春秋漫画賞受賞した『風流江戸雀』に併せ、小噺集「呑々まんが」を文庫初収録。解説 南伸坊たのしい。おいしい。ほほえましい。(解説より)川柳の世界を描く名作に加え、全56篇初収録の小咄(こばなし)漫画。「くどかれて あたりを見るは承知なり」「朝帰り 首尾のよいのも 変なもの」町娘の純情な恋、すねかじりの若旦那、長屋の夫婦模様…川柳を引用しつつ江戸の日常を短編の中に見事に描き出し、1988年、文藝春秋漫画賞を受賞した『風流江戸雀』に加え、江戸を舞台に、手書きの吹き出しで、一話を5~7コマでのびのびとユーモラスに描いた『吞々まんが』全56篇を文庫初収録。【目次】風流江戸雀 古川柳つま楊枝 ぶらり俳諧散歩まんが横の細道 吞々まんが 解説 たのしい。おいしい。ほほえましい。 南伸坊
感想・レビュー・書評
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91冊目『風流江戸雀/呑々まんが』(杉浦日向子 著、2023年4月、筑摩書房)
古川柳をモチーフにして描かれた『風流江戸雀』『古川柳つま楊枝』と、俳諧をモチーフとした『横の細道』、小話のような1P漫画『呑々まんが』を収録。
江戸に生きる町民たちの何気ないやりとりを、ここまで生き生きと、そして洒脱に表現出来るのは、古今東西を通じて杉浦日向子以外にはいない。ウィットに富んだ笑い話や、一筋縄ではゆかぬ男女の機微をわずか数ページでサッと書き上げてしまう、まさに名人芸。
〈れていても れぬふりをして られたがり〉詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
旦那の帰りをやきもち妬いて待つとか、結局は嫁に惚れてる旦那とか、なんかいいな。
江戸の太平の世、描かれた時代?(1980年代前半)の心のゆとりを感じた。 -
風流江戸雀 呑呑まんが
杉浦日向子 ちくま文庫
江戸庶民の艶っぽいお話である
元来女は男顔負けに
積極的なのかもしれない
それにしても酒とは
如何なるものなのだろうか?
水やジュースと違い
あれほど飲める液体が飽きもせずに
毎晩どこに収まるのだろうか?
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嗚呼、まさに名人芸。
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杉浦さんの短編掌編の連載作品がたっぷり。ちょこちょこ読んで楽しめる。読むと心がちょっとひろびろとする。
季節ごとの川柳の引用をまじえて江戸の日常をえがいた「風流江戸雀」(初出「潮」1983年1月〜12月)、「古川柳つま楊枝」(初出「潮」1982年1月〜12月)、「ぶらり俳諧散歩まんが 横の細道」(初出「週刊朝日」)、枠から吹き出しの台詞までぜんぶ手描きの1頁読み切り小咄「呑々まんが」(初出「小説現代」1984年12月〜1988年3月)
巻末の解説は南伸坊。杉浦さんの漫画は名人の落語のようで「たのしい。おいしい。ほほえましい。かわいらしい。」ほんとにそれに尽きる。
著者プロフィール
杉浦日向子の作品





