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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784480440068
作品紹介・あらすじ
『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『青い壺』『非色』・・・・・・
50年近い時を経た今、盛んに読みなおしがされている昭和のベストセラー作家のエッセイとルポルタージュ。
歴史や社会問題、伝統芸能から現代人の心の機微まで、作品のテーマは多岐にわたり、また書くものは次々にベストセラーとなった昭和を代表する作家有吉佐和子。若くして始まった作家人生を支えたのは美への探究心や旺盛な好奇心、行動力であった。その明るくバイタリティに溢れる人物像や創作の現場がうかがえるエッセイやルポルタージュをまとめる。ちくま文庫オリジナル・アンソロジー。
カバーデザイン 六月
カバーイラスト 洞智子
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
多様なテーマを扱ったエッセイ集は、著者の魅力的な人柄や創作の背景を垣間見ることができる作品です。読者は、軽快な文体の中に潜む深い洞察やユーモアに引き込まれ、時には共感や驚きを覚えます。特に、著者と著名...
感想・レビュー・書評
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有吉佐和子さんのエッセイをまとめたもの。
有吉佐和子さんははじめましての方で、私の本友達から譲っていただいた本。
自分からは知り合わなかった作家さんだと思う。
読みやすく文体に文量であるが、時々ドキッとするワードが出てくる。これは調べなきゃとか、そっちも読みたい!となってしまう。
中には笑ってしまうもの、共感して入り込み悲しみでいっぱいになるもの、文章の中にFX関数が仕掛けられているようなものもあった。
訳者としても才能がある方のようでこのあとは訳者としての有吉佐和子さんを知りたいと思う。
最後の方に出てくる、キリスト教の神父さんと「神について」会話したものは奥深いなぁと思った。オチもそうだけど〝分かりません〟というワードの持つ不思議な時間が心に残っている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館本
エッセイなので軽く読めました。
芥川賞を取れなくてとか、複合汚染の投書の話。私がめっちゃリスペクトする井上靖先生との交流←羨ましすぎ。
恍惚の人 のとき、井上靖先生からの伝言『井伏鱒二先生が、どうして有吉佐和子はねこんでいるのか、男なら男子の本懐じゃないかと言っておいでになるそうですよ』 売れない小説を書けと言われて恍惚の人を書いたところが大ヒット。面白い。あとね、胃痛にブランデーとか。
小澤征爾さんとの交流や、美しき亀井勝一郎先生。
仔猫を溺愛し、亡くなった時に新しい首輪にしてあげようとしたトタンに、ルルが単なる屍と化したと綴る有吉佐和子。
人間はだれでも、どんな人でも、死ぬ時は動物のように死ぬ。アルベルト カミュ
いろんな面白みや発見が詰まってるエッセイ。 -
装丁の女性、凛として作者のイメージにぴったり。
解説で書かれていたように、エッセイ集は少なかったとは。
「女二人のニューギニア」は衝撃的だったけれど、これを読むとなるほどと思わせる片鱗がところどころに。
やはり、海外で育ったおおらかさが根底にあるのだろうか。
さてさて、これから少しずつ小説を紐解いていこうと思う。 -
「悪女について」や、「紀の川」などを著した舞台裏みたいなものがちょこっと明かされたり、
生い立ちと読んできた書物のことがよくわかったり、
岡本かの子さんへの深い想いが綴られていたりしました。
中でも、和歌山のおばあさまが体現していた古き日本文化に反発した有吉佐和子さんのお母様、そして古さと距離があったゆえに、自然にそれを吸収し、危篤状態にあったおばあさまの枕元で「増鏡」を何度も音読するほど、おばあさんと仲が良かったというエピソードには、親しみを感じました。
鋭い視点と行動力に憧れる。
そして、歴史を、女性の視点から見る徹底した姿勢にも痺れます。
次は出雲の阿国を入手して読みたい。
島根県にも行ってみたい!! -
「悪女について」は大好きな小説でしたが、作者の有吉佐和子のことを何も知りませんでした。
この本を読み、海外生活が長かったことや、どうやって文学の道へ進んだのかも知りました。
家族や友人の話、食べ物の話…有吉佐和子という作家を垣間見れる素晴らしいエッセイ。 -
2024年12月にNHKの番組『100分de名著』では「有吉佐和子スペシャル」が放送された。
取り上げられた作品は、『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『青い壺』の3作。
『華岡青洲の妻』は間に合わなくて先に放送を見たけれど、『恍惚の人』と『青い壺』は、ネタバレにならないよう、また、自分で考えてから解説を聞きたいと思って、急いで読んだ。『青い壺』は、その前のブーム(?)の時に購入したまま、積読になっていた。
なんと面白い!
その後、ブクログに面白いと投稿されていた『女二人のニューギニア』(紀行)と、人種差別というテーマに興味を持った『非色』を読破。
どれも私の心と脳に栄養満点であった。
しかし、その後はどれを読もうか今ひとつ決めかねていた。
社会派かと思ったら、古典芸能であったり、世俗的であったり、傾向がバラバラな気がする。
まあ、その気分になった時に読もうかと。
このエッセイ集を読んだら、合点が行った!
ーー社会派とか正義派とか、レッテルを貼られると剥がしたくなるーー
捻くれ者め〜(笑)
有吉佐和子氏は1931年(昭和6年)生まれ。同年代で存命中の人も多いし、まだ活動を続けている作家もいる。
しかし、1984年という早きに53歳で亡くなってしまったので、どういう人物なのか私の中でイメージを持っていなかった。
有吉佐和子作品にエッセイは少ないと、この本の解説に書かれていたが、ここに書かれている内容によって、帰国子女という生い立ちと、その環境からくる、独自の物の見方を知ることができた。
作品を生み出すにあたっての思いも綴られており、いわば、作者自身の解説を読ませてもらった気分で、この先読んでみたい作品が定まってきた。
やはり『悪女について』・・・ある女のことを語っているようで、実は皆自分のことを語っている、と。面白いじゃありませんか。
そして『江口の里』。なぜか私は、中世の遊女の話だと思っていた(謎)。「カトリック教会と外人神父の物語」だという。遠藤周作氏のような方向だろうか?
女三代を描いたという『紀ノ川』は、自分、母、祖母との関係が下敷きになっているらしい。これも興味がある。
最初に「女流」と呼ばれることについて書かれている。そうだ、そういう時代だった、大変だっただろうと思いを馳せる。
男性の先輩たちに同人に入れてもらい(会費を取るのが目的だったらしい)、マスコット的存在として可愛がられていたけれど、作品が評論家に高評価をもらった途端、手のひらを返したように意地悪をされるようになった。あるある。
最近やっと、「女流作家」という言い方をしなくなった。長き道のりでした。最後に言われていたのは誰あたりだろうか・・・? -
背が高くておしゃべりの方らしく、勝手に親近感を抱いている。
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あまり知らなかった有吉佐和子の育ちが知れて
言動の背景にあるものが少し理解できた
父親の仕事で海外で生活し
外から日本を見て育ち
帰国して衝撃を受けたこと
木と紙の文化の中の住居
そして敗戦国として混乱混沌
暮らしを見つめる目もたぶんクール
だったんだろう
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お母さんに勧められた有吉佐和子先生。
記念すべき初読書がこのエッセイ。
たくさん読まなきゃいけない本があった。
それらを読んでからまたこの本を読んだら一段と面白いだろう。
低音も高音も兼ね備えた豊かなシンフォニイでありたいという文は現代に残る名言だろう。
私もそんな生き方で自分を肯定していきたい。
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