- 本 ・本 (576ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480510433
作品紹介・あらすじ
コンピュータ、量子論、ゲーム理論など数多くの分野で絶大な貢献を果たした巨人の足跡を辿り、「人類最高の知性」に迫る。ノイマン評伝の決定版。
感想・レビュー・書評
-
<フォン•ノイマンは宇宙人だ>
フォン•ノイマンはブダペスト出身。
ハンガリー名はノイマン•ヤノーシュ•ライオシュ。
プダペスト駐在中に、日本の友人からフォン•ノイマンの生家を探してくれとの依頼を受けた。
会社のハンガリー人に尋ねると、何とそこから徒歩5-6分の所にあると言う。
(会社は、国会議事堂のすぐ近くにあった)
良くランチに行くレストランのちょっと先。
ランチ後に散歩がてら行ってみると、すぐに分かった。
古い建物には「フォン•ノイマンの生家」というプレートがかかっていた。
あまり知られていないが、人口当たりのノーベル賞受賞者はハンガリーが一番だという。
(ハンガリーの人口は960万人)
mRNAワクチンを作り出し、ノーベル生理•医学賞を受賞したカリコ•カタリンはハンガリー人だ。
栗本慎一郎が私淑するポランニー天才兄弟もハンガリー人。
ハンガリーでは、ルービック•キューブの発明者もハンガリー人だと胸を張る。
だが、最大の天才がフォン•ノイマンであることは本書で明らかだ。
原爆のプロジェクトのリーダーはオッペンハイマーだが、その傘下にはフォン•ノイマンはじめ、ノイマンの近所出身の何人ものハンガリー人科学者がいて、このハンガリー•グループの貢献がなければ原爆は完成しなかったろうと言われている。
そこから、ハンガリー人=宇宙人説が唱えられるようになった。
「地球には、地球人とハンガリー人がいる」と言われるのはそのためだ。
三島由紀夫は「美しき星」という「SF小説」を、書いている。
市井の家族が実は自分たちは地球人ではなく異星人だと自覚するという物語だ。
その発想の根源には、「ハンガリー人=宇宙人」説があったと睨んでいる。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
0843. 2014.04.16
-
私の手元にあるのは朝日選書の同名の本です。1998年に発行されています。筑摩書房のは同じ本を復刻したのでしょう(たぶん)。
今回は再読です(内容は忘れてます)。フォン・ノイマンは広い分野にわたり研究をした人です。数学や物理、情報の分野の教科書に彼の名を冠した定理などが出てきます。理系なら知らない人のいないビッグネームです。今回初めて知ったのは、彼が米国の安全保障に深く関わっていたことです。原爆開発に携わっていたことは知っていましたが、戦後も米ソ冷戦に対応するための軍事面でのブレーンとして深くコミットしていたそうです。彼の戦略・戦術により数多くの危機を乗り越えることができたと書かれています。戦後の物理学者の多くは、軍事に背を向ける人が多い印象がありましたが、ノイマンは現実的な道を選択した数少ない学者だったのですね。 -
知能指数300
数学を理解していたらもっと楽しめたのに。
-
天才の一言につきる。
自分の好きなことで世界を変える発見が出来ることが羨ましい限りです -
天才数学者…
#flier -
かなり著者の趣味が前面に出ている、フォン・ノイマンの伝記。趣味が前面に出ているが故にわかりやすい面もあるが、ちょっと正確性に欠けるのでは? と気になったところもあった。たとえば p.18の「大御所のクルト・ゲーデル」が不完全性定理を証明した云々はちょっとどうかと思う。。「ゲーデルの論文を読んだ三一年」とあるが、その年にはゲーデルは25歳で、まだ指導教官が付いている若手に過ぎない。
-
人類最高の知性。その称号に恥じない人物だった。
渡辺正の作品





