ブラッドランド 上 ――ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実 (ちくま学芸文庫 ス-29-1)
- 筑摩書房 (2022年11月14日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480511447
作品紹介・あらすじ
ウクライナ、ポーランド、ベラルーシ。なぜこの地で1400万もの民間人が殺されたのか──。歴史の闇に封印された真実を暴く世界的ベストセラー。
感想・レビュー・書評
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何から書いていいかわからない程、新しくしる事実と真実があった。
歴史のほんの数年を、第二次世界大戦前後とか産業が発展とかそんなことで表していいのか考えさせられる。
日本はヨーロッパの地理や歴史的背景に疎い。
今でこそ、ウクライナの戦争によって、ロシアとの関係を知る機会があり
ウクライナという土地や主要都市名を耳にしているからこの本にも入り込める度合いが違って
読むタイミングが良かったと思う。
ヒトラーの政治的な悪の限りは見聞きしている人でも、スターリンがした事は知らない人が多いのではないかと思う。
ロシアという国の秘密行為がどの国より徹底され、秘密を知ると殺されていると言う、考えられないような何処か現実を拒否する世界があるからだと思う。
以前スターリンの娘スベトラーナを読んだが、この本にあることの1%もスターリンがしたことはなかった。
殺戮は戦争によってではなく、人を単に減らす方法として飢饉を起こし、それによってカニバリズムが起こってしまうというつらい現実をどう受け止めていいか…読んでいて頭と心の処理が合わなくなっている。
島国の日本にはない侵略と統治がヨーロッパにはあることを念頭に下巻も読みたいと思います。
個人的にはとてもおすすめの本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
スターリンはなぜ自国民を大量に餓死させ、あるいは銃殺したのか。なぜ同じソビエト人なのに人間を人間と思わないような残虐な方法で殺すことができたのかということが私にとって非常に大きな謎でした。
その疑問に対してこの上ない回答をしてくれたのがこの『ブラッドランド ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実』でした。
訳者が「読むのはつらい」と言いたくなるほどこの本には衝撃的なことが書かれています。しかし、だからこそ歴史を学ぶためにもこの本を読む必要があるのではないかと思います。 -
感想は下巻に。
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「Bloodlands: Eastern Europe Between Hitler and Stalin」の翻訳(2022/11/10発行、1760E)。
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239||Sn||1
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東欧からロシアの間で実際に起こった事を正確な記述で書こうと努めて、なるべく冷静な書き方であるが、その客観性が現実味を帯びて読者の心胆を寒く、恐怖に陥れる。これは本当に人間の行ったことなのか、悪魔の所業としか思えない殺戮の数々。二つの国の指導者が疑心暗鬼と失敗を言い包める為に起こした記録。