赤紙と徴兵 105歳、最後の兵事係の証言から (ちくま学芸文庫 ヨ-21-1)

  • 筑摩書房 (2024年12月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784480512789

作品紹介・あらすじ

戦時下の不穏な空気のなか、ある日突然、兵事係が来訪し、「赤紙」が手渡される──アジア・太平洋戦争を舞台とするドラマなどでおなじみの場面だ。しかし、その人の召集がどこで決定され、いかにして伝達されたのか。そうした動員のプロセスや制度の末端を担った兵事係の役割については、関連資料がことごとく処分されたこともあり、意外なほど知られていない。本書では、滋賀県大郷村(現・長浜市)で兵事関係の業務を行っていた人物が命令に反して長年秘匿してきた貴重資料や証言に基づき、若者を戦地に送り出しつづけたその苦悩や悔恨に寄り添いつつ、草の根の視点から徴兵システムの実態に迫る。解説 吉田裕

みんなの感想まとめ

戦時下における徴兵制度の実態に迫る本作は、赤紙がもたらした影響を深く掘り下げています。兵事係の役割や、召集令状の伝達プロセスについての詳細は、一般にはあまり知られていないものの、実際には国民を統制する...

感想・レビュー・書評

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  • 選書番号:883

  • 東2法経図・6F指定:210.75A/Y86a/Ishii

  • 徴兵制は巨大な官僚機構による「国民」統制の結晶で、漏らさず迅速なのはもちろん、個々人のスキルまで把握し軍内の適材適所に用い、あるいは職種による猶予差など、戦争のために使えるものを使い尽くす様は怪物さながら。赤紙の郵送は郵便の管轄でなく、兵事係が軍と国民を繋ぎ、またその役所も徴兵の具体的な仕組みまでは関与できなかったという。召集令状伝達の心得や、夜届けられる事例が多かった等々、赤紙にまつわる実態を読むにつれ、一銭五厘で戦地へ送られた当時の「兵士」とその家族の悲哀がリアルに感じられた。

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著者プロフィール

吉田 敏浩(よしだ・としひろ):1957年、大分県生まれ。ジャーナリスト。ビルマ(ミャンマー)北部のカチン人など少数民族の自治権闘争と生活と文化を長期取材した記録『森の回廊』で、第27回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『赤紙と徴兵』(彩流社)で第2回いける本大賞を、『「日米合同委員会」の研究』(創元社)で第60回JCJ(日本ジャーナリスト会議)賞を受賞。『横田空域』(角川新書)、『追跡! 謎の日米合同委員会』『昭和史からの警鐘』(ともに毎日新聞出版)など著書多数。

「2024年 『赤紙と徴兵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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