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Amazon.co.jp ・本 (688ページ) / ISBN・EAN: 9784480512987
作品紹介・あらすじ
新国家イスラエル建設に燃えるユダヤ人、対して激しい抵抗を繰り広げるアラブ人、そして両者を操ろうとする大国の思惑。20世紀の聖都エルサレムは、歴史的確執が爆発したように、血で血を洗う場となった。本書はその詳細を緻密に記した100年史である。公的文書のみならず、報道記事、回想録、さらには私信など、あらゆる目撃記録を縒りあわせることによって、エルサレム市民が過ごした日々が浮き彫りにされる。それは、流血事件が続く一方で、努力と活気に満ちた時代でもあった。ウィンストン・チャーチルの公式評伝などで著名な歴史学者による、臨場感あふれる名著。 解説 石田友雄
みんなの感想まとめ
歴史的な背景を持つエルサレムの100年にわたる物語が、緻密な資料に基づいて描かれています。ユダヤ人とパレスチナ人の対立を中心に、宗教や民族のアイデンティティが絡み合う複雑な状況が浮き彫りにされ、読者は...
感想・レビュー・書評
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読むうちに筆致がややユダヤ寄りなのに気付くが、巻末の解説が指摘するように、仮にパレスチナ人の中で暮せば自ずとそちら側視点で物語っていた筈で、宗教民族のイデオロギーのもと殺し合いが続く環境で、中立公平な立ち位置はそもそも存在し得ない。近年アメリカの世論では、高年齢世代ほどユダヤ人を、若年代ほどパレスチナ人を「弱者」と捉えており、それぞれの世代が何を見てきたかによって、ものの見方も相反してしまう。本書では概ねエルサレムを100年を概説するが、オスマン帝国滅亡後、繰り返されてきた縄張り争いと殺戮の応酬は、いまだ現在進行形である。ただ毎日が殺し合いというわけでは勿論なく、自分が現地を訪れた際に見た人々の暮らしの光景は、我々のそれと変わらなかったりもする。ページを捲り、実際に歩いた地名などに触れる度、当時に思いを馳せたし、訪問が困難になっている現在を鑑み、余計懐かしさも感じた。
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パレスチナ・アラブ人目線でも歴史を追いたい
パレスチナとイスラエル、ではなくアブラハムの聖地エルサレムの話。
ページを捲るたびに出てきた気になるところを調べながらなので、どうしても読むのに時間がかかってしまう。その副産物として没入感も生まれて、100年間を追体験した気分になった。
迫害を受けながらも約束の地を自らの手で発展させたと自負するイスラエル人と、先に住んでいたにも関わらず徐々に土地と権利を奪われていくパレスチナ人。差が生まれてしまったのは、民族意識が芽生えた時期と何よりも金。
そしてユダヤ人に対して異教徒ながら同情を示した欧米人と、自らの国益を優先して「パレスチナ人」を助けようとしなかったアラブの同胞たちの対比が悲しい。
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