- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480683649
作品紹介・あらすじ
日本が誕生する瞬間を体感せよ! 「農耕のはじまり」「律令国家の形成」から「院政の開始」「武士の台頭」までを一気に駆け抜ける。すべての日本人必読の一冊。
感想・レビュー・書評
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ちくま「プリマー」とは…?と言いたくなる圧倒的な情報量で縄文時代〜平安後期までを辿る。
本書は古代日本・中国の文献も参考に歴史を探っている。なので面白い部分でもあるが、難しいところも多く、やはり「プリマー」とは…?と言いたくなる(もちろん良い意味で)。とくに外国である朝鮮半島と古代日本との関係性が難しい…もう少し図とかがある方がわかりやすいかも。
今の天皇につながる系譜は、神話上だと天照大御神が祖神でそこから神武天皇につながり…という話だったが、実際には必ずしも血縁関係があったわけでなく、地方のいち豪族だったのではという話だから面白い。とはいえ欽明天皇の時代からは血縁集団となり今に至っているからすごいことだ。
また、道長の栄華はよく語られるが、頼通からあとの時代の摂関政治については知らない部分が多かったので勉強になった。
そしてこれは今にもつながるが、日本は昔から「前例がないものへの抵抗感」「勝者に都合の良い歴史」が見受けられる。
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外交と合わせた古代の政治についてはわかりやすくて良い。ただ、壬申の乱、持統天皇の思惑、薬子の変など、説明不足の記述が多く、理解できない部分も多々。著者は「はじめての」というわりに難しくなった、と言っているが、内容というより記述に問題がある気がする。
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縄文から武士勢力の台頭までの長い時代を、一冊で読むことができるのが面白かった。章の始めに系図があるのが理解を助けてくれたと思う。
考古学的アプローチを参考にしつつ、慎重に文献をあたっていくのがなんだかわくわくします。
文中に参考文献のタイトルが出ているので、どの本を読めばさらに理解が深まるかがわかってありがたかった。読みたい本が増えてしまってどうしようもないのですが…!
古代はとても長いので、この本で権力がどのように変遷していくのかの概略を知って、興味のある各論をさらに深掘りするのがいいんじゃないかと思いました。 -
書名に「はじめての」とある割には、予備知識がないと読み通すのは難儀な本。まあ、この時代の日本の権力中枢が、誰々が天皇家と姻戚関係を結び、誰々と誰々が対立して…とややこしいのでそれをまともに記述されると読むのが難儀になるのは仕方ないのですが…
私に充分な知識がないためにかなり消化不良。逆に言うと、日本古代史、もう少し学び直さないとな…とこの本により感じるに至りました。 -
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古代から平安時代にかけての通史としては一番読みやすいと思います。学校の授業では習わない盲点だった藤原頼通の時代などもしっかり解説されているのがありがたいです。
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本屋で見かけて面白そうだったので購入。古代史の宿命なのかもしれないが、奈良時代から皇位をめぐる政治過程史が濃密で、登場人物も多く、そのくせ登場人物の説明や家系図は十分でなく、やや不案内だなあという印象。
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著者も「おわりに」で書いていますが、「ちくまプリマー新書」のシリーズにしては非常に難解で、高校で日本史Bを学習した歴史学科の大学生向けという感じの、日本古代史の概説書です。最新の研究動向とともに、邪馬台(ヤマト)国は九州にあり畿内の初期ヤマト政権と並立していたなど、ところどころで著者の見解が織り込まれています。