よみがえる天才1 伊藤若冲 (ちくまプリマー新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 118
感想 : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480683748

作品紹介・あらすじ

私は理解されるまでに1000年の時を待つ――江戸の鬼才が遺したこの言葉が秘める謎に、最新の研究と迫力のカラー図版で迫る、妖しくも美しい美術案内。

感想・レビュー・書評

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  • 最新の研究成果をふまえた本格派の新書。図像の印刷もきれい。また、実物の若冲作品がみたくなった。

  • 客観的というより、著者の若冲大好きメガネ感がこぼれ落ちており、おもしろく読めた。

    文中に図を参照したいものがたくさん出てきたが・近くにその指示する図がなく、都度パラパラ探した。図番号だけでなく、掲載ページも記してくださると、より良かった。


    型をベースに個性を開かせる江戸文化。
    →あきたらぬ人々が「奇」を求め始める。

    若冲は当時からもてはやされていたにもかかわらず、本質は理解されていないと思っていた。

    勉強嫌い、字はへた、技芸で身につけたものは無い堅物。ただ、絵だけはずっと描き続けていた。

    23歳で、父親が死去、家業の青物問屋を継ぐ

    大典顕常との交流。禅への傾倒。

    狩野派・土佐派に学んだのち、中国の絵画に関心を持つ。

    仏教「自然界のすべてのものに生命がやどる」
    →若冲の全てに均等に力を注いだ画風。

    P 105「若冲は、数万本とも思われる鶏の羽毛の筋一本一本を、全て一筆書きで描いていたのです。」
    ←自分は、ハッキリと意を掴めず。羽毛を途切れることなく一本の線で描いた?一本一本、羽毛を描いていった?羽毛の筋を私が理解していない?
    後日、機会があれば確認すること。

    墜落のモチーフ。

    ハートとオバケは、もっと大きな画集か展覧会で見てみよう。うんうん!と思うか、いやいや!と思うか。

    西洋の絵が中国の絵に影響を与え、その中国の絵が日本の絵に影響を与え、その日本の絵が西洋の絵に影響を与える。
    巡りめぐっている。

    錦市場のトラブルに町役人(年寄役)として、粘り強く奉行所などと交渉した。
    →社会人としての顔。

    モザイク画。
    →西陣織がヒント?

    フラクタル。
    →科学の視点。

    「千載具眼の徒を待つ」

    天明の大火で全てを失った若冲は、生活のために筆をとるようになった。73歳。

    「米斗翁」

    京都・若冲詣でをしたい!

  • 「私は理解されるまで1000年の時を待つ」

    江戸中期 元禄時代の後 1716年 京都生まれ
    家業の青物問屋を放棄して山にこもる。
    20代後半から絵画を始める。
    様式化が進み、派閥の様式から外せない。
    狩野派→土佐派→中国絵画? 40歳で職業画家へ
    50~60代の作品が少ない

    裏彩色
     絹本の裏からの彩色
    「升目画」モザイク図
      西陣織がヒント? 

    「仙人掌群鶏図」唯一の金箔背景、主題の鶏とサボテンのみ
    「蓮池図」その裏面の墨一色の図

    工房制作
     弟子に描かせ、良いものに落款を付け売る。
    1800年9月10日没 85歳

  • 若冲がここまでメジャーな存在になるのに、著者の功績大なのは首肯されるところであろう。本作では、代表作の「動植綵絵」を中心に、若冲の生涯をたどりながら、表現様式や作品の意味合いを分かりやすく教えてくれる。フラクタルや精神医学の研究から見た若冲などの紹介があるのも面白い。

  • 【メモ】
    相国寺との関係
    中国(明・清)の花鳥画を数多く模写していた

    【感想】
    伊藤若冲の赤、緑、黒、白の使い方が好き。『動植綵絵』を中心に、鶏を題材にした作品を多く残している。が、百犬図のキモカワ感や、小禽図などもよい。
    雪が実態よりもどろっとした表現という指摘と性欲云々の話から、どうも雪ではないものに見えてしまう。

  • 【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/538518

  • 若冲って、作品は好きで機会あるごとに見てきたけど、人物については、てんで知らなかった。
    こういう場合にプリマー新書はありがたいよね。とっても分かりやすい。
    生前から名声を欲しいままにしながら、死後は美術界から忘れられていた存在だったなんて、今の人気からは考えられないよね。何より初めて知って驚いたのは、若冲こそが芸術家の嚆矢たる存在だったってこと。かの動植綵絵は若冲が自分で描きたくて作られた作品だったこと。これって実は凄いことだよね。

  • 若冲研究の第一人者によるコンパクトにまとまった人物&作品案内。
    入手してしばらく積読になっていたけれど、2021年NHK正月時代劇「ライジング若冲」を堪能した勢いで手にとった。ドラマをみてある程度のイメージや背景をつかんでいると読みやすい。
    多くはない資料と時代背景や間接的な資料を読み込むことから浮かび上がる若冲像には立体感があり、絵や技法に関するコラムも興味深く、カラー図版もたっぷり(もともと残された作品は多くはないのだろうけれど、代表作は小さいながらも網羅されている)。いつか展覧会がまたひらかれることがあったら、ぜひこの目でもみてみたいな…

  • 若冲の創作活動ばかりでなく、青物問屋としての仕事面も記載してあり、若冲の本髄が明確に理解できる好著だ.動物綵絵での鶏の絵は有名だが、モザイク画も素晴らしい.非常に根気のいる作業が必要だが、70歳代でこのような画法を創作するバイタリティーは凄い.著者が若冲の発掘者だが、江戸時代の文化の奥深さは日本の誇りだと感じている.

  • 若冲の絵を多少は見たことのある初心者にとって、ちょうど良い解説。聞き書きで構成されているのか、話し言葉が柔らかく理解しやすくなっている。

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著者プロフィール

東京大学名誉教授/多摩美術大学名誉教授

「2021年 『日本美術の歴史 補訂版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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