社会を知るためには (ちくまプリマー新書)

著者 :
  • 筑摩書房
3.79
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本棚登録 : 361
感想 : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480683823

作品紹介・あらすじ

なぜ先行きが見えないのか? 複雑に絡み合い社会を理解するのは難しいため、様々なリスクをうけいれざるを得ない。その社会の特徴に向き合うための最初の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 第6章 不安定な世界との付き合い方だけでも読むべき。
    名著。

  • 社会は常に動かす余地のあるもの
    社会の理解は多様である

    常に他のやり方もありうることを模索してみる

  •  
    筒井先生がいかに「社会」と向き合い続けてきたかがわかる内容。ちくまプリマー新書は,ヤングアダルト(おとなとこどもの間)を対象とした新書(wikipedia)らしいですが,その層だけでなく,ややアダルト(30代前半頃)にも響く。

    社会がいかにわからないか,そしてなぜわかりにくくなっているか,その中でどのように私たちは生きていけばいいか,「社会」に向き合い続けて考えてきた筒井先生だからこそのお話がたくさんあります。

    社会学入門の入門書としても良い一冊ですし,社会心理学入門の入門書としても読んでほしい一冊です。社会心理学は社会学と心理学を包摂するような,あるいは,間を循環するような学問である必要があると個人的には思っていますが,心理学に染まっている「社会」心理学にとってはぜひとも必要な視点であると思います。

    社会と向き合う心理学者にとっても,平易でありながら,学問のあり方について再考を迫るような一冊ではないかと思います。

  • #flier

  • もっと深くても良かった

  • かなり読みやすい文体でさらっと読めてしまう一方で、社会というものについてどう考え向き合えばいいのか沢山のヒントが詰まっている本だと感じた。
    私は陰謀論が大嫌いなんですが、どうして安易に陰謀論に流れてしまうんだろうなと思った時この本の説明は納得できるものだった。

  • 今社会で起こっていることは、一つの要因や誰か一人の責任で起こっていない。
    ゆるいつながりの連鎖で成り立っている。
    しかし、善悪二元論で白黒つけたくなるのが人情。
    その二元論は自分の中にも生じることを自覚して、バイアスがかからないようにしていきたい。

  • 社会の緩みという概念に新しく触れ、ここ数年での違和感の正体が腑に落ちたように感じた。

    適切に社会を記述する方法つまり緩いつながりを記述する方法を、丁寧に説明している。

    社会はますます複雑になっており、決してシンプルではないということがよく理解できた。

  • 社会学ではなく、「社会」に関する本は珍しい。そしてその出発点は「社会は理解できる」ではなく、「社会は理解できない」であることも面白い。感じていたモヤモヤ感を吹っ飛ばしてくれるような本だった。「なぜ日本は〇〇なのか」「なぜ少子化は止まらないのか」と言った疑問の裏には、明確な意図があり、それを変えてしまえば解決するだろうという楽観的な考えがある。そしてそれは大抵裏切られ「なぜ変わらないんだ!」と喚かざるを得ない。
    そもそもの前提が間違っており、確かに人間が作ったのだけど、複雑化しすぎてもう誰にも理解できなくなっているというのが正しい。これを飲み込めたことはかなり大きな財産になっただろう。

  • 中高生レベルの読者をターゲットとしながら、大人でも十分に楽しめる本質をシンプルに突いた良書が楽しめるというのがちくまプリマー新書のイメージであるが、本書はそのイメージを体現するかのような良書である。

    気鋭の社会学者である著者が本書で伝えようとするメッセージは、「私たちは自分たちでもよくわからない世界の上で生きている。そして様々な出来事は相互に緩いつながりを持っており、その緩さゆえに、余計にわからなさを増す」というものである。

    第一の含意、「自分たちでもよくわからない世界」という点は、勧善懲悪・二元論・陰謀論のように、一見わかりやすいように見える叙述が実はデタラメである、ということを示すだろう。第二の含意、「社会の緩さ」という点は、局所的な事象のつながりだけを見ていても社会は明らかにはならず、様々な事象の相互関連性をホリスティックに眺めなければ、複雑化する我々の社会を説明することはできない、ということになる。

    これらは当然、現代の社会学における基本的な学問的態度といえるものだが、そうした理屈を抜きに、我々の社会というもののわからなさと緩さを説明する本書の教育的効果は極めて高く、中高生にこそ、ぜひ読んでほしいと思う。

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著者プロフィール

筒井淳也(つつい・じゅんや)
1970年生まれ。社会学者。立命館大学産業社会学部教授。

「2021年 『モダニティと自己アイデンティティ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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