料理人という仕事 (ちくまプリマー新書 462)

  • 筑摩書房 (2024年7月10日発売)
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本 ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784480684899

作品紹介・あらすじ

腕一本で独立できる。イメージを形にして、人を幸せにできる。ルーティンワークのなかにクリエイティビティがある。そんな仕事から私たちが学べるものとは?



ルーティンワークを意味あるものに

手の早さは裏切らない

独立を目指す

至るところにクリエイティブがある

自分らしさと仕事のバランス……



プロは毎日の作業を大切にする。



自分のイメージを形にして、食べた人を幸せにできる。

独り立ちが可能で、腕一本でやっていける。

日々の仕事から学ぶところがたくさんある。

そんな料理人という生き方をのぞいてみよう

感想・レビュー・書評

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  • 自分は料理人ではないけれども、料理人でなくてもオススメしたい一冊。自分の中で現場仕事で優秀な人というイメージをとてもしっくりとくる言語化がされていて、いわゆる「プロ」という人達は少なからずまだ若かりし頃はこういう動き方や経験を積んできているものだと思っていたものを確信できた一冊。

  • ある仕事の第一人者が、その心得をていねいに言語化して本にしてくれる。ありがたいことである。さらに、その仕事が料理人ともなれば興味のある人は多いはず

    新人としての心構えやホールでの仕事の大事さから、なるべく高級店からキャリアを始めるに越したことはないとか、カフェ開業はすごく難度が高いとかまで。まったく読んでいて飽きない

  • 「スキルは自ら求めない限り得られない」p93

    「あえて乱暴に言いますが、「苦手か得意かじゃねえよ、やるんだよ!」といったところでしょうか。」p192

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    「料理人」というとガチガチの専門職でそれだけをやっているという華やかかつ過酷なイメージだが、料理だけやっておけばいいわけではなく、他ジャンルからホール業務、まかないなどから学ぶ必要もあり、ゆくゆく経営に携わるなら資金面や管理業務なども考えなくてはいけない。……よくよく考えると、マルチタスク極まる仕事ではないか。

    「食オタク」であることと「料理人への諦め」も大事だ、と最後に語る著者の言葉は食への愛もシビアな現実も含まれており、説得力があった。引用した上記の言葉はふつうの会社員にも通じるのではないだろうか。


    ⚫︎ 好きなことで食べていくには「ずる賢さ」が必要。 料理人・稲田俊輔の仕事論(マイナビ転職・ミーツキャリア、著者インタビュー)
    https://meetscareer.tenshoku.mynavi.jp/entry/20241107-inada

  • 著者は料理人。とは言いつつ有名大学を卒業して大手飲料メーカーを経て料理人になった経歴。
    本書では料理人の仕事といいつつ、運営の裏側にあたる雑務にページを割く。「実際のところ、料理は飲食店の仕事の一部でしかありません。厳密に数値化するのは難しいてますが、せいぜい四分の一といったところでしょうか。しかもその四分の一のほとんどは、ヒビかわりばえのないルーチンワークです」
    こういう話を聞くと日頃訪れる店の、料理以外のことについてもつい詮索したくなってしまう。

  • 料理人とはどういう仕事か、食を仕事にするするとはどういうことか。
    薄い本だが、特に料理を目指したい若い人にはぜひ読んでもらいたい良書。
    料理が好きでなくても美味しい料理は出来るが、料理が好きなだけでは料理人は続けられない。最後に勝つのは食べることの好きな人か。
    モテるために若いうちに社長になりたいだけで美味しい料理を作ってた子が、料理をやめてキックボクサーになるという、一気通貫な志のエピソードがよかったな。

    止めることも視野に頑張って、という言葉が重い。

  • 飲食店だけでなく、すべての仕事に共通する内容と思えた。やりがいとお金、ルーティンワークへの考え方、仕事覚え方、仕事のやり方はは見て盗むことの有効性など、きちんと理由を説明してくれる。

    学生の方が飲食店でバイトする前に読むと、感じたり考えられることが変わると思う。若いビジネスマンや、社内教育で悩んでいる方など、読んで欲しい一冊。仕事のテクニカルなやり方だけでなく、仕事の哲学にも気軽に触れている稀有な本だと感じた。

    著者のお店はレトルトカレーで知り、どうせならお店で食べたいと訪れて感動した南インド料理店。働き方の本で衝撃を受けるとは思わなかった。

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000072493

  • ・「誰にとっても美味しい料理」は存在しない
    ・料理人は「いかにおいしいか」よりも「いかに多くの人に好まれるか」を考えて料理を作る必要に迫られる
    ・料理の仕事で重要なのが、客との接し方以上に業者との接し方
    ・店長は料理をしている暇などない
    ・「手の早さ」は自分を守る基本スキルであり、最後の防衛線。あえてマイペースを通すのと、マイペースにしかやれないからそうしているのとは大違い
    ・フレンチよりもイタリアンの方が多くの日本人に好まれやすく利益も出しやすい

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著者プロフィール

稲田 俊輔(いなだ・しゅんすけ):料理人・飲食店プロデューサー。鹿児島県生まれ。京都大学卒業後、飲料メーカー勤務を経て円相フードサービスの設立に参加。和食、ビストロ、インド料理など、幅広いジャンルの飲食店の展開に尽力する。2011年、東京駅八重洲地下街に南インド料理店「エリックサウス」を開店。現在は全店のメニュー監修やレシピ開発を中心に、業態開発や店舗プロデュースを手掛けている。近年は、食についての文章も多く発表している。著書に『食いしん坊のお悩み相談』『おいしいものでできている』(リトルモア)『キッチンが呼んでる!』(小学館)『人気飲食チェーンの本当のスゴさがわかる本』(扶桑社新書)、『ミニマル料理』『南インド料理店総料理長が教える だいたい15分!本格インドカレー』『だいたい1ステップか2ステップ!なのに本格インドカレー』(いずれも柴田書店)がある。

「2024年 『料理人という仕事』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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