世界の力関係がわかる本 帝国・大戦・核抑止 (ちくまプリマー新書 492)

  • 筑摩書房 (2025年5月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784480685216

作品紹介・あらすじ

やられる前にやる? 勝てそうだからやる?

戦争が起きる理由がわかれば、平和に一歩近づける。

これからの世界を生きるための国際政治学入門。



戦争をなくしたい。兵器のない世界をつくりたい。

でも、自分だけ先に武器を手放してしまったら、

他の国に侵略されてしまうかもしれない……。

そんなジレンマのなかで戦争と平和を繰り返す、

世界の国々の力関係を読み解きます。

みんなの感想まとめ

戦争と平和の複雑な関係を理解するための入門書であり、読者は過去の歴史を通じて国々の力関係や戦争のメカニズムを学ぶことができます。特に中高生向けに書かれているため、難解なテーマでありながらも平易な表現で...

感想・レビュー・書評

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  •  本屋で見かけて、題名に惹かれて購入して一気に読みました。政治学の勉強としてはとてもいいと思いますが、新しいことが書いてあるわけではありません。国際連盟の背景にある考え方が「勢力均衡」で、その反省から国際連合は「集団安全保障」という考え方で設立したわけですが、いずれも機能不全となっている。勢力均衡の考え方では、戦争そのものを認めているし、戦争を防ぐためには怖がっている相手を脅してはならないといった考え方になってしまうため、ドイツのチェコスロバキア併合を認めてしまう。
     集団安全保障も拒否権を認めているため、いざとなったら機能しないし、核の傘理論も核開発が80年も前の技術なので、北朝鮮さえ開発可能なのだから機能しない。まあ、人間はどんなことがあっても、いつになっても戦争をやめない生物なのだ。それにしても戦争をやめて世界平和を実現する政治理論を考えつく人もいないと言うのはどうなのか…

  • なんか読んでいくにつれて、ほとほと情け無くなってくる。人類アホすぎん?皆、戦争のない平和な世界を理想としているのに終わらない争い。その理由が利権、土地、エネルギーの飽くなき奪い合い。そして憎しみの連鎖。戦争を引き起こすのは一部の特権階級の暴走で一般ピープルは権威と暴力の前に服従し右向け右。勢力均衡?安全保障?核抑止?
    マジでアホ。

  • 過去の歴史から各国のパワーバランスの推移について述べながら、戦争が発生するメカニズムと、どのように戦争が終結するかについて説明した本。

    中高生向けに書かれた本であることから、戦争という重いテーマであるものの、読みやすい内容となっている。

    現在起きている戦争についても触れられており、現在の世界情勢と今後予想される変化について、理解を深めることが出来た。

  • 中高校生向けに書かれた本なので、とても読みやすくわかりやすい本でした。
    戦争が身近にまで迫ってくるかも?と思えてしまう今、過去を整理し、なぜ今の体制がこうなっているのか、今の体制で何ができて、何ができないのか、どのように理解し考えるとよいのか、基本的なところから教えてもらえてありがたいです。

  • なぜ戦争が起こるのか、なかなか終わらないのか、なぜ核兵器は無くならないのか、そんな疑問をぼんやり持っていたので、本屋で見かけた時に思わず購入

    中高生向けに意識した書きぶりでとてもわかりやすく読み進めることができました

    戦争を進んでしたい国、人はいないのだけれど、防衛は必要、そのための手段、備えは必要、そんなジレンマから武器や核兵器、戦争が起こっているんだなということがわかりました

    核兵器が無くならないこと、米露が数千発持ち続けざるを得ないこと、なるほどそういう経緯から現状があるのだな、ということがよくわかりました

    核兵器は、既に作れてしまうので、一旦ゼロにしたところでまたどこかの国がいずれ持ってしまう、だったら持たれる前にウチが持っておかないと…ということだと理解しました

    「平和」を保つためには、各国間で非常に複雑かつ不安定な状態をなんとか保つ必要があって、とても慎重によく考えて進めないと、いずれまた世界大戦が始まってしまうかもしれない、そういう危機感も持ってしまう内容でした

    人間って、疑心暗鬼で愚かな生き物だなぁ、とも思ってしまいました

  • とてもわかりやすく書いてある。

  • 中高生向けということで、とてもわかりやすかった。意味はわかった。だが、こんな世界でホントにいいのだろうか…

  • 中高生に向けた国際政治学入門書

    囚人のジレンマ
    安全保障のジレンマ
    巻き込まれ、見捨てられ、同盟のジレンマ

    北朝鮮のミサイルがアメリカに届くことの真の恐ろしさが理解できる

  •  中高生向けとした安全保障中心の国際政治学。欧州を中心とした世界史、2つの世界大戦、核抑止、著者の専門である戦争終結論など。囚人のジレンマをはじめ基本概念も本書のあちこちで紹介。後書きにあるようにかなりリアリズム寄りとあるのも相まって、自分には楽しく読めた。
     本書前半では主権概念と対立する形で帝国を説明。それ自体に異論はないが、中華帝国の特に周縁部では主権と帝国の境界は曖昧だったのにと、岡本隆司の本を読むと思う。WWIは「脆弱性による戦争」、WWIIは「機会主義的戦争」とする。満洲事変以降は日本は機会主義的な軍事的行動を続けてきたとも述べるが、真珠湾攻撃に限れば「脆弱性」の方ではなかったかと自分は考える。

  • 中高生向けに書かれた本ということで、非常にわかりやすかった。一般的にこうなれば平和なのに、と考えられる事柄がなくならない理由はこんなことにあったのかと思わせられる内容だった。作者の他の本も読んでみたい。

  • なぜ戦争をするのか、核抑止力などについて、冒頭に書かれている「囚人のジレンマ」の説明が実にしっくり来る。いろいろな国の思惑が錯綜する中、最善の実現は非常に困難で、次善策を選択するしかない。中高生が読んでも難しくなく、スッキリ理解できると思う。

  • 高校生向けとのこと。しかし、おじさんに刺さる。
    わかったフリしてた第一次世界大戦の経緯がわかりやすく説明されててためになった。

  • 勉強になった。けど、世界ってなんだかなあという気持ち。
    とにかくいち早く、いま起きてしまっている戦争が終わってくれ

  • 第一次世界大戦以降の世界情勢をパワーバランスの流れでわかりやすく解説。
    ただ、現在から近未来の予測についてはページが足りなかった?位薄い。

  • 中高生に、戦争が起こる仕組み、起こさない仕組みを教える本。
    ある意味丁寧に、ある意味粗雑に作られている。
    核抑止は論争のあるところなのに、この新書では素直に認めているように読める。
    著者自身あとがきでリアリズム寄りになった、と自白している。
    読みやすさを重視したためだと。

    それでいいのかなあ、、、中高生にとって、はじめて軍、武器、戦争、核を
    知る本になるやもしれんのに、そんなシンプルに、、、

    もちろん、わかっている、一面の真実であることは。
    威嚇されたら威嚇しかえす。
    動物の本能、闘争本能ではあろう。

    だからって野生にもどっていいわけじゃない。

    トランプがGDP2%だ、3.5%だと息巻いているが、
    これは単にアメリカの軍事負担を減らして、
    黒字経営?にしたいだけ。

    これまでとんでもない経済成長の裏打ちの元軍事費を増やしてきた中国が
    脅威なのは分かる。
    しかし、、、
    人類という視点で見たら、軍事費を増やせば増やすほど、
    世界中の富が人類にいきわたらなくなるのもまた事実。

    その折り合いをどこでつけるかが人類にためされているのだ。
    軍事費の競争はきりがない。

    そういうことも踏まえた本にはなっている。
    どうやって均衡するか。

    世界の警察だったアメリカが下りた今日、
    正解はない。
    富が集中せず分散することは普通に考えればいいことだが、
    その状態だとひとり変なトップがいたら均衡は崩れる。

    難しいなあ、、、、


    第一章 世界の力関係はどう変わってきたか――帝国と主権
    第二章 帝国の出現を防ぐ手立てとは何か――勢力均衡
    第三章 世界大戦はなぜ起こったか①――脆弱性による戦争
    第四章 世界大戦はなぜ起こったか②――機会主義的戦争
    第五章 国連はなぜ機能しないのか――集団安全保障
    第六章 核兵器はなぜなくならないのか――核抑止
    第七章 戦争はどう終わるのか――戦争終結
    第八章 人類はまた大戦争を引き起こすのか

  • 著者が「中高生を対象に書いた」と言うだけあって、読みやすい。読みやすいのだが、内容が簡単かというと、そうでもない。たいした厚さの無い新書の中に、囚人のジレンマから始まり、集団安全保障、集団的自衛権、核抑止、そして、戦争の終わり方まで網羅しているのである。
    もうこれは、羊の皮を被った狼と言っていいのでは無いだろうか?

  • 世界のパワーバランスの歴史から入っており、高い視点から考えることができました。特に、核によるパワーバランスの構造の解説は興味深かったです。

  • ロシアのウクライナ侵攻、イスラエル・ガザ紛争の出口が見えない現在、とても親切でわかりやすい内容。
    青学の教養の講義をベースとしており、中高生向けを念頭に組み立て直したものとのこと、これは是非いつか身近な子たちが高校生になったら紹介したい本だと思った。
    そのときには上の争いが終結し、新たな諍いも起きてませんように。

    著者ご自身が描かれたというイラスト、各人物の性格が顔に出てる感じで面白かった。

  • 平和というものが得難く、貴重なものだとつくづく考えさせられますね。論理的に正しい行動の積み重ねが、必ずしも全体として正しい結果に至らないという必勝法のない世界の現実は悩ましいばかりです。
    こういうリアルな世界を分かりやすく説明してくれるよい本でした。ぜひとも若い人たちに読んでほしいですね。

  • 良い本でした。中高生向けに書かれたということで、戦争をめぐる国際政治の基本がとてもシンプルに分かりやすく書かれています。
    例えば、2度の世界大戦は全く違う原因で起きた(第一次大戦の主要国は皆戦争を望んでいなかったのに戦争に入っていかざるを得なかった。一方、第二次大戦はチャンスがあれば侵略戦争を行おうという国、ドイツや残念ながら日本、を抑止しなかったことが大戦争を招いた)ことを、とても平易に説明していて頭の中がクリアになりました。同じように現在の世界の状況が平易に読み解かれます。
    やや単純化されすぎているかもしれませんが、再び世界が戦争と向き合わなければならなくなった今、平和を維持していくために、こういう基本的な理解はとても重要だと思いました。

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著者プロフィール

千々和 泰明(ちぢわ・やすあき):1978年生まれ、福岡県出身。広島大学法学部卒業。大阪大学大学院国際公共政策研究科博士課程修了。博士(国際公共政策)。防衛省防衛研究所教官、内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)付主査、防衛研究所主任研究官などを経て、25年より同研究所国際紛争史研究室長。専門は防衛政策史、戦争終結論。主な著書に『安全保障と防衛力の戦後史 1971~2010』(千倉書房、猪木正道賞正賞)、『戦争はいかに終結したか』(中公新書、石橋湛山賞)、『戦後日本の安全保障』(中公新書)、『日米同盟の地政学』(新潮選書)などがある。

「2025年 『世界の力関係がわかる本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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