- Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480687012
感想・レビュー・書評
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言葉の遊び手、言葉の実験人。橋本治ってそういう印象がある。
そんな人が、尊敬・謙譲・丁寧語がどうやって形成されてきたのかを非常にわかりやすく書いている。
読み始めてすぐ、どうして私がこんな本を読もうと思ったのか判った。
私って敬語が上手く使えない。
というのは、本当は使える、使えるんだけど、使わない。
会社の偉い人とか、目上の人とかでも、実際かなりフランクな話し方をしてしまう。そのフランクさは知り合ってからの時間がたてばたつほど増してゆくんだけど、まぁそれは友達とかだと当たり前だけども。
で、そんな自分がちょっとヤだったというか、なんでこんな友達に対する話し方みたいな言葉を常務さんあたりに使っちゃうんだろうと、我ながら不思議に思っていてそのことが頭に引っかかっていたのですね。
で、この本を読んだらそのことの意味がきちんとわかった。
それから、よく喧嘩をしたときなんかに「そうですか、わかりました」なんて普段では絶対につかわないような丁寧な言い方をしてしまうってことが誰でも思うんだけど、あれが不思議だった。喧嘩しているのにどうしてその相手に丁寧な言葉を使うんだろうって。
で、そのことの意味もちゃんとわかった。
非常に面白かったけど、内容的にはもう少し濃くてもよかったかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
子供向け
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橋本治の面目躍如。
前著『これで古典がよくわかる』でもそうだったのだが、
一見苦手な人用のノウハウ本と思わせておいて
(橋本治が単なる実用書を書くわけはないのだが)、
日本語を通した日本文化論へと持っていく、
その手際と透徹した視点は見事の一言。 -
敬語とはなんぞや論。敬語は、人との距離感の表現との定義づけに目からウロコ。そして納得。ちくまプリマーにしろ、よりみちパンセにしろ、侮りがたいクオリティ。今の若い子たちがうらやましい。
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敬語≠目上の人に使う。敬語は自分と人との距離◎
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あなたとわたしの間合い=敬語。
とても優しくなれる。小中学生向きにしておくのはもったいない。 -
67/100