データはウソをつく―科学的な社会調査の方法 (ちくまプリマー新書)

著者 :
  • 筑摩書房
3.49
  • (18)
  • (55)
  • (75)
  • (11)
  • (1)
本棚登録 : 512
レビュー : 68
  • Amazon.co.jp ・本 (169ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480687593

作品紹介・あらすじ

正しい手順や方法が用いられないと、データは妖怪のように化けてしまうことがある。本書では、世にあふれる数字や情報の中から、本物を見分けるコツを伝授する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 『「社会調査」のウソ』では徹底的にマスコミらを叩き続けていたが、今作では「科学とは何か?」という根本的な所から入っており、より講義っぽい内容になっている。文系的な学問観から語られているので、理系の方からすると大雑把過ぎるように感じるかもしれない。社会科学って所詮こんなもんです。
    前作よりも密度は薄いが、批判だけでなく体系的な理解が得られるのが良いと思う。コレ一冊読めば充分、統計資料等を見て色々ものを考えられるようにはなれる。もちろんマスコミに対する辛辣な口調も健在で、その辺の快感も保証出来る。

    このシリーズにしてはややカタい内容で、大学生向けな感じ。というか、英訳して入試問題にしたら良い問題が作れそう。


    400円。

  • この人の書いてる事って社会科学では至極常識的なことかと思うけども,それを実行するのは難しい。

    僕は質問紙調査をよく行っているけども,信頼性やら妥当性って,いくら突き詰めても満足できることなんてなくて,ある程度のところで折り合いをつけないと先に進めなくなってしまうのだけど,そのある程度がどこなのかってところがいつも難しいように思う。

    この本も前の本もとても当たり前で大事な事を沢山書いているけども,調査やら研究やらをやっているうちに,徐々にその基本的な所って見過ごされがちになっているような気がするのである(自分も含めて)。自戒も込めて言いますが,やっぱり何でも基本的な事は一番大事にしないといけないと思うのである。

    あと,この本にはちょっした騙しのテクニックなども実例をもとに紹介していた。騙しを身につけるのではなくて,こんなのにはひっかかるなという意味で解説されているのだけれども,時として,悪意を持って誘導的にデータ結果を紹介する人も少なからずいるのは事実である。

    Stern曰く,「EBMはマネーゲーム」であり,
    某精神科医曰く,「EBMは製薬会社に作られる」のである。

    批判的に考える事を忘れずにいたいと思う。

  • プリマーでこの内容は素敵。データの見破り方は、早く身につけられればそれに越したことはない。今後はもっともっと、情報分析の力が求められることになっていくだろうし。

  • イラスト:いしいひさいち

  • 同じ著者の別の図書と関連のある内容だったそうなのだけれども、そちらは恐らく未読。マスコミなどの調査結果の報道のウソを見抜く方法から、社会調査のデータ分析の方法(ざっくり)まで。
    クリティカルシンキングという考え方(でいいのか?)があるけれども、世論調査などの量的調査に対しても、基本的にはその姿勢で対した方がいいよ、という話。量的調査の結果は、自分の見たい/見せたい結果を出すために加工できてしまうものなので、提示された結果を鵜呑みにせず、疑いの眼差しで受け止めよう、と。鵜呑みにしないと言えば、たしか昨年末頃の週刊誌の新聞広告で「納豆を食べると死ぬ」という見出しがあり、かれこれ半年、うちの実家では延々とそれを弄ったネタが流行っている。
    「こんな人にはこの本は向いていない」「こんな人は研究者には向いてない」で挙げられていた例に、クスリと笑ってしまった。

  • ダレル・ハフのとだいたい一緒のノリ

  • 【概要】
    第一章では社会科学においてどのように理論が構成され説明されるか、どのように事実として認定されるかを説明している。第二章ではマスコミが社会科学の「事実」を発表する際に如何に恣意的に結果を曲解するために表現を工夫しているかを説明している。第三章ではそのような社会科学アンケートの分析が恣意的に曲解できるか、また真面目に作成したとしても陥りやすいわなをせつめいしている。

    【感想】
    一回書いて消えてしまったので省略

    【キーワード】
    理論仮説検証のためのアプローチ方法
    ○帰納法…現実で集められたデータを説明するために理論を構築する手法(データ→理論)
    ○演繹法…先に理論を構築し、それと現実に集められるデータを使用して証明する方法(理論→データ)

  • <概要>
    日ごろ、日常生活で見られる様々な「データ」に対して、社会学者である筆者が
    社会学の基本的な調査方法やデータの見方などをレクチャー。

    社会科学の事実(モデル)とは自然科学と違い100%正確なものではなく、蓋然性の程度であるということ
    マスコミなどで行われている世論調査は日常的に誘導的な意図が含まれることが多い。
    例として
    ・データの一部を拡大してみせる(orあえて差を小さくして見せる)
    ・背後で起こっている事象を見ずにデータを鵜呑みにする
    (ストーカー検挙率の低下→マスコミで前年に大きなストーカー事件ガ置き、認知件数が爆発的に増えたため)
    ・相関関係と因果関係の逆転
    ・生存バイアス(調査対象サンプル自体が偏っている)
    ・第三要因の影響など

    簡単な社会調査の仕方
    コーヒー→心臓病の因果関係をめぐって
    アンケートの作り方や学問に対する心構えなど

    <感想>
    非常に基礎的な社会調査の教科書として最適。
    前半で気をつけなければいけないデータの見方などについて説明され、
    後半では基本的な社会調査について学べる
    特にコーヒー→心臓病に関しては
    ・大まかな調査の流れ
    ・見落としがちなデータ分析の仕方
    ・結果の解釈の仕方
    など調査の基本スキルを身につけることができる

    あとはここで身につけたリサーチスキルを日常生活でいかせるかが大事になってくるだろう。

  • 361.9||Ta

  • 「社会調査のウソ」ほどのインパクトはなかったな。

    でも、マスコミを疑い自分で考えることは重要である。

    考えることをめんどくさがらない。これがビジネス上必要不可欠である。

全68件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1956年大阪生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、南カリフォルニア大学行政管理学部大学院修士課程修了。同大学社会学部大学院博士課程修了(Ph.D)。専門は犯罪学、ギャンブル社会学、社会調査方法論。現在大阪商業大学教授、学長。著書に『「社会調査」のウソ』(文春新書)、『データはウソをつく』(ちくまプリマー新書)、『確率・統計であばくギャンブルのからくり』(講談社ブルーバックス)、『こうすれば犯罪は防げる』(新潮選書)などがある。他に海外でも数多くの論文を発表している。

「2019年 『ランキングのカラクリ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

谷岡一郎の作品

データはウソをつく―科学的な社会調査の方法 (ちくまプリマー新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする