- Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480687647
感想・レビュー・書評
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まえがきから第一章までの言葉遊びが面白く、頁を捲る手が止まらない。そうした読み手である私は「読書への抵抗」をしない「内包された読者」なのだろう。後半に国語の入試問題を入れてしまうのはお約束で安心感がある。
本の読み方の入門書的な作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
速読練習
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「小説を読むことは、裏になっているトランプカードをひっくり返すようなもの」という例えが印象的。ただし、上手い下手でめくれる枚数は違うし、点数は他者がつけるとのこと。結局は自分の未来形は他者の評価によって決まるという事であり、読書の楽しみ方としてそれもどうなのかなという疑問もある。そもそも著者は読書を楽しみとか趣味というレベルでは考えていないのだろうが。
全体的には読書とは何か?特に小説とは何か?といった哲学的内容であって所謂読書術の本ではない。読書に関して本質的な事を考えたい人には良本だと思うが、プリマー新書ではあるものの中高生には少々難解かもしれない。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/52819 -
読書
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小説では、作家の本当に言いたいところが伏せられているため、読者はそれに関してあれやこれや思索をめぐらせる。そのために、沢山読んで沢山考える必要がある。言われてみればごもっともなことを、この本では言語化して伝えてくれており、読み方の勉強になる。
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読書術、とタイトルにあるが、実際には本と読者、テキストと読者の関係を述べた評論文。
精読の方法などを身につけたくて読んだので、正直期待外れだった。
しかし、読書とはどういうものか、言語学や哲学的な要素も踏まえてわかりやすく論じているので、そのような分野に興味のある人の入門書としては良いと思う。 -
高校生向けに平易には描かれているけれど、「読者とはだれか」という考察はかなり深く、文学研究をする大学生にこそふさわしい内容だと思う。
ただ後半の「論理」についての批判はちょっと的を外しているような。
「正しさ」は時代によって異なるのはそのとおりだけど、「論理」そのものは普遍のものであるはず(もちろん、論理学の発展による広がりはあると思うけど、一般的に使われている日常論理は普遍かと)。
そのへんごっちゃにしちゃった印象。 -
本を読むこと、そのことに目を向けた良書。ふむふむふむふむ頷きまくり