受験生のための一夜漬け漢文教室 (ちくまプリマー新書 93)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480687814

感想・レビュー・書評

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  • 内容が全て父と娘の対話形式で進んでいくのが自分にとっては新鮮だった。
    娘は漢文が苦手という設定だけど、父が時折投げかける質問に対して自分の知識を使って答えたりしている。
    どうしても内容的に漢文についての話が多くなってしまうけど、話と話しの間に雑談を入れたり、他愛ない会話を入れているため、疲れずに一気に読めた。

  • 漢文の試験を次の日にひかえた娘に、父が漢文の基本的な知識を解説するという形式で書かれた漢文の入門書です。

    センター試験の漢文くらいであればお釣りがくる内容だと書かれており、大学入試に必要な基本的な句法はおおむねとりあげられています。もちろん、本書を読んだだけではじっさいの問題で得点できるとはかぎらず、演習をこなす必要はあるでしょう。

    本書のような形式の入門書のばあい、教えを受ける生徒役の登場人物は当然のことながらこれから学ぶべき内容について知らないという設定になっているのですが、本書に登場する娘は不まじめながらもいちおう漢文の授業を受けているという設定になっており、さらにときおり言語についての鋭い洞察を示しているところもあって、おもしろく読むことができました。

  • [private]この本読まなくても、普通に漢文の参考書を一夜漬けすればいいと思った。[/private]

  • 申し訳ないけど、中途半端な本だなあと思った。

    一夜漬けにしては分量が多い気もするし、でもこれだけで「センター試験は楽勝」というほどでもないような…。

    漢文は日本語(古文)だ、というテーゼは当たり前だし。
    それなら、古文のルールが崩れている箇所(例えば平安期の古文では明確な仮定条件、確定条件の区別が、漢文では区別されなくなる)などのことも指摘したほうがよいと思われるけど、な。

  • 勉強になりました。

  • 古代日本人は、中国語をそのまま受容するのではなく、さまざまな細工を施すことによって、強引に日本語に引き直して読んだ。
    漢文学とは、日本人が外国語である漢語を如何に強引に日本語の枠組みの中で読みこなしたか、を追体験する学問であり、日本語学の一部門である。
    日本語だから、外国語(古代中国語)の授業ではなく、国語の授業で学習するのである。

  • 簡単すぎた。本当に漢文苦手な人向け。

  • ちょっと読むのはしんどいが、勉強をした後に試験の直前に確認に使うにはちょうどいいのかも。

  • 先生に借りた本。
    漢文は適当だということはわかったけど・・・。

  •  日曜日の夕方、リビングでくつろぐ高校教師の父親の前に、浮かない顔の娘(高3)が現れる。浮かない顔の原因は、翌日に控えた漢文のテスト。実はこの娘、漢文が大キライなのだ!
     娘のピンチに、高校の国語教師である父親は、一肌脱ぐことに。なんと、漢文の極意を一晩で伝授しようというのだ。
     かくして、父親による漢文教室のはじまり、はじまり…

     最近ちょっとM先生の影響で、漢文おもしろいなぁ~と思い始めて、読んでみることにしました。そういえば、高校のとき古典と漢文はちょっと得意だったなぁ~、これでも。
     高校生にわかりやすくといっても、そこは現役受験生にってことだから、ふむふむと思いつつ、ややもすると、すーっと抜けていく部分もありましたが、文例がおもしろく、またリズムがよいので、声に出しながら楽しく読みました。

     そうか…漢字が入るまでは、日本人は表記の方法をもたなかったのか。改めて考えるとこれはすごいことで、だって、話し言葉しかないってことだから。自分たちで文字を考えるのでなく、漢字を利用してちゃっかり自分達向けに使いやすくしようとしたのが、訓読みや訓読だと思うと、日本人って、なんてしたたかというか、すごいというか…

     漢文の読みももちろん、出典も気になるところです。高校のときみたいに、先生に話してもらうのが一番楽しそうなんだけどと、ちょっと子ども達がうらやましい。

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著者プロフィール

1959年、福井県生まれ。東北大学文学部卒業。東北大学大学院修了。博士(文学)。現在、弘前大学教育学部教授。著書に『門無き門より入れ 精読「無門関」』(大蔵出版)『禅問答100撰』(東京堂出版)『龐居士の語録 さあこい!禅問答』(東方書店)『物語として読む 全訳論語・決定版』(トランスビュー)など。

「2020年 『哲学として読む 老子 全訳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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