独学という道もある (ちくまプリマー新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (143ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480688057

感想・レビュー・書評

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  • 【もっと自由に生きていいのではと勇気をもらえる】

    著者の柳川範之さんは、この本を書かれた当時は東京大学大学院経済学研究科の准教授をされていたそうです。そんなすごい肩書きの方は、いわゆるいい高校、大学を卒業されたのかと思うと、大検を受け、通信課程で大学に通い、学者になったそうです。

    そういう経緯で、学者にもなれるのだなあと思いました。私は、若い頃にもっと勉強しておけばよかったなぁとしみじみ思っているのですが、この本を読んで「今からでもまだ間に合うかな?」と勇気がでました。

    本の中に
    “窮屈なレールは実は誰も矯正していない”
    とあります。周りを気にしていなければ、自分がこうしたいというものがあれば、その先へ行く道はいくつもあります。

    日本の当たり前は、他の国からみると当たり前ではない。それがいいことか悪いことかはわかりませんが、大人も子どもももっと自由に勉強して、仕事を楽しめるようになったらいいですね。

  • 著者は日本の高校に通わず、大検を受験。その後慶応義塾大学の通信課程を卒業し、東大の教授になった人物である。いわゆるエリートコースとは異なる道を歩んできた人である。経歴だけ見ると異端な感じもするが、破天荒な感じはない。ちゃんとした人である。上から目線のメッセージという感じもしない。

    人生決まったレールの上を走らされているという感覚、この道しかないのだという閉塞感、それは思い込みに過ぎないのだと著者は言う。確かに、その通りだと思う。しかし、日々同じような人たちとだけ会い、同じような毎日を繰り返していると、どうしても世界が狭いと錯覚してしまう。そして何かでうまくいかないと、自分で自分を追い詰めてしまう。

    しかし、日頃私達が触れている情報や考え方、価値観は、ある時代の、地球上の人間の中の、ごくごくわずかな人たちのものでしかないということを忘れてはならないと思う。今の道が息苦しければ、思い込みを捨てて、そのレールからドロップアウトして新しい道を進めばいい。

    時にはそんな生き方が非難や蔑みを受けるかもしれないが、他人に迷惑をかけなければ良いと思う。そうして生きることは決して楽ではないと思うが、ずっと我慢して生きるよりはマシかもしれない。

  •  幼少期を、ブラジル、シンガポールで過ごし、大学検定で慶応大学に入学後、慶應義塾大学経済学部通信教育課程卒業。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。東京大学大学院教授といった異色の経歴をもつ経済学者の著書。

     非常に平易な文章だけど、勉強には多様な道があり、日本の教育や受験システムの閉塞感、ひいては日本経済への閉塞感を憂える著者の気遣いが伝わってくるような本でした。
     受験や就職活動に失敗すると、すべて終わりだ、となってしまいますが、そんなことはなく、ルートは色々あるんだ、と繰り返し述べられています。

  • こんな人のようにはなれないなあと思う一方、こんな人もいるんだから自分も頑張れそうだなあとも思う。良書。

  • 学者が考えているような問題は、世の中に、実は応えてくれる人は誰もいない。そういう時にどうやって乗り越えていくのかとか、どこでがんばるか、どこまで粘るかというそういう知恵は論文を書くときにかなり役立つ。
    人に聞いて何か応えを出すことができない以上、悩んでは立ち止まり、進んでは壁にぶつかって、というのを繰り返す。研究者の勉強は基本的に独学。研究者は基本的にいい論文を書くのが仕事

  • 父親の仕事の都合で海外生活を送っていたこともあり、独学で大検合格、通信制大学で学士号取得、大学院から東京大学へ初めての通学課程。同級生と同じ教室で同じ先生もとで同じペースで勉強をする方法以外にも、独学という方法がある。理解が進んでいる分野は早く勉強を進められ、理解が進まない分野はゆっくり勉強したい。それが独学では可能である。海外生活を送っているときは、今のようにインターネットで日本語の本が自由に買える時代ではないものの、日本で教科書に参考書を買い込んでおけばどこの国でも勉強できた。独学に不安を覚える人には、ノートを作らない、本にマーカーを引かないなどちょっとした自分にあったルールを作り、ひたすらにこのことはわかった!という出会いを探るために役立つヒントがたくさんある本でした。

  • 独学もそうだし、いつでも勉強し直せるし、仕事の方向転換もできるよね、ということを読みながら改めて思い出しました。同調圧力に屈することなく、自分が面白いと思う道をつきすすもう。

  • 中高生あたりの若い読者に向けて、進路選択における多様性を淡々と平易に説いた一冊。著者の自己管理能力や問題解決能力の高さがよくわかる。

  • 道を踏み外しても、もっと色々な道はあるよ。という著者からのメッセージ

    慶応大学の通信課程を調べたら、卒業生代表として著者が載っていました。

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著者プロフィール

1963年生まれ。東京大学経済学部教授。中学卒業後、父親の海外転勤にともないブラジルへ。
ブラジルでは高校に行かずに独学生活を送る。大検を受け慶応義塾大学経済学部通信教育課程へ入学。
大学時代はシンガポールで通信教育を受けながら独学生活を続ける。
大学を卒業後、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士(東京大学)。
主な著書に『法と企業行動の経済分析』(第50回日経・経済図書文化賞受賞、日本経済新聞社)、『契約と組織の経済学』(東洋経済新報社)、『東大教授が教える独学勉強法』(草思社)など。

「2018年 『東大教授が教える知的に考える練習』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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