女が読む太宰治 (ちくまプリマー新書)

  • 筑摩書房
3.00
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本棚登録 : 172
レビュー : 34
  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480688125

作品紹介・あらすじ

座右の書、作家道、芸人魂、恥かしがり方、熱狂の冷まし方、愛され方、自己演出法、妻のあり方、読書でイク法、小説の書き方、読者の選び方。たとえ反面教師であれ、ぜんぶ彼が教えてくれた!12人の現代女性が読む新しいダザイ。

感想・レビュー・書評

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  • 12名の女性が読み解く太宰治。雨宮処凛が『トカトントン』を脱力系作品と言い、津村記久子が『富嶽百景』を自虐ネタでありながらもほのぼのとした、どんな時代に読まれてもくすくす笑いを誘うと書き、辛酸なめ子が『人間失格』を男向けのモテ本と記してある事からわかる様に、渋面を作り眉間に皺を寄せて論じられない、肩の力を抜いた太宰の作品論。ワタシはどちらかというと太宰の人物に興味があり、太宰の作品は全部読んでない、メジャーどころしか読んでない熱心な読者ではないのだけれども『富嶽百景』と『駆込み訴え』は読み直したくなった。

  • この本は、12人の女性による太宰治考です。
    内容は、太宰LOVEの人や反面教師的、
    作家としての小説道、座右の書など様々です。

    佐藤江梨子、津村記久子、辛酸なめ子の文章は
    他の作家に負けないくらい面白いです。

  • 文学

  • 豪華執筆陣による女目線で読む太宰。実の娘・太田治子さんの文章はやっぱりドスがきいている。格と深みが違う感じです。サトエリの続・グッドバイはあなたなんて大それたことを…と。辛酸なめ子さんの文章がいちばん面白かった。爆笑した。ホスト風葉蔵モテテクニック。平安寿子さんの文章がちょっと気持ち悪い…。30分くらいで読める軽い読み物といった感じです。西加奈子さんも参加されてます。

  • 勉強になりました。

  • 12人の女性たち、芸能人から大学教授まで広い分野の人たちがそれぞれの太宰治観を語る。
    なんだろ、中身はあまりないんだけど、色んな意見があるんだなと楽しく読める本。僕も太宰が好きなんだけれど、男性と女性じゃこんなに違うのね。女性は全体的に、太宰を母性的な目線で見ていて、どうしようもないんだけど仕方ないなぁ、私が優しく見守ってあげる、という感じ。男とは違うんだね。
    と、ここまで書いて思ったんだけど、男は太宰をどう思っているのか。僕とも意見が違ってくるんだろうな。ちょっと気になる。
    だけど、「男が読む太宰治」って本が出ても、絶対中身は下衆な感じになるんだろうなと思い、やっぱ知りたくないなと思いました。

  • 期待していた分すこしうすっぺらい感じがあってショック。
    大好きな西加奈子さんと太田治子さんの文章しか読まなかった。
    いちばん嫌だったのは集英社文庫の一新された表紙のような媚びた挿絵…。

  • 「認識系」「存在系」という切り口は何となくはわかっていたものの、ここまで明確に意識した事はなかった。が、男女間の関係性を考える上においてはかなり重要なファクターであるように思える。たぶん認識系男と存在系女の組み合わせがベストで、逆も男がよしとすれば上手くいくのだろう。存在系同士も互いに無意識な分それなりにうまくいく可能性はあるように思うが、認識系同士ってのはダメだろうなって気がする。

  • 読書好きを公言しているものの、まだ太宰治の作品はしっかりと読んだことのない私。
    いつかは読みたいなと思っているのだけど、まだ読んでいない理由としては、あまりに有名すぎるのと、多くある作品のどれから読んだらいいか分からないから。
    なので、ガイドブックのようなこの本を読んでみました。
    そしてこの本が道標になってくれたのかというと…よく分かりません(笑)

    太宰治という人の作品を、それぞれの著者が自分のフィルター越しに感じ、それをまた別の作品に作り上げているのですから、当たり前と言えば当たり前なのですが。

    ただ、太宰治作品にさらに興味が湧いたことは間違いありません。
    この本に載っている作品を読んで、またこの本を読んだらきっと印象が変わるんだと思います。いつかの再読を楽しみにしたい1冊。

  • プリマーなので紙が分厚く、あっという間に読み終わる。
    作家と作品を結びつけないで読みたい、というナオコーラに面白さを覚える。
    あと、太宰が常に羞恥心をもちながら書いていた、とする西には共感する。じぶんなんかと思いつつそうでもないと感じていて、そんなぐちゃぐちゃしたじぶんなんかが嫌で安定しているような他人を羨むとか自分そっくり。
    いやんなる。
    自意識のかたまり!!!!
    愛すべき自分と共に生きたいのになぁ。

  • 勝手に続編が書かれていたり、誤字があったり、単なる作品紹介に終始していたりといった風で、「ああ、これは星二つ、下手をすれば星一つだな」などと思いながら読み進めていたのですが、最後から二人目の太田治子氏の随筆は、先入観も手伝ってはいるでしょうけれどもなかなか興味深く読む事が出来ましたし、最後の高田里惠子氏の随筆では、『眉山』を芥川龍之介の『蜜柑』と比べていて「成程なあ」と思い、そもそもこの本もワカマツカオリ氏の装丁を目当に購入した訳で、そちらは充分堪能出来ましたので、星三つを付けました。異質ではありましたが、香山リカ氏の学術的な切口での随筆も非常に興味深かったです。

  • 太宰の本が好きなのはもちろん、
    このアンソロジーに参加している作家さんの豪華さに惹かれ手にとりましたが、最悪。
    最初に佐藤江梨子の書評がもう最悪。
    続く山崎さんもひどい。
    とにかく残念な作品。

  • [ 内容 ]
    座右の書、作家道、芸人魂、恥かしがり方、熱狂の冷まし方、愛され方、自己演出法、妻のあり方、読書でイク法、小説の書き方、読者の選び方。
    たとえ反面教師であれ、ぜんぶ彼が教えてくれた!
    12人の現代女性が読む新しいダザイ。

    [ 目次 ]
    他人のフリして我がフリ治せ―「グッド・バイ」ほか(佐藤江梨子)
    嘘だから―「駈込み訴え」(山崎ナオコーラ)
    皮膚と心とサザエと、この世界―「皮膚と心」(西加奈子)
    マヌケな響きと「戦争」―「トカトントン」(雨宮処凛)
    遍歴の向こうの景色―「富嶽百景」(津村記久子)
    愛され太宰の一生―「人間失格」ほか(辛酸なめ子)
    冷たい人なのに、好きになってしまう―「人間失格」ほか(香山リカ)
    入り込み、入り込まれることの恍惚と動揺―「女生徒」(平安寿子)
    サバイブする妻たち―「ヴィヨンの妻」「おさん」(井上荒野)
    「津軽」無事へのまなざし―「津軽」ほか(中沢けい)
    男と女は変わらない―「千代女」ほか(太田治子)
    草葉の陰でそっと泣け―「眉山」(高田里惠子)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 女優、作家、医者…様々な立場の女性たちがつづる、太宰治に関するエッセー集。
    なぜ「女」の視点が求められたのか、太宰が心中未遂を繰り返したスキャンダラスな作家だからなのか。編集部の意図は不明だが、本書を読めば太宰作品を読みたくなる、読み返したくなるのでは。
    ぜひ、老若男女問わず手に取って、新たな視点を得て議論を交わしてみてはどうだろう。

  • 山崎ナオコーラの文章が結構好きかもしれないと思った。
    それに彼女がレビューを書いていた「駆け込み訴え」大好き。


    「はいはい、申し送れました」の下りは私もぞっとした。
    この時のユダの気持ち、なんかとってもよく解ってしまうんだ。
    大好きで大好きで、それゆえに何だかどうしたらいいか解らない。
    この気持ちがどうにもならない。苦しい、ただ苦しい。
    そして最後に見るぞっとするくらいの人間っぽさ。
    たまらんねえ。黒くて汚い感じが、たまらんよ。

    山崎ナオコーラとの見解はちょっと違ったけど、やっぱ好きだ。



    それから平ら安寿子の文章も良かったなあ。


    「心の芯をぎゅっとつかまれて、凄いエクスタシーだ。」
    「そのことが恥ずかしい、口惜しい、それなのに忘れられない。」
    「セクシーなことなんてひとつも書いてない『女生徒』で官能直撃、悪い人だ。」


    私の気持ちを代弁してくれてありがとうございます!!!笑



    太宰の小説って、別に情事について細かく説明されている訳じゃやないのさ。
    なのに、なのに、なぜかものすごい色気を感じてしまう。
    とりあえず、良いです。


    これから太宰を読もうとしている人にも
    何から読もうか決めるのにオススメです。

  • サトエリの寄稿はちょいがっくし。「眉山」「千代女」は読もう。
    今まで読んだ太宰では「斜陽」が一番好きだし、戦後の作品のほうがメジャーでその後の顛末を知ってるからイメージしやすいけど、戦前の作品もちゃんと読み直そう。

  • 太宰は絶望や反逆や苦悩の中で最終的に自殺を選んだが、でも絶対に感謝があった人であると思う。
    恥ずかしさを胸に抱いて、それでも生きてる自分を確かめながら、その有難さを筆に込めていたのではないだろうか。
    太宰は精神医学の世界でしばしば取り上げられる症例。自分は特別にすぐれた人と万能感を持ったかと思うと、次の瞬間には自分は最悪の人間と落ち込み、安定したペースで仕事を続ける友人などに嫉妬の環状を思える。自嘲的に見せつつ、太宰が実は芥川賞などの社会的な評価に固執しする。

  • 色々な女性が太宰についてそれぞれに思い入れを語るエッセイ。
    私も太宰が好きなのですが、人それぞれなわけで、「わかるわかる」って想いながら読める人もいれば「へーそっか」で終わる人のエッセイもある。辛酸なめ子さんが一番面白かったかな。

    太宰好き女性ならちょっと読んでみて面白いと思うけど、買って手元に置いておきたいと思うほどでもない本ていう印象でした。

    太宰が女心をくすぐるんだなと改めて思わされる本で御座います。

  • 女性作家12人が編集部に依頼されて書いた「太宰治について」。全く読んだことのない人から、太田治子さんまで、という、多彩といえば多彩(安易とも言う?)な人選。で、読んだ感想は・・・う〜〜ん、やっぱりちょっと太宰に関する温度差がありすぎて微妙かな。皆さん、一癖も二癖もある作家さんたちだから、他の人とは違う角度から攻めたい、といったような「書く姿勢」が太宰に対する思いを超えてたみたいで。初めて読んで、好きでも嫌いでも、へぇ〜〜〜と思った感想でも面白かったと思うんだけど、きっとそうは言いたくないんだね・・・。太宰治は、青春の書と言われるくらいだから、大人になって初めて読むと、すとんと入り込めないものがあるんじゃないかな。ただ、平安寿子さんが中二のころに読まれたという「女生徒」に関する感想がよかったんですよ。私もちょうどそのころ読んで、「人間失格」ほどの驚きはなかったけれど、やはり、あぁ、これは私だ!と思ったことを思い出してね・・・。以下、ちょっと長くなりますが、まんま、引用します。“作中の女生徒は、読書の影響でえらくなった気になって他者を見下す傲慢さを、言葉で把握している。なのに私は自覚できてなかった。それがショックだった。わたしは自分が思っているほど利口じゃないんだ。「女生徒」の主人公は、わたしの肥大した自意識が持っていた、根拠のない高慢を暴き出した。それだけでなく、知的レベルでわたしを負かした。”平さん〜〜〜!!! 上手いよぉ〜〜〜!将来プロの作家さんになった人と、今現在一主婦の私の中学時代を比べるのも比べるのも変な話だけど、私は、ただ、あ、私と似てる!しかも、その自意識の強さがイヤな奴だなぁ、と思っただけなんだもの。まさに、言葉で自分を把握されていた平さんに、なんで私が中学時代にあんなに「女生徒」が気になったのかを今教えられてしまった・・・。それだけでも、この本を読んだ価値がある!と、これはホントに嬉しかった。(#^.^#)ちょいとブームに乗ってみました、といった本っぽくて、校正ミスもあったり、なんか編集部の安易さが感じられたりもしたんだけど、太宰治に免じて許してやらぁ、なんて・・。あはは、今、ちょっと太宰モードが入っちゃってますので、ゴメンなさい、であります。

  • ダザイは好きな方ですか?それともなんとなく敬遠してる?山崎ナオコーラ、西加奈子、津村紀久子といった現在を代表する女性作家や香山リカ、雨宮処凛など話題の論客、サトエリにダザイの娘で作家の太田治子まで、
    女性たちが語るダザイとのつきあい方。読書案内にどうぞ。

  • 太宰は読んだことありませんが、これは面白かった。でも太宰はやっぱり読みません。

  • 12人の女性が太宰について語っています。

    特に面白かったのは山崎ナオコーラと 津村記久子。

    山崎ナオコーラは「私は『太宰治』が好きではない。」という一文から始まっていて、
    太宰風に太宰を語っているのが面白い。

    津村記久子の文は「水位の低い多幸感」という言葉が印象的だった。

    とりあえず太宰はやっぱりもてますよね!

  • 太宰治に対して、いろんな考え方ができるのだなって思った。

  • 生誕100周年を記念して作られたものかな。
    どの方にも太宰を好きなことが感じられて、
    いろんな作品の一節が載せられたりしているのを読んだりすると
    改めてもう一度読んでみたいと思った。

    2009.8定価購入  /  2009.8.16読了

  • 生誕100年記念本。女性作家たちが好きな作品を1作取りあげて書く、小さな太宰論。自分との関わりが絡んだ軽い読みもの。ワカマツカオリの挿絵もおしゃれ。
    中沢けいの『津軽』論がよかった。

  • 2009.7.10読了。

  • 執筆者の顔ぶれと、ワカマツカオリさんのイラストに惹かれて購入。特別太宰が好きというわけではなく、生誕百周年ブームに乗っかるのもなぁ…とは思っていたんだけど、なかなか面白かった。一番面白かったのは、津村さんが薦める「富岳百景」だな。コミカルな太宰像を、これまたコミカルに紹介してくれた津村さんの文もよかった。私はとにかく、あの井伏氏の放屁エピソードが面白くて面白くて(笑)冒頭のお笑い芸人の振りを、どう太宰につなげるのだろと思ったら…さすがです津村さん。「グッド・バイ」は読んだことがなかったけど、佐藤江梨子による「贋作・続・グッド・バイ」は面白かったよ、やるなサトエリ。他に気になった、「ヴィヨンの妻」「トカトントン」「女生徒」もいつか読んでみたい。そう思わせてくれたのは、執筆者による作品紹介が「女性」だからこそ、のユニークなものばかりだったから。それぞれの執筆者の個性が感じられて、従来の太宰像が私の中で変わりそう。

  • 各人の太宰観が出ていて、非常に面白かったです。
    津村さんの考察が面白かったです。
    冒頭のサトエリ…あの見た目で文章もどえらい巧かったら手も足も出ん!と思てましたが、ほっ。
    恋する女の子の文章でした。可愛い。

  • 太宰と向き合ったことがある女性の視点から見た太宰文学。思い入れも人それぞれある。

  • なめ子さんの「ああ、まだこんなに平積みされてる・・・」「もうお墓参りに来なくていいのに・・・」笑った。絶対言ってる。誰か「猿ヶ島」好きな人いないかな。

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