どこからが心の病ですか? (ちくまプリマー新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 111
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480688552

感想・レビュー・書評

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  • タイトルが気になって手に取りましたが、心の病とそうでない場合の境界線を教えてくれる本、ではなく、よく聞く心の病をそれぞれ解説した本です。

    わたしはうつ病の回復期にいますが、それでも「うつ病」の章の最後を読み、ひどく落ちこみ、それ以上進められなくなりました。
    具合も回復しつつある今読んでも、そうなのですから、うつの症状の強いときに読んでいたら、もっと落ちこんでいたと思います。

    理由は「自分はうつ病だ」と嘘をついて、傷病手当・障害年金や生活保護をうけようとする人がいることを書かれた、「『偽』のうつ病」のところを読んだためです。
    確かにそうした人は世の中にいて、その行為は許されるものではないのですが、この部分を読んでいると「お前もうつ病と嘘をついているんじゃないの?」と言われているような気がして、落ちつかなくなりました。

    著者が「はじめに」で書かれているように、心の病気を診断するためには、患者の症状の評価が中心になります。
    つまり、判定者の主観が入ってきてしまうおそれがあるのが、心の病を診断するときの難しい点です。

    わたしはうつ症状がいちばん強かったときは、「自分は怠けているのではないか」「働けるくせに、うつと嘘をついているだけでは」と、自分で自分を責めていました。
    つまり「自分で自分はうつと嘘をついている愚かな人間ではないか」と疑っていた状態だったのです。

    きっとその状態で「『偽』のうつ病」のところを読んでいたら…「やっぱり自分は嘘つきなんだ。最低な人間なんだ」と思っていたでしょう。

    この本はおそらく、読む時点で「心の病にかかっていない人」を読者にしていると思います。
    そうした人にとっては、一般知識をコンパクトに得られる本になりうるかもしれません。

    しかしこの「どこからが心の病ですか?」というタイトルが、「自分はもしかして心の病にかかっているのではないか」「いや、自分が心の病だなんてウソだ」と不安な気持ちの方も、ひきよせてしまうのです。

    この本に限らず、本を開く前に伝えたいのはは、「その本を読むかどうかは自分で決められる」ということです。
    読み進めることも、読むのをやめるのも、自分で決めていいのです。
    それさえ知っていれば、どんな本を手にしてもきっと大丈夫です。

  • 978-4-480-68855-2 190p 2011.1.10 初版1刷

  • あまりわからなった。

  •  タイトルを見ると、正常と異常の境界をテーマにした本かと思いますが、内容は、若い人が発症しやすい色々な精神疾患について、簡単な概説と症例が紹介された教科書的な入門書でした。
     心の病気を発症する人には色々なバックボーンがあり、家族や境遇の変化をもたらすことが分かります。
     症例に挙げられた方々はその後どうなったのでしょうか。


     それはともかく、現在、私が恐れているのは、国家権力から思想弾圧を受けて逮捕されることです。
     断っておきますが、私はリアルな現実世界で思想的団体や組織に所属して思想運動や思想活動をしているわけではありません。
     時々ブログやツイッターで匿名にて右傾化する日本社会について批判しているだけです。
     残念ながら影響力は全くなく、いくら書いても書いても何の反響もありません。
     そのような弱小泡沫ブロガーである私ですら、国家権力を批判すれば弾圧されるという時代が、すぐそこまで迫っています。


     この私が恐れていることは、単なる被害妄想なんでしょうか?心の病なんでしょうか?どこからが心の病なんですか?


     これが単なる被害妄想だ、と笑い飛ばせる人は幸せですね。
     今の日本で独裁政治が始まるなんて有り得ない、と呑気なことを言う人がいます。
     しかし現実には、特定秘密保護法が成立し、政権が公共放送に介入し、偏向した思想を持った公共放送の経営委員が問題発言を繰り返しています。
     思想統制・思想弾圧はもう既に始まっているのです。
     この一連の事態を見ても、鈍感で鈍い人は何の危機感も感じないのでしょう。


    「鈍感力」という言葉があるように、ある程度鈍感であることが、ストレスをためず、健康で幸せに暮らすコツでもあるのです。


     しかし、「炭鉱のカナリヤ」という言葉があるように、繊細で過敏な神経を持つ人は、少しの断片を見て、将来起こりうる危険を感じ取ることができるのです。


     それは、心の病なんですか?
     どこからが心の病というのですか?
       http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20140210/p1

  • 十章の発達障害が気になったので読んだのですが、全体的に面白かった。
    偽うつ病を診断して貰い障害者年金を不正受給する為のマニュアルが高額取引されてるという事実にがっくりする。障害とは、永続性の「欠落」を意味するもの。うつ病の多くは治癒可能な疾患。
    学校不適応に見えた引きこもりが初期の統合失調症である可能性。

  • 題名はキャッチャーだけど、、、
    精神科で扱うメジャーな病名の紹介(カタログ)って感じでかなり一般向け?ふつう。

    頭の中を整理するためには単発に読みやすいが、知識のない人には誤解を招く恐れがある文面もちょくちょく…。著者の主観がけっこう強いと思う。

    診断名を特定することの難しさ、また、診断名の曖昧さについて、たくさん書かれている症例からも明白にみえてくる。

    診断名にとらわれないアプローチの大切さを改めて感じますね。

  • 心の病の説明

    退屈

    わたしのこの発狂しそうな衝動に名前をつけたくて
    読んでみたけど
    結論は「病気(というほど)ではない」ってかんじかな〜

    心の病いっぱいあるなー

    ヒトは現実を自分に都合のよいように説明づけようとする傾向を持つ。
    仕事についていけなくても「病気」になってしまえば、逆に同情すべき存在となる。
    ヒトは生来的に身勝手で自分本位。

    ってところは
    なるほど

  • 特徴などはなんとなくわかったような気がする。知ってた上で
    他人についても自分についても判断できるようになれればいいと思う。

    でも「病気」かどうかの判断は難しいと改めて感じたなぁ。

  • タイトルに惹かれて購入。オビに『あの言動は、もしかして… 早期に気づくために。 わかりづらい境目の症状を解説』とあるけど、解説というよりは病気のカタログみたい。

  • 和図書 493.7/I95
    資料ID 2010200663

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著者プロフィール

昭和大学医学部精神医学講座主任教授(医学博士)。1959年、神奈川県生まれ。東京大学医学部卒業後、都立松沢病院などで臨床経験を積む。東京大学医学部精神医学教室助教授、埼玉医科大学准教授などを経て、2012年より現職。2015年より昭和大学附属烏山病院長を兼任、ADHD専門外来を担当。精神疾患の認知機能障害、発達障害の臨床研究などを主な研究分野としている。著書に『他人を非難してばかりいる人たち』(幻冬舎新書)、『精神鑑定はなぜ間違えるのか?』(光文社新書)等がある。

「2020年 『医者も親も気づかない 女子の発達障害』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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