ヒロシマ、ナガサキ、フクシマ: 原子力を受け入れた日本 (ちくまプリマー新書)

  • 筑摩書房
4.17
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本棚登録 : 236
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480688699

作品紹介・あらすじ

世界で唯一、原爆を落とされた国が、なぜ原発大国になったのだろう?ヒロシマ・ナガサキとフクシマは、見えない糸でつながっている。そのつながりを、歴史を振り返り、圧倒的な想像力で描き出していく。これからの「核」の話をはじめるための、最初の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 世界で唯一、原爆を落とされた国が、なぜ原発大国になったのだろう?ヒロシマ・ナガサキとフクシマは、見えない糸でつながっている。そのつながりを、歴史を振り返り、圧倒的な想像力で描き出していく。

    原子力について、改めて考えることも必要かと思って。

  • 読みやすく分かりやすい。考え始める為の資料として。

  •  人それぞれ、考えがいろいろと違うものですが、考えの違う相手と意見を交換するときに、相手がなぜそのように考えるのか、考えるようになったのか、そして、自分もなぜそのように考えるのか、考えるようになったのかに思いを巡らせることができると、善悪の判定や優劣、勝ち負けを争うのではなく、どうすれば良い方向に進むのかという共通の目的に向けての対話ができるのですよね。
     著者は、自分の核についての興味の持ち方を、自分自身の育ってきた体験から分析し、そして、原爆を落とされ、さらに水爆実験の犠牲にもなった日本人が、なぜ、原子力の利用を積極的に進めるようになったのか、そして、核爆弾を落とした国としてのアメリカ側の人たちの気持ちまで、作家らしい想像力の下で考えを進めます。
     ”これからの「核」の話をはじめるための、最初の一冊”
    と裏表紙に書かれていましたが、自分の思いを正確に、独善的にならないように冷静に、わかりやすく丁寧に書かれています。歴史の勉強の大切さも実感します。
    「野球好きのオヤジのおせっかい、高校生はこれを読め!」
    に入れておくことにしました。


     

  • 原発のことや戦争のことを書いた本をいろいろ読みましたが、ちょっとこれは違う! と思いました。今までは何を読んでも、少し怒って、同情して、数日後にはひとごとになって。そんな自分に罪悪感を持ったりもしたものですが、これを読んでそこから一歩進めたような気がします。自分の中の何かが開かれた1冊。こんな本を震災後半年で出版した著者のエネルギーはすごいです。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「著者のエネルギーはすごいです」
      へぇ~~
      実は田口ランディって読んだコトが無いので、コレから読んでみようかな。。。
      「著者のエネルギーはすごいです」
      へぇ~~
      実は田口ランディって読んだコトが無いので、コレから読んでみようかな。。。
      2012/10/19
  • 日本人必読。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「日本人必読」
      日本人なので、読んでみます、、、
      田口ランディって、こんな本も書かれるんだ。。。
      「日本人必読」
      日本人なので、読んでみます、、、
      田口ランディって、こんな本も書かれるんだ。。。
      2012/09/01
  • ○目次
    はじめに -私はなぜ原子のエネルギーに興味を持ったか?
    第1章:核をめぐる時代のムード
    第2章:新しい太陽は、どうやって生まれたのか?
    第3章:核兵器に苦しんだ日本は、なぜ原子力を受け入れたのか?
    第4章:福島第一原発事故後をどう生きるか?
    終章:黙示録の解放

    2011年3月11日に東日本大震災が起こり、福島原発の放射能漏れによる被曝問題が明らかとされ、われわれ日本人は現在改めて原子力の問題に直面している。多くの人は、当初の著者と同様に反核運動を「左翼的」だ、「怖い」というイメージが優先され、核の問題に触れることをタブー視する風潮があるのではないだろうか。
    著者は2001年9月11日の同時多発テロが起きた頃より、戦争やテロ、核などの問題を自分の問題に近づけて、歴史に共感することで考えるようになった。

    現在、核の平和利用という謳い文句でなぜ核が受け入れられているのかを著者は歴史を紐解いて考えていくことにした。戦後自由主義と言われる中で、アメリカの原子力活用の推進に反対する勢力を日本政府は「左翼」と見做して、レッテルを貼った。
    反核を願って運動する人々は個人の思想など関係なく「左翼」とレッテルを貼られ、運動は下火となっていった。
    だが、実際問題反核に「右翼」も「左翼」も無いのではないか?
    著者が歴史を紐解く中で、原子力は「抑止力としての核」という名の下に核兵器の軍拡競争を招き、また「核の平和利用」の名の下に推進された原子力発電は福島に住んでいた人々の生活を奪った。

    著者は「核」や「原子力」の問題に潜在するよじれた糸を解き、根本から問い直す必要があると述べている。

  • 読了。

  • どなたかのコメントにもあったが、原理主義的な原発反対論でも賛成論でもなく、人類が原爆を持つに至った過程、唯一の原爆被害国である日本が原発推進をする経緯が丁寧になぞられている。
    この本が震災から半年というタイミングで書かれ、出版されたというのはすごいことだと思う。著者の問題意識の高さが窺える。

  • 地震のあと
    自分が生きている世界が
    今の生活が
    とても脆いものだと知った

    何をしたらいいのかがわからなくなり
    受け止める器のなさゆえ
    ただひたすら
    目の前の毎日を生きた
    目の前にいる子たちのために生きることで
    なんとか自分の生活を
    正当化することで
    ある意味での克服をしたのです


    私たちは強い
    結果的にどんな事態でも
    乗り越えようとすることができる

    そこから何を学ぶことが必要なのだろうか

    「私たちはあまり歴史から学ぼうとしていません」

    ランディさんの言葉が、
    自分自身につきささる

    わからない
    ことから逃げず
    強さ
    を盾に
    事態から目を逸らさず
    「対話」
    を続けていかなければならない

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著者プロフィール

1959年、東京生まれ。 2000年、長篇小説『コンセント』を発表。以来、社会問題や人間の心をテーマに、フィクションとノンフィクションを往還しながら幅広い執筆活動を続けている。作品は映画化や各国語に翻訳され、海外でも高い評価を得ている。2001年、『できればムカつかずに生きたい』で婦人公論文芸賞を受賞。 小説に『アンテナ』『モザイク』『被爆のマリア』『マアジナル』『サンカーラ』『ゾーンにて』『指鬘物語』『逆さに吊るされた男』など、エッセイ/ノンフィクションに『生きなおすのにもってこいの日』『ヒロシマ、ナガサキ、フクシマ』『いのちのエール』『生きてるって、幸せー! 』など多数。

「2019年 『リクと白の王国(キノブックス文庫)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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