平安文学でわかる恋の法則 (ちくまプリマー新書 168)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 129
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480688705

作品紹介・あらすじ

告白されても、すぐに好きって言っちゃいけない?切ない恋にあっさり死んじゃう?複数の妻に通い婚?老いも若きも波瀾万丈、深くて切ない平安文学案内。

感想・レビュー・書評

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  •  平安時代の人々の生活や思考を、源氏物語や伊勢物語などの様々な物語を用いて解説していた。古典を楽しんでほしいという筆者の気持ちがよく反映されており、優しい言葉で綴られているし、筆者の解釈も面白かった。

     今まで、古典や文学を黙読で楽しんでいたけど、これからは積極的に音読をしたり、自分で解釈を考えたりと、楽しみ方の幅を広げていきたい。

  • 恋愛メインというよりかは、古典を楽しむためのツールとして恋愛が使われている感じ!
    高校の古典の知識がある方には、少し物足りない内容かもしれません。
    忘れてしまった方やこれから高校生になる子には古典を好きになるきっかけを与えてくれる本だと思います

  • 古典文学を並べてみて、その共通点や相違点などから当時の暮らしが読み取れる。そこから逆にそれぞれの作品にも興味が湧く、という良い循環が生まれそう。「人笑へ」「人笑われ」の言葉に表れているように、平安時代に人の評価が重要だという感覚は今も変わってないのかも。物語は少なからず何らかの思惑があって書かれているわけで、どの立場で書かれた物語なのかによって結末が異なる例が興味深い。今の時代に漫画や小説を読んで、別の世界や違う人生を体験したりするのと同様に、平安時代の人たちも物語で読むことで現実を一旦離れることを楽しんでいたと思うと親近感が湧く。とりあえず巻末にある「もっと知りたい人のための入門書」のどれかを読んでみようと思う。

  • 古典常識を易しい言葉で解説しています。
    たくさんの妻妾がいるこの時代を感情的に理解できなかったのが、氷解するように納得できました。
    なるほど〜。

  • 古典文学には、パターンがあり、それを知ることが大切、というスタンスで書かれた本。
    六条の御息所の生霊・死霊は、当時の読者には新鮮だったのでは、という指摘はおもしろかった。
    当時怨霊は政治にかかわって出るとされていたので、恋愛がもとになっているという点で斬新だと。
    筒井筒の、幼馴染の女のもとに男が帰っていくのは、たぶん同居している妻だから、とかも。
    新しい研究成果や、筆者の独自の見解も盛り込まれているらしい。
    そういう本が、もっと増えてくれればな…。

  • 2014年5月に実施した学生選書企画で学生の皆さんによって選ばれ購入した本です。
    通常の配架場所: 1階文庫本コーナー
    請求記号: 910.23//Ta29

    【選書理由・おすすめコメント】
    恋という概念は平安の世からあった。昔と今の感覚の違いを楽しんで下さい。
    (薬学科5年)

  • タイトルに「恋の法則」と、書いてありますがそれだけではありません。
    文章も面白く、現代の私たちの生活を通して昔の文化や価値観を説明しています。
    古典に少し興味がある高校生にピッタリだと思います!

  • とても分かりやすく面白かった。

    物語の説明など丁寧にしてあるので、あまり古文の知識がなくても、読めるのがいいと思いました。

  • 高校生向け?に書かれた新書なので、わかりやすいことこの上なし。
    ちょっと通俗的な部分もあるけれど、とりあえず彼らが古典を読むきっかけとしてはかなり面白いのでは…。自分にとっては、そんなに目新しい話題は多くないものの、改めて頭の中が整理できてすっきりしたー!

  • 様々な古典文学から、平安時代の恋愛事情について解説した本。
    中高生向けとなっているが、実際は高校生から(本文に「高校生の皆さんは~」と出ている)。

    個人的に納得できない話もあったけれど、全体的には読みやすく、また優しく書かれている。
    ある程度、作品のストーリーや登場人物・歴史的観点などの知識があった方がより楽しめるだろうが、「古典」に興味を持った人にはよい1冊かと。

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著者プロフィール

* 1964年兵庫県生。
* 東京大学大学院修了、博士(文学)。
* 現在 関西学院大学文学部教授。
* 主要著書
『源氏物語の思考』(風間書房)
『女から詠む歌 源氏物語の贈答歌』(青簡舎)
『男読み源氏物語』(朝日新書)

「2011年 『和泉式部』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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