つむじ風食堂と僕 (ちくまプリマー新書)

著者 :
  • 筑摩書房
3.84
  • (76)
  • (109)
  • (97)
  • (9)
  • (3)
本棚登録 : 1092
レビュー : 128
  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480689023

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • いやぁ~
    あの大好きな
    「つむじ風食堂」の面々と再会できたことだけで
    満点を献上しますよ(笑)


    「それからはスープのことばかり考えて暮らした」で
    最も印象的だった登場人物の一人、リツ君。

    トロワというサンドイッチ屋の息子で
    12歳の彼は、
    店を継ぐよりも
    自分で考えた道に進みたいと常々思っている。

    彼は一人で路面電車に乗って
    隣町のつむじ風食堂へ行き、
    大人たちに混じって
    クロケット定食を食べながら
    将来のことを思い悩む日々。


    文房具屋さん、肉屋さん、電気屋さん、魚屋さん、八百屋さん、新聞記者、ダンサーなど
    いろんな職業の大人に
    仕事の話を聞くリツ君。


    この様々な職業にまつわる話が
    本当にためになるし、
    (転職や就職を考えてる人は絶対読むべし!)

    商店街愛あふれる
    この大人たちがみな
    ホンマにカッコいいんですよ~


    しかしつむじ風食堂のように、
    誰もがごはんを分け合いながら食べることの
    素晴らしさよ。


    「それ、ちょっとちょうだい」
    「これとそれ、交換しない?」
    「なぁ、おいしいだろ?」
    「うん、おいしいね」

    美味しいものを
    人と共有することの幸せが
    人生をさらに
    味わい深いものにしてくれる。



    オーリィさんや
    タバコ好きのマダム、
    帽子屋の桜田さん、
    食堂で働いているサエコさん、
    果物屋の青年、
    そして食堂にいる
    白黒猫のオセロなどなど、
    過去の名作に出てきたオールスターキャストが
    チョイ役で出てくるところも
    ファンにはたまらない点でしょう。


    悩めるリツ君に
    自分から言いたいことは、
    「やりたいことが
    自分のすべきこと」。


    そして
    仕事でも読書でも音楽でも何でもいいけど、
    いろんな『好き』を増やしていくこと。

    「好き」をどんどん増やしていけば、
    ツラいことがあっても
    自分の好きなものが
    必ず君を救ってくれるよ。


    最後に、
    吉田さんが最も言いたかったことは、
    本文に出てくる
    自転車屋のおじさんの話に尽きると思います。


    「好きこそ物の上手なれ」ってことわざがあるけど、
    逆に言うと
    好きじゃないなら、

    何でも小器用にこなすけど
    そこに愛がないなら、

    いくら上手くても
    意味ないよって話だよ。


    「好きや愛してる」、
    何をするにしても
    これが物事の基本だよ(^_^)v

    • 円軌道の外さん


      MOTOさん、明けましておめでとうございます!

      今年もよろしくお願いします!(^o^)


      あっ、MOTOさんも
      最近...


      MOTOさん、明けましておめでとうございます!

      今年もよろしくお願いします!(^o^)


      あっ、MOTOさんも
      最近はあまり読まれてなかったんですね(汗)


      個人的には
      風邪引いて熱が出ても
      食欲だけはなくならないように(笑)、
      どんなことがあっても
      読書欲がなくなることは一度もなかっただけに
      今回本が読めなくなったことは
      本当にショックだったし自分でもビックリでした(。>A<。)


      そうなんです!
      あのリツ君がつむじ風食堂の常連になる展開なんです(笑)

      懐かしのキャラたちにも再び会えて
      本当に幸せな読書体験でした(^ー^)


      自分を動かす原動力は
      昔から「好き」に突き動かされたものばかりなんですよね(笑)(^^;)

      何かを好きになる気持ちは
      ときにとんでもないパワーを与えてくれるし、
      自分の中で「好き」を増やしていけば
      生きることもそうそう悪くないって思えてきます。

      だから吉田さんの言葉にはスッゴい共感したし、
      自分は何かを憎んだり否定することにパワーを使うよりは
      自分だけの「好き」を見つける方向に
      力を入れていきたいって思います。

      そしてそれが誰かの「好き」と偶然重なったら
      こんな嬉しいことはないですしね(笑)


      MOTOさんにしか書けないレビューで
      今年も共鳴の瞬間が持てるよう
      楽しみにしています!(^^)


      2014/01/02
    • 日曜日さん
      こんばんは!「それからは…」は読んでいましたがこの本、存じませんでした。ありがとうございます。円軌道の外さんの愛情あふれるレビュー、素敵なも...
      こんばんは!「それからは…」は読んでいましたがこの本、存じませんでした。ありがとうございます。円軌道の外さんの愛情あふれるレビュー、素敵なもの、面白いものを広めようとする心がありがたいです。私は「つまらないものはやっつけよう」と言う気持ちが強すぎると、反省した次第です。
      2014年は円軌道の外さんの優しい心を見習い、精進したいです。今年もよろしくお願い申し上げます。
      2014/01/04
    • 円軌道の外さん

      日曜日さん、
      遅くなりましたが、明けましておめでとうございます!
      今年もよろしくお願いします(^o^)

      「それからは…」や「つ...

      日曜日さん、
      遅くなりましたが、明けましておめでとうございます!
      今年もよろしくお願いします(^o^)

      「それからは…」や「つむじ風食堂の夜」を読んでる人であれば
      この作品はニヤニヤが止まらなくなりますよ(笑)

      吉田さんのつむじ風シリーズに登場するキャストが
      勢揃いするので(笑)


      いやぁ~、日曜日さん、褒め上手ですね~(笑)
      恐縮しまくりっスよ(。>ω<。)

      人生は短いので、
      自分の場合は嫌なものや嫌いなものに費やす時間やエネルギーをなるだけ少なくしたいんですよね。

      それなら好きなものを好きなだけ語ったり、
      好きな気持ちをありったけの言葉で伝えていきたいし、
      いいと思ったものは
      沢山の人に知ってもらいたいんです。

      人がこの本を好きだという気持ちが
      ありったけ込められたレビューって
      読んでいても自然と微笑んでしまうし、
      そんなに面白いって言うなら
      読んでみようかなって気持ちになるし(笑)


      自分のレビューは好きな作品しか書いてないので(笑)
      他人が読むと愛情が溢れていると感じるのかもしれないし、
      そう思っていただけたなら
      スゴく光栄です(^o^)

      こちらこそ、丁寧であったかいコメントありがとうございました!

      お互いいい本に巡り会いたいですよね。



      2014/01/13
  • <月舟町三部作>の番外篇。
    主人公は『それからはスープのことばかり考えて暮らした』にも登場するリツ君。
    お久しぶりな人が他にもたくさん登場するのがとても嬉しい。
    つむじ風食堂のクロケット定食もやっぱりいいなぁ。

    リツ君はつむじ風食堂で出会う大人達から仕事の話を聞く。
    自分に合う仕事は何だろう?と考えながら。

    私だったらリツ君に自分の仕事のことをなんと説明するだろう?と考える。
    彼に胸を張っていい仕事だと話せるだろうか?
    彼は興味を持ってくれるだろうか?

    「好きじゃないなら、やめた方がいい。好き、愛してる。これが基本だよ。うん。」
    自転車屋さんの言葉には妙な説得力がある。
    私は今の仕事を「愛して」はいない。悲しいことだけどもそれが現状。
    でも安藤さんのサンドイッチみたいに目標のある仕事だよな…と改めて思った。
    届ける相手のいる仕事だよな…と。

    リツ君と一緒に聞いて、考えて、リツ君とはちょっと違う(?)結論に至ったみたい。
    ちょっと立ち止まって考えたくなったらまたリツ君と一緒につむじ風食堂に行きたいな。

    • 円軌道の外さん

      お久しぶりです!

      今年は異常に暑い日々が続いてるけど
      お変わりないですか?

      ちょうど今この本
      買って読もうかと思ってたと...

      お久しぶりです!

      今年は異常に暑い日々が続いてるけど
      お変わりないですか?

      ちょうど今この本
      買って読もうかと思ってたところで、
      takanatsuさんのレビューを見つけて
      嬉しくなりました(^O^)


      自分も自分自身の「好き」に誇りを持って
      「好き」に助けられて
      この歳まで生きてきたんで、
      takanatsuさんが引用した
      自転車屋さんの言葉には
      大いに頷いてしまいましたよ(笑)(*^o^*)


      また読んだら
      レビューアップするので
      暇つぶしがてらにでも
      覗いてみてくださいね♪


      2013/08/21
    • takanatsuさん
      円軌道の外さん、コメントありがとうございます!
      「今年は異常に暑い日々が続いてるけど
      お変わりないですか?」
      クーラーでのどが痛くなって...
      円軌道の外さん、コメントありがとうございます!
      「今年は異常に暑い日々が続いてるけど
      お変わりないですか?」
      クーラーでのどが痛くなってしまう時がありますが、概ね元気です。
      円軌道の外さんはいかがですか?
      コメントを読む限りお元気そうでほっとしています。
      「自分も自分自身の「好き」に誇りを持って
      「好き」に助けられて
      この歳まで生きてきたんで、 」
      素晴らしいですね!
      円軌道の外さんがリツ君に語る言葉を私も横で拝聴したいです。
      その時は呼んでください(笑)
      「また読んだら
      レビューアップするので
      暇つぶしがてらにでも
      覗いてみてくださいね♪ 」
      とっても楽しみです!
      絶対読みます♪
      2013/08/21
  • 本書の主人公はリツ君。
    リツ君のお父さんは桜川という町で「3(トロワ)」という名前のサンドイッチ屋を営んでいます。
    リツ君の最近の楽しみは、隣町の月舟町にある食堂に行くこと。
    その食堂には名前はありませんが、店のある十字路に吹く風にちなんで「つむじ風食堂」と呼ばれています…

    …ということで、吉田篤弘さん作品を好きな方にはうれしい月舟町にまつわる物語のスピンオフです。
    ちくまプリマー新書200冊目を記念して書かれた本書。
    この新書の原点である問いかけ、すなわち「子供たちに、ひとつだけ伝えるとしたら、あなたは何を伝えますか」ということに著者自身が立ち返って書かれています。
    何をするにも、最初の心を忘れないということ。
    物語の伝えるメッセージはシンプルですが、いくつになっても忘れずにいたい姿勢だと改めて思いました。
    食堂に集う人たちのように、私も自分の仕事を語れる日がくるかしら。。。

    月舟町のぬくもりに包まれて、ほぅっと肩の力が抜けていきました。
    また明日からがんばろう、と思える1冊です。

  • 「つむじ風食堂の夜」に登場するリツくんお話。

    つむじ風食堂に集う大人たちが将来に悩むリツくんに自分の仕事について語っていきます。
    みんなが自分の仕事に誇りを持っていて、喜びや楽しさを見いだしていて…中には現実的なお話もあったり、今はまだ遊んでおけばいいという人もいたりと、楽しくて素敵な大人ばかりでした。

    コンビニで働くタモツさんのお話がおもしろかったなあ。果物屋さんのサンドイッチに繋がる静と動のお話も好きです。

    自分はこの人たちのように自分の仕事について、リツくんに語ることができるだろうか…と立ち止まってしまいました。自分がどのような役割を担っているのか、ぽやぽやと日々を過ごしている自分が恥ずかしくなりました。自分のやっていることはまだ「仕事」ではなくて「作業」なんだと思い知らされ、身の引き締まる思いです。この本に出会えてよかった。

    最後、リツくんにとって一番身近な大人であるお父さんに話を聞く場面。淀みなく答えられた仕事への想いを聞き、驚くリツくん。思いがけず自分の親がかっこいいと思う瞬間、尊敬するようになるきっかけってあるよなと思いました(笑)

    いろんな仕事の決め方があるし、どう生きたいか、自分は何が好きなのかというお話にもなってくる。
    「子供たちに、ひとつだけ伝えるとしたら、あなたは何を伝えますか」というメッセージから始まったというプリマー新書。
    それそのもののような「つむじ風食堂と僕」は子どもにも大人にも読んでもらいたい作品だなと感じました。

    そして挿絵がとてもかわいい!

  • ちょっと長い絵本のような小説。

    この本で一番良かったのはあとがきでしたw

    「子供たちに、ひとつだけ伝えるとしたら、あなたは何を伝えますか」
    それがプリマー新書の基本だったようです。
    松田哲夫さん(王様のブランチでブックコーナーを担当してらした松田さんです)が楽しげに企画したようです。

    私だったら何を伝えるかな…


    健康でいて。


    そして他の桜より遅く咲くのを嘆いている八重桜の話。

    遅く咲いても 鳥や虫は来てくれる
    だから
    自然にまかせて 自分の咲く時に
    咲けばそれでいい

    いつまでも憶え続けているステキなお話。

  • <仕事>と言うか、
    <役割>については良く考える。

    この世での自分の役割。

    考えている、と言うだけあって
    実は未だに良くわかっちゃいないのだが、
    (私)というちっちゃいネジがまわっている事で、
    なにかしらがうまいこといっている。
    …と、思い込む様にはしている。

    この物語の主人公リツ君は若干12歳。
    世の中での自分の立ち位置をはっきりさせたいお年頃。

    僕に向いているお仕事って何?
    将来僕は何になりたい?

    リツ君の迷いを一層深めるがごとく交わされる
    つむじ風食堂に集まる人達の
    アドバイスが愛おしい。

    みんなのアドバイスに一貫性はないが、
    みんなのアドバイスを繋げると
    不思議な事に一環性が出てくるのだ。

    サンドイッチ店を営むリツ君のお父さんは
    パンといろいろな具を合わせて
    ひとつのおいしいサンドイッチを作るプロ。


    リツ君は、
    この街で大事な事を学べそうだ。

  • 「それからはスープのことばかり考えて暮らした」に出てくるサンドイッチ屋さんの息子、小学生のりつ君が主人公。月舟町を舞台にした、月舟三部作のスピンオフ小説。
    りつ君が大人の人の話を聞いて将来の職業の事とかを毎日色々考える話。様々な職業の人から聞く話を小学生なりにじっくり考える姿が愛らしい。でも、結局りつ君は将来人々に「美味しい」と言ってもらえる職業に就く気がするな~。

    吉田さんがクラフト・エヴィング商會として創刊から携わってきた「ちくまプリマー新書」の記念すべき200冊目だそう。ちくまプリマー新書とは、「子供たちにひとつだけ何かを伝える」をテーマに原稿用紙100枚で書かれたもの。今まであまり新書を手に取らなかったが、ちょっとこれは色々読んでみたい。

  • 月舟町三部作の番外編。
    12歳のリツ君が、週に2回位夕食のため1人で訪れる「つむじ風食堂」のテーブルで、大人たちから仕事の話を聞く、お話。

    リツ君の質問に大人たちが自分の言葉で真摯に答えていること、そして、大人たちがみな自分の仕事を愛おしく思い大切にしていること、がとても素敵。
    そんな大人たちの話を聞いているリツ君は、きっと人生を楽しめる人になるだろうなぁ。

    将来どんな仕事についたらいいかな、と思っているこどもたちだけではなく、大人たちにも、人と共に生きて行く上で大切なことをささやいてくれる本だと思う。

  • 「つむじ風食堂の夜」のスピンオフ。

    サンドイッチ屋の息子、少年リツ君が、お仕事について考えます。

    優しい言葉で、働くとはどうゆうことかが語られます。

    読書感想文にいいかも…
    メッセージがわかりやすく、道徳的で、感想文を書きやすそう。


    あとがきには、
    ちくまプリマー新書のいきさつとか、装丁がすべてクラフトエヴィング商會だとか、書かれてあり、
    こちらも楽しく読みました。


    自分が、言葉や単語に遊び心のある文章が好きなんだと、今回改めて感じました。
    だから、推理小説みたいなのにあまり惹かれないんだとおもう。

    この小説にしたって、
    「物語はいつも途中から始まる。」
    とゆう冒頭だけで、もう、
    満足。

    なんでそんな言葉が出てくるのかな!
    物語がいつも途中から始まるのは事実だし、知っていたはずなのに、
    その活字のなんて魅力的なこと!!

    実は「つむじ風食堂の夜」は未読なので、早く読みたい。

  • いろんな人・・・特に家族以外の人、世代の違う人と話すことって、子供にとってとても大切なことなのかもしれません。

全128件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

吉田篤弘(よしだ・あつひろ)
1962年東京生まれ。作家。小説を執筆するかたわら、クラフト・エヴィング商會名義による著作とデザインの仕事を続けている。著書に『フィンガーボウルの話のつづき』『つむじ風食堂の夜』『それからはスープのことばかり考えて暮らした』『レインコートを着た犬』『木挽町月光夜咄』『電氣ホテル』『台所のラジオ』『金曜日の本』『神様のいる街』『あること、ないこと』『雲と鉛筆』『おやすみ、東京』など多数。

「2018年 『おるもすと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

吉田篤弘の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
梨木 香歩
三浦 しをん
有川 浩
クラフト・エヴィ...
三浦 しをん
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印

つむじ風食堂と僕 (ちくまプリマー新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする