科学は未来をひらく: 〈中学生からの大学講義〉3 (ちくまプリマ―新書)
- 筑摩書房 (2015年3月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480689337
感想・レビュー・書評
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これがすべて同じ中学での講演会をもとに作られているとしたらなんと贅沢なことか。子どもたちはそれを分かっているのだろうか。3年間で10人くらいの先生の話が聞けるのだろうか。それとも、中3だけなら、2、3人だけだろうか。いずれにしても、うらやましい。私にとって初めての話は高薮先生のもので、気象の変動が地球1周続いているなんていう話は感動もの。西成先生の数学の話などは中学生には全く縁のないもので、興味を覚えた生徒はのめり込んでいくかもしれない。福岡先生の話で、同じ人だと思っていても、実は半年もすれば物質としてのヒトはすっかり変わってしまっているなんていう話もビックリだろう。でもやっぱり一番強烈なのは、藤田先生のキャラクター。ダジャレの連発。確かに笑いは免疫機能を高めるのかもしれないけれど、中学生への受け具合はいかほどであったのだろうか。まあでも、生き方を考え直さないといけない。赤ワイン飲もうっと。
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中高生への講義をまとめた、とのことで読みやすい…かと思いきや、前半はなかなか難しかった。気象の先生とか、ほんとに100%気象の話だし。
それぞれの先生が自分の研究や体験をもとに、科学の考え方、面白さを伝える良い本だけど、ほんと、熱中するものを見つけられるところがすごいなあ… -
昔買って読みかけていたものを改めて読み終えた。
本書のテーマは科学。科学史・科学哲学の大家である村上陽一郎を筆頭に8人の学者が登場する。
それぞれ自分の研究を噛み砕いて紹介する内容で、そこに至る過程にも触れている。例えば、渋滞学の西成活裕は数学の応用をやりたくて、渋滞学が認められるまで7年かかったという話を披露する。数学の面白さや有効性を強調した語り口だった。
また、福岡伸一の話から全てはコミュニケーションであると思った。経済はお金を媒介にしたコミュニケーションだが、生きることそのものが他者とのコミュニケーションなのではないか。植物や動物の命を頂くことも含めた広い意味のそれである。
8人の中で最も印象深いのは宇宙物理学の佐藤勝彦。「インフレーション宇宙論」の権威でありながら、それを発見したときの驚きを臨場感を持って語っている。「宇宙の不思議を解明したい」という瑞々しい探究心が伝わってくる。対面ではなく、佐藤勝彦の横で一緒に宇宙を見ながら話を聞いているようだった。 -
科学を勉強することの意味を科学者たちが教えてくれる本。
いろいろと考えさせられることが多い。 -
面白い
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請求記号 404/Mu 43
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2016.11.04 ちくまプリマ―新書のサイトを見て
2018.06.29 くまざわ書店品川店で再発見する。
2018.08.05 予約 -
色々な分野の研究者が自分の研究分野をわかりやすく、科学の魅力を説いています。それが正しいのか、自分にあってるかどうかは置いておいても、文系だから理系だから他のことは関係ないとか思わずに是非読んでほしい一冊。
数学って実際なんの役に立つかとか、自分の中の細胞のこととか、この講義を実際受けられた子供たちが羨ましい。無駄かもしれないけれど無駄にならないかもしれない。知るということはどんどん知らないことが増えていく、でもそれが面白くて楽しいと思わせてくれるような一冊。
ちょうど対象年齢になる、親友のお子さんにこれ贈りたいな。他のシリーズ本も読んでみたい。
時間切れで読めなかった2つの話もいつか読みたいです。