13歳からの「学問のすすめ」 (ちくまプリマー新書)

  • 筑摩書房
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480689863

感想・レビュー・書評

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  • 歴史的名著に何を今更だが、子どもたちに薦める手前読んでみた。
    著者はこれまでも他の様々な自著の中で繰り返し「学問のすすめ」を推している。
    曰く「すべての日本人必読である」と。

    タイトルからすると「勉強しましょう」という意味合いにとれそうだが、そうではない。
    何をどう学んで、生き方にどう結びつけるかが大切であるという。
    そしてここで言う学問とは、役に立つ学問のこと。
    実際の生活に役立つ「実学」のこと。
    それを学んでこそ個人として独立し、家も独立し、国家も独立出来るという。
    その方法を現代語訳にして分かりやすく解説したのが本書で、中学生への配慮からか
    随所にイラストが入り、各編に「要点」として数行にまとめる箇所もあり、
    それぞれの章の末尾には選り抜きの「キーセンテンス」も挙げられている。

    大変親切な編集なのだが、13歳以上であるはずの私には(笑)物足りなさがある。
    同じ著者の「学問のすすめ 現代語訳」の方がはるかに読みごたえがあり感動もある。
    こちらがNOと言うわけでは決してないが、やはり中学生向けかと。
    「学問」というワードに子どもたちがアレルギーを起こさないようにと書かれたのがこちらの本かな。

    時代がかった表現もあえてそのままにしてあるので、「?」と首を捻ったり思わず失笑の箇所も。
    無理もない。だって書かれたのが明治5年だもの。つい5年前は江戸時代だった。
    それを加味してもやはり福沢諭吉さんは、さすが一万円札に印刷されるだけの方だとあらためて思う。
    その志の気高さに、背筋がすうっと伸びるような気がしてくる。
    何を今更だが、やはりこれは全日本人必読の書なのだ。
    特に子を持つお母様にお薦め。どう育てたら良いか、きっと道筋が見えてくる。

  • 気にはなるがなかなか手に取らない書だったが、
    子供に読んでもらうのに読んでみた。
    訳者の言葉になってるなと感じるところはあるが、
    中学生が読むのには丁度いいのでは。
    解説も分かりやすい。

    「学問のすすめ」
    これが、100年前に書かれたのかと言う驚きと
    新しい時代の始まりに道を示した書と納得。
    当時20万部出版されたらしいが、
    読んだ人はそれ以上になるだろう。

    今一度、現代に生きる者が読んでも良い書だと思う。

  • 明治の時代から男女平等について説いていることはとても進んでいると思った。自分の意見を主張することの大切さは、慶應の小論文という形で残っているのでは?と考えた。

    • 1695201番目の読書家さん
      明治の時代からすでに男女平等について説いているのはとても進んでいると思った。自分で意見を主張することの大切さを説いてるのは、慶應の小論文に繋...
      明治の時代からすでに男女平等について説いているのはとても進んでいると思った。自分で意見を主張することの大切さを説いてるのは、慶應の小論文に繋がっているのでは?と思った。
      2022/10/13
  • 生きるために生きるな。社会の進歩のために生きろ。

  • 学問のすすめを読んで見たかったのですが、難しそうだったので、齋藤孝先生解説の本を読んで見ました。
    中学生向けの本だけあって、とてもわかりやすく理解できました。
    日本人なら一度は読んでもらいたい学問のすすめ。
    この本ならわかりやすいので是非。

  • 「DJ日本史」で学問のすすめが特集されて、かなり気になったので読んでみました。13歳からって書いてあるから、私にも読めるかなぁと、図書館で借りました。
    期待通り、学問をなぜするのか説得力のある答えが書かれています。幼稚園児の子供にも教えたいけど、ちょっと難しいので、絵本とかにして読み聞かせしたいです。
    絵が苦手ですけど、、どうしても子供にも伝えたいです。
    私自身も、使う予定はないけど英語を勉強しようと思いました。

  • 賢い政府は賢い国民を作り、良い社会を作る。
    そのためには一人一人が独立する気概を持つ。
    それには皆が学ぶことが必要。という軸の元
    学問の大切さ、それをどう生かすか、どう生きるかが
    イラストを交えながら分かりやすく書かれています。

    本などで学び、それを深め深化させ(考え・議論し更に学ぶ)、実際に活用する。
    学ぶだけではなく、人と交流し社会的に活きる。
    自分のために学ぶだけでなく、社会の為、後世に残すために学ぶ。

    学問をするのは良い社会をつくるため。
    13歳のうちにこうした視点を持つと持たないでは
    その後の人生に大きな差が出ると思います。
    大人にも気づきを得られる1冊です。
    イラストもあり分かりやすい。

  • Q、妬みがなぜ生まれてくるのか?
    →A、自由に行動できないから。

    自分に不自由があると、人を妬んでしまう。

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著者プロフィール

明治を代表する啓蒙思想家。大坂(大阪)、適塾にて緒方洪庵に蘭学を学んだ後、江戸にて中津藩中屋敷内に蘭学塾を開く(後の慶應義塾)。幕末、3度の渡米・渡欧を通して各国を視察し、『西洋事情』(1866~70)を著し先進時な欧米文明を紹介。『学問のすゝめ』(1872)、『文明論之概略』(1875)等の著作で、日本の近代化に大きな影響を与える。生涯を通じて女性の地位向上にも関心を寄せ、『女大学評論・新女大学』(1899)を代表とする女性論で女性の独立を訴えた。

「2020年 『現代語訳 女大学評論 新女大学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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