ニッポンの肉食 (ちくまプリマー新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 62
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480689931

感想・レビュー・書評

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  • ちくまプライマリー新書289~日本は半世紀で肉の消費量が十倍になった。縄文時代から落とし穴猟は行われ、シカなどの動物を追い込んで捕っていた。肉食禁止令はそれだけ肉食が行われていたことの証である。仏教の戒律に背いて殺生をする理由は①肉を得るため②皮や毛を利用するため③田畑を守るため。そして屠殺・屠畜という営みは欠かせない。関東ではウマが、西ではウシが活躍。それらを肉とするほか、ブタ・ニワトリ・ヒツジ・ヤギも。狩猟肉としてはクマ・シカ・イノシシ・ウサギ・タヌキ・アナグマ・(ムジナ?)・クジラ・海獣類。中間に位置するのがイヌ・ネコ。1990年代まで東北でイヌ食いの記録があり、ネコは2000年あたりのネコ捕り婆が最後。ウシ・ブタは大型獣として処理され、ニワトリは別ルートの小動物専門の施設で肉となる。狩猟の現場では大変。早く内臓を抜かないと臭くなるが、運び出す人手が足りない。年寄りだけになって、捨てられる。罠猟でも檻の中で動き回る獣を殺さないと運び出せず、泥と血で汚れる~肉食が広がるとアメリカの飼料農家が儲かる仕組み! タヌキが美味いか不味いかは食べた固体の状態に因るものだった。ジビエって簡単じゃないなぁ

  • 20180803 何気なく口にしている肉。大昔は全ての男が狩りをし、時代とともに農業の導入、さらに分業化で、一部の人しか猟をしなくなった。猟師をマタギと呼ばれていた。畜産肉と狩猟肉の違い、食肉処理施設でどのように加工されているのが分かる。
    昔のお肉屋さんで、惣菜を扱っていたのは何も疑問に思っていなかったけど、牛の半身の枝肉を部位に分けるときに細かな肉がでて、それを活用してメンチカツとかを作っていたと知って、なるほど!と思った。

  • 身近な食材なのに、実はわからないことだらけの肉。畜産肉のシステム化された生産や流通の過程から、日本の自然が育んだバラエティ豊かな野生の獣肉まで、多数の写真とともに日本の肉食文化の奥深さを紹介する。

    最後の最後に,「廃棄物処理法違反」という言葉を見るなんて…。

  • ニッポンの食肉のすべてがここにある!
    著者の、「肉食」に対してのあふれんばかりの興味と知識に感嘆。民俗学的な考察から科学的な解析までバラエティ豊かなアプローチで様々な動物に迫る。文字通りの肉薄。目からウロコが落ちまくりの一冊。

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著者プロフィール

1959年、長崎県佐世保市生まれ。島根大学農学部林学科、日本写真学園を経てフリーランスのカメラマンに。阿仁マタギとの長い付き合いをベースに「マタギ自然塾」を2004年から開催。林野庁、トヨタ環境助成、日本財団の事業を実施。西オーストラリアと犬をこよなく愛する虚弱体質中年。著書に「マタギ 矛盾なき労働と食生活」「女猟師」「マタギとは山の恵みをいただく者なり」(いずれもエイ出版社より)「山怪」(山と渓谷社)

「2015年 『猟師が教える シカ・イノシシ利用大全』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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