- Amazon.co.jp ・本 (183ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480770127
感想・レビュー・書評
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お借りした本。
北欧の描き方がすき。皆なんというか、美しくて、かわいらしかった。姉と弟とアーティストの交わり。真剣なんだけど、可笑しい、微笑ましい、けど鋭い。タイトルがいい。
似てるところもあるような。
ムーミン以外ははじめて、他も読まないと。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
頑なで賢い姉と盟友のような犬と純朴な弟。兎屋敷に住むすべてを持っているのに疑うことを知らない画家夫人。
何を持って詐欺と呼ぶか確認するために再読必要。
ラストで胸が苦しくなるのに解放される不思議。-
「何を持って詐欺と呼ぶか」
日本語には嘘を表す言葉が幾つかあるのですが、、、
それは別として、ヤンソンの優しさに浸ってください。「何を持って詐欺と呼ぶか」
日本語には嘘を表す言葉が幾つかあるのですが、、、
それは別として、ヤンソンの優しさに浸ってください。2012/07/09
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トーベ・ヤンソンは、つくづく大した人だ。スウェーデン語を覚えたいな。
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「誠実な詐欺師」というタイトルが秀逸。
もっとコミカルな話かと思って読んだら結構な陰鬱度。
何が誠実で何が不誠実なのかわからなくなる。
ディティールが非常に細やかだった。
ヤンソンが自身がモデルだと言っていたと聞いた気がするのだけど、主な登場人物のどちらのことなのか…どちらもかな…。 -
雪に閉ざされた寂れた村で、目の色が他の村人と違い、姉は数字に優れ過ぎた四面四角な性格、弟は「頭が足りない」と思われてるゆえに村人から奇異な目で見られている姉弟。姉の数字に厳しい面は弟にボートを買ってあげるための倹約。そのために絵本の印税やグッズの収入でお金に恵まれているアンナの家に取り入って住み込み、支配する。
アンナはお金のことなんて考える必要もないので人を疑うことも知らず自分の世界にだけ閉じこもって生きている。カトリの弟マッツはボートの製図に夢中。
一見してばらばらで正反対にも見えるこの3人が物語が進むにつれて合わせ鏡のように見えてくる。
訳者あとがきの言葉を借りれば「極度に図式化されている」関係。
それなのに、それぞれが失ったものや意図したこと単なる偶然で起こったことが交差して暖かいものが生まれたりもする。すごく綺麗な出来すぎた図式なのに記号的にならない。不思議だ。描写が美しい。良い物語だった。 -
5、6年ぶりの再読。
読んでいると苦しくなる。
でも作中に漂う冷たく張りつめた空気は澄んでいて
読後感も悪くはない。
善と悪って何だろう。
私が誠実だと思っていることは実は誠実ではないのかも知れない。
誠実とは何だろうか。
私はこの作品が好きだ。
不思議な魅力のある作品だと思う。 -
いつまでも余韻の残る作品
読書後、冷たい空気の中に残してきた
カトリの明日が
犬の自由な孤独が気にかかり
何度も、森や海辺を心は見に行く。
どちらかと言えば
自分はカトリだと思いながら
読み進めているうちに
アンナの中に自分を見つけていた。
この本に関して
だれかと話がしてみたいと思った。 -
アンナの迷いや悩み(ファンレターへの返事など)はヤンソン自身のそれを反映しているのかな。
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カトリがかっこいい。わたしも夜の台所でタバコが吸いたくなりました。
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気分が沈む。途中、何回か読むのをやめようと思ったが…
結局、良く分からなかった。