- Amazon.co.jp ・本 (83ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480803504
作品紹介・あらすじ
書き下ろし12篇を含む珠玉の15篇。静かに激しく紡ぐ七年ぶりの最新詩集。
感想・レビュー・書評
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10代の頃から思い出しては手に取り読み返す詩集。
歳ごとに受ける印象は変化してきたけれど、これからも手元にあるだろう大切な本。
最近響いたのは
「そんなに情報集めてどうするの
そんなに急いで何をするの
頭はからっぽのまま」 時代おくれより
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「倚りかからず」「苦しみの日々 哀しみの日々」
「ある一行」が印象に残った。詩から読み取れる彼女の姿勢が凛々しく格好いい。
小さなことで悩み、苦しむ我々を鼓舞してくれるような詩が多く、このような詩の力強さは在学中に戦時を体験したことが一つの要因であり、人々を魅了していると思う。
凛とした眼差しで世界を見つめ、自分を確立している彼女からは学べることが多いと思った。
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詩集
背中を思いっきり叩いてくれる. -
約20年ぶりの再読。表題作「倚りかからず」は目にする機会があるのでよく覚えていた。
毅然とした、でもユーモアがある方という印象。辛辣。
あとがきの「振りかえってみると、すべてを含めて、自分の意志ではっきりと一歩前に踏み出したという経験は、指折り数えて、たったの五回しかなかった。」に驚いた。こんなに毅然とした方でも五回。少ないように感じたが、果たして自分はどうだろうか。 -
言葉の直球の威力は鋭く心に刺さる。
素晴らしいなあ。 -
未発表12編を含む15編の詩集。
久々の詩集。飾らない茨木さんの詩が好き。
〈はるばる屋〉という店がある
という一文から始まる「店の名」が好みかな〜表題作の「倚りかからず」も装画と相まって良い。 -
お気に入りは「倚りかからず」「笑う能力」「苦しみの日々 悲しみの日々」「水の星」。「自分の感受性くらい」でも思ったが、歳を取って飛び上がるほどうれしいことや大爆笑することがなくなってしまうんだとしたら、かなり寂しい。だからこそ、嬉しいことを嬉しく、面白いことを面白く捉えられるようにしておくことが大切なのだろうと思う。
最後の詩集であり作者自身もご高齢だったからか、現代を嘆くような詩もあった。やはりピシャリと叱られるような印象。
更に目まぐるしくなった今を見たら、作者はなんと言うんだろうか。