- Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480803641
感想・レビュー・書評
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「セイジ」
観てみたいなぁと思った映画の原作ということで読んでみた。
辻内智貴氏は初めて。
陸の魚
この地上で、その生きにくさゆえに喘ぎつづけている、一体の生き物
その「喘ぎ」のなかに、喘がない自分たちには持ちえない何かが絶えず脈打っている(本文)
語り手の「僕」の淡々としたさまと、どこかの町の山間の寂れたドライブインに集う人々の横顔のやさしさ。
その後、セイジはどうしているのか・・・気になって仕方ない
もう1編は「竜二」
このタイトルだと映画を思い出してしまうけど、もちろん別物。
セイジと同じような作り方?
やっぱり、その後の竜二のことが気になる・・・
二作とも映像的だけど、「竜二」のほうが観てみたいかな。
最後のシーンは、青い海と青い空。
新しく踏み出せますように。 -
最後の2行で衝撃的展開を迎えた事を思い出しました。
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映画が西島秀俊と森山未來というのに惹かれて読んでみたけどすごいよかった
生きるとはなんなのか
生きるのは難しくてかなしいことなのにそんなことに気づかず鈍感に生きている自分が怖くなりました -
人間はなんのために生まれてくるのか。旅人とセイジの空気感というか、感じることのできる虚しさや力強さが好きです。生きる意味なんて生き抜かないと分からないだろう、と。
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人生の生き辛さみたいなのと真っ直ぐに生きることの大切さみたいな?
映像観てたので内容理解は早かったかな〜 -
何のために生きているんだろ…
生と死の意味。悲しみ絶望の淵にいる大切な人に、人は何をもってその人の悲しみを癒せるのだろう。とても人間の深い溝に触れるテーマを2つの物語を通して清すがしく、愛深く書かれていた -
生きることに対するどうしようもなさみたいなものをうまく表現してると思う。悲観だけで終わらずある種の希望が示されるのもいい。自分が大事な人に何が出来るのか、考えさせられる。
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当時の僕の世界が変わった。
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中学1年の夏、
読書感想文を書くために母に買って貰った。
始めはさらっと書ければいい、くらいの
軽い気持ちで読み進めていたけど、
読み終わる頃には、ほろほろと泣きながら
やるせないような温かいような、
とにかく、その頃自分の中にあった
どう表現したらいいか分からない感情が
『セイジ』には書かれていた。
心がざわざわして、でも納得して。
胸一杯になった記憶がある。
この本を若いときに読めて
良かった、と思う。
良くも悪くも心を空っぽにする本。
こんな本は、なかなかない気がします。