- Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480804297
作品紹介・あらすじ
小田明子58歳、一人息子の浩史は家を出た。図書館司書としての仕事もあと数年、あせる心ばかりが先にたつ。そんな矢先TVで目にしたのは、宙づりにされた元夫の姿だった…。
感想・レビュー・書評
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主人公の明子はじめ、誰にも共感できず。しかも明子にイライラする。
あんた何才だよッ
作者の意図がそういう設定なんだけど…
ラストも尻切れとんぼだし。
しかも前に読んだことあった…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(2011.04.02読了)(2011.03.03借入)
太宰治のこと、太田静子のこと、絵画のこと、をテーマにした随筆を書くとともに、童話や小説も書いてきた太田治子さん。
今回は、団塊の世代の男女を主人公にした小説です。作者と同世代を描いています。
太田治子さんは、1947年11月12日に生まれました。
小説の文章としては、ちょっと違和感を感じてもいいような文章なのですが、太田さんの本をずいぶん読んできたので、慣れの所為か違和感はあまり感じません。
主人公は、小田明子58歳です。大学図書館の司書をしています。小田急線の狛江のマンションで一人暮らしをしています。大学の同級生だった夫の澄夫とは十年前に別れました。
息子の浩史は22歳で、外語大のインドネシア語学科を卒業し、放送局の海外向けニュースのアルバイトをしています。大学時代までは、一緒に住んでいたのですが、今は渋谷のアパートで独り暮らしをしています。
明子は、離婚したことを後悔しています。そんな時、ニュースで、台風で増水した多摩川の中洲からヘリコプターで救出される元夫の澄夫を見た。
息子の浩史のところに行ってみたら、浩史は、父母が離婚した後も、父の澄夫とよく合っていたことが分かった。
浩史の話を聞くと、多摩川の中洲のテント小屋に住んでいたわけではなく、テント小屋に住んでいた知り合いのおじさんが入院中で、様子を見てくるように頼まれて、行ってみたらああなった、と言うことだった。
(そのおじさんと言うのは、澄夫の父親だった。明子には、死んだと言っていたのだが)
学生時代に「神様のように清らかな人」だと思っていた元夫の澄夫の嘘があれこれと暴かれ、復縁はあきらめるとともに、かつて好きで、今でも好きないとこの進一との生活も考えてみるのだが。進一もその気だし、誘ってくれているのだが、どうして踏み切れないのでしょう。よく分かりません。
学生時代の全共闘運動、べ平連などの思い出を交えながら物語は展開します。明子さんや澄夫君は、ヘルメットに対する違和感から、学生運動には参加しなかったようです。
進一さんや宮永さんは、ヘルメットをかぶり、学生運動に積極的に加わったようです。
僕も同世代ですので、違和感無く読めましたが、作品の出来の方は、あまり感心できませんでした。
ハッピーエンドで終わらせてほしかったので。
小田明子、58歳、浩史、22歳、竹井澄夫、中原さん、
進一、明子のいとこ、みどり、進一の娘・38歳、
悦子、明子の母・中国在住、
光子、冬子、宮永弁護士、
山川洋平、27歳、夏子、母、
☆太田治子さんの本(既読)
「青い絵葉書」太田治子著、新潮社、2001.11.20
「花の見た夢」太田治子文・五木玲子画、講談社、2002.11.07
「星空のおくりもの」太田治子著、新潮社、2003.09.05
「風の見た夢」太田治子文・五木玲子画、講談社、2004.10.22
「恋する手」太田治子著、講談社、2005.10.12
「明るい方へ」太田治子著、朝日新聞出版、2009.09.30
(2011年4月3日・記) -
たいした理由がないのに澄夫と離婚した明子が離婚後10年以上たって再び澄夫と出会い。結婚生活では神様のように穏やかでやさしかった澄夫の実像に気づいて行くというストーリーだが、内容には感動することもなく話の趣旨がぼやけていた。
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主人公の歳を時々忘れる
どうなん?
これはないでしょ -
資料ID:21100828
請求記号: -
うーん、小説ならではの天界だ(^-^)
実際こんないいかげんな生き方は、私には出来ない。 -
多摩川が大雨で増水したときに中洲に取り残された男性が救助されるシーンから始まります。そのシーンをテレビで見ていた女性が、「分かれた夫」と気づきます。よくもまあ、こんなに入り組んだ人間関係が、と驚かされます。