- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480814777
作品紹介・あらすじ
『ベースボール・マガジン』を創刊し、夢を共有していた時期もあった両親。「パパが死んだらお赤飯炊くからね」と母。骨肉の争いをしつつ、支えあう妙な両親。翻弄されながらも愉しんでいるチャッカリ屋の娘。奇妙奇天烈な家族の物語。
感想・レビュー・書評
-
生々しい現実をどこかひやりとした視点で書いている…
そんな雰囲気…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一見ハードと思える仰天エピソードの数々だが、マイペースな語り口によってとても楽しく読めた。
しかし全編を通して著者が抱える疎外感や寂しさが伝わってくる。 -
ノンフィクション作家工藤美代子さんの自伝。
んー。
金持ちのお嬢さんのちょっと複雑な家族模様…という感じ。
父親から、父親らしい愛情はもらえなかったかもしれないけど、私にはそれ以上にも思える金銭援助を受けて、色々な経験も出来て、全くの一般人でこの家庭環境は気の毒だけど、それでもやっぱりお金はあったんだもんね…と思いながら読んだ。
もちろん今の彼女になるには、彼女の努力と才能があったからこそなんだろうけど、家族の複雑な関係はさほど複雑ではなかった気がする…。 -
2011 10/30
-
2008.05.26. タイトルがうまい!グイグイ読ませる、著者の幼少時のお話。こういう<複雑な家庭>というのが、本当にあるんだな。事実は小説より奇なりって、本当だなとぼんやり思った。あとがき出だしを読んで、一気に淋しい気持ちになったのは私だけか。。。スッキリまとめてるんだけど、やりきれなくなった。
-
ベースボールマガジン社の創設者の娘である作者が、父と家族との愛憎を書いた本。
本人が自分を必要以上に不出来でブスだと思い込んでいて、そのせいで父親に嫌われているという意識が行間に滲んでいる。
出来のいい兄弟がいるのが、さらにその思いに追い討ちをかける。その気持ちは同じ様に親の愛に飢えていた自分には良く分かる。
作者は多分、既に人生の下り坂に差し掛かっているのだが、大勢の人目に触れる文章の中にも父親に対する憎悪や嫌悪を隠すことが出来ずにいる。
父親との関係を自分の不出来さだけでなく、父親自身の問題にも原因を置いているあたりに、渇望して止まなかった父親への思慕を無理矢理断ち切っているような切なさがある。
明るく、簡素な文章の中から読み取れる思いは、激しく、重い。
もっとも、この本を「変な家族〜」とだけ読んでもいいのだろうとも思える。
自分の意識に妙にリンクする本だった。それにしてもタイトルは秀逸。 -
親戚とか多かったら骨肉っぽい話のいくつかは耳にするものですが、これはすごい!
すごすぎて、だからこそ読みやすいのか?