- Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480816061
作品紹介・あらすじ
老人力とは物忘れ、繰り言、ため息等、従来ぼけ、ヨイヨイ、耄碌として忌避されてきた現象に潜むとされる未知の力である。
感想・レビュー・書評
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歳を取ると忘れやすくなる、その時作者は「老人力がついてきた」という。老年期にさしかかると、どんどん「物忘れ」がパワーアップ、未知の新しい領域に踏み込んで、結構盛りあがると。
挫折の効用は何かというと、力の限界がわかってくること。自分の力の限界が見えた後には、小さな楽しみがわいてくる。その限界の中ではむしろ有効に力が発揮され、その限られた世界が広がってくる。「趣味の世界」。趣味で動く。趣味の中で考える。趣味に没頭、なんだかある面ボケないとソンかも、中途半端な老人力の凡人はつまらなさそう・・・。
そうです何事も究める、「老人力」。魅力ある課題ですな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ほぼ日の、南伸坊さんが登場するコンテンツなどで話題にのぼったりして気になっていた赤瀬川原平さんのエッセイ。昭和の頃は「ボケ」とか「痴呆」とか言われそののち「認知症」と呼ばれるようになった症状(個人的には「認知障害」という言い方の方がしっくりきます)に続く道の途上にある我々対して、ちょっと先をゆく先達として、いやいやそんなに悲観的にばかりなることじゃぁないよ、確かに弱体化する一面もあるのだけれど、その一方で大変自由に伸びやかな世界が広がっているのだよ馬鹿にしたもんじゃぁないよ、と、実感をもってゆるやかに綴っておられます。時折挟まれている路上観察による写真も、じんわりした味わいがあって、大変満足して読了しました。そして素早く『老人力2』を図書室から借り出してきました。
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老人の物忘れ等を発想の転換で前向きにとらえる。路上観察学会の写真が笑える。
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2016/01/07 読了
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笑った。激しく脱力した。
いつもながら赤瀬川師匠のアイディアは面白い。 -
ところどころ、ふふっとなる。しかしこれも老人力ゆえか、ひとりよがりなところもあり、ちょっと退屈する場面もあった。巻末のインタビューは秀逸。究極の現場は戦争。やっちゃ困るけど、過酷な体験は必要。
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年齢不相応に若いことではなく、衰えてゆく事を侘び寂びと捉え「老人力」と定義。
パワーそのもののことや、アンチエイジング的なイメージを持つこと自体、老人力の欠如ということか。
「宵越しの情報はもたねぇ」、なんて、粋じゃないですか。
翻ってわたくし、しばらくは「中年力」をつけることに邁進し、来たる「壮年力」、「老人力」に備えようと決意いたしました。 -
ほのぼの感じが
善いぞ。