ルビコン・ビーチ

制作 : Steve Erickson  島田 雅彦 
  • 筑摩書房
3.22
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本棚登録 : 75
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480831217

作品紹介・あらすじ

T.ピンチョンが絶賛したアメリカ文学の新星が、空間のよじれのむこうの、もう一つの"アメリカ"を現前させる幻想的な小説世界。

感想・レビュー・書評

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  •  表紙は横尾忠則さんの絵。一見すると、趣味に合わないが、島田雅彦訳とのことで購入。読んでみたら、カフカの様だった。この物語では世界がはっきりしておらず、夢で見る世界のように漠然としていてる。しかし、内面へ入れば入る程、圧倒的な力を発揮して、リアリティを増し、グイグイと引き込まれる。放っておけばどんどん内面へ内面へと入っていってしまう。
     作品は3つのストーリーからなり、キャサリンという少女を中心に話が進む。 第一部は夢の中の様で、 第二部は現実に近い感覚、第三部は詩的だった。
     この作品では、あらゆるところに挫折、裏切り、恐怖、逃避、倦怠等がばらまかれていて、その中で人々がもがいている。それが、非現実的な世界で繰り広げられているのにも関わらず、リアリティを持つ。しかし、気持ちが暗くなることはなく、とにかく圧倒され、何か大きなものを見た様な気持ちになった。

  • エリクソンの代表作と呼ばれているらしいが、
    僕はあまりそう言いたくない。

  • 過去に捕らわれて動けなくなっている男たちが、すごい顔力を持つ少女に出会ってまた動きだすんだけれど、動き出した先がドツボというか彼岸というか、という話がみっつ。

    第一部は、時空が歪んでる感じといい対話のかみ合わなさといい、おかしな夢を見ているみたいだった。あの分量を延々妄想で埋められるってすごい。第二部以降はもう少し話の筋があって、第一部でぶちまけられた妄想が寄り合わさって太い綱になるような、虫めがねで光を集めた黒い紙がぶすぶすいいだすような迫力があった。前作の『彷徨う日々』よりも妄想の強度がずっと高いので、各エピソードの回収はほぼないのに、「このあと何を見せてくれるの?」という期待でぐいぐい読まされてしまった。

    ひよわすぎる・女に状況を預けすぎる男たちはだれのことも好きになれないのだけれど、この本の中にある「アメリカ」は底知れない不気味さに満ちていて目を離せなかった。結末に向かってどんどんおもしろくなっていくので、幻想物が好きなひとは最後まで読んでみて損はない。

  • 幻想小説。しかもアメリカの作家。
    龍が勧めてたので読んだが、終始不穏な空気に充ちており、読むまでに時間がかかった。

  • 一文一文は好みですが、全体をつなげようとすると全体的にカクカクギクシャクしていて読みづらかったです。

  • 幻想小説家・スティーヴ・エリクソンの『ルビコン・ビーチ』。他の作品よりダントツで好きなんですが、訳者の選んでいる言葉の趣味と、はじめに読んだものだからっていうのがあるんじゃないかな。島田雅彦さまさまです。サイバーパンクを髣髴とさせる崩壊した未来世界、エロチシズムと、閉じた時間の輪。とても世紀末らしい読み物だなと思っています。作者は日本のことも好きらしくて、他の作品では日本への言及があったりするので、読んでいて90年代を想起させる。21世紀に入ってからのエリクソンの書いたものって読んでないのですが、どう変わったんだろうな。

  • 2006/11/4購入

  • 強力なヴィジョンと物語をドライブする力。

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著者プロフィール

1950年、米国カリフォルニア州生まれ。作家。『彷徨う日々』『ルビコン・ビーチ』『黒い時計の旅』『リープ・イヤー』『Xのアーチ』『アムニジアスコープ』『真夜中に海がやってきた』『エクスタシーの湖』『きみを夢みて』などの邦訳があり、数多の愛読者から熱狂的な支持を受けている。大学で映画論を修め、『LAウィークリー』や『ロサンゼルス・マガジン』で映画評を担当し、映画との関わりは長くて深い。本作は俳優のジェームズ・フランコの監督・主演で映画化が進行している。

「2016年 『ゼロヴィル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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