- Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480831750
作品紹介・あらすじ
感動の名作『アフリカの日々』で一躍文名を馳せた著者の最後の作品。ケニアのコーヒー園での日々を回想する心暖まる好短篇集。
感想・レビュー・書評
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カーレン・ブリクセン(=イサク・ディーネセン)の最後の作品。
といっても、もともとは「アフリカの日々」のために書いたが、そこにおさめられなかった3つのエピソード「ファラー」「王様の手紙」「大いなる仕草」に新たに「山のこだま」を書きおろして、4つの作品をもって、多分、意図的に自分の最後の作品集としたもの。
という前提でよむと、もともとの3作品も含め、なんだかとても深い物思いに誘う雰囲気だな。
帯には、「心温まる好短編集」とあるが、ブリクセンにとって、アフリカでの生活が「実人生」で、そこからヨーロッパに帰って、40才後半から小説家になったのは余生みたいなもので、そういう事情も含めて、人生の最後に自分の「実人生」を振り返る惜別の気持ちなのが迫ってくる。
もちろん、作品の質は、ほんとうに素晴らしい完成度を誇り、メロドラマには全くならない。
久しぶりに「アフリカの日々」を読み直してみようかな〜。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【選書者コメント】ディーネセンの名でも知られる、デンマークの国民的作家ブリクセンの最後の作品。『アフリカの日々』の舞台となったコーヒー農場の人々を思い出しながら浮かび上がる珠玉のエッセイ。
【請求記号】9400:523 -
アフリカの生活が興味深い。
白人女性の筆者の経験を元にしているので、現地の人々とは暮らしぶりが違うが、アフリカの人々やその習慣は驚くことばかり。 -
ブリクセンの人となりがわかるような気がした。
貴族階級の女性のたくましさも意外で面白い。
発見がたくさんあった。
植民地時代のケニア、ソマリア人、マサイ人の描写も興味深い。