- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480847454
作品紹介・あらすじ
多くの可能性から唯一の現実が選択されるという図式は正しいのか。この問いを糸口に、自由とは何かという哲学の難問に驚きの解を示す
感想・レビュー・書評
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最初の分岐問題から気持ち悪い
哲学系で卒論から、というので、研究が浅いのは仕方ないかもしれない
それこそ、物理学への理解として、カール・ポパーやブリゴジンの知見は咀嚼できていない
量子力学的な重ね合わせの現在であったりにも対応できないと思う
議論もまるでスコラ哲学か?と思うくらい安易に感じる
矛盾律を用いて議論を進められるほど包括的な検討ができてるとも思えない
悪い意味ですごく「哲学的」な域にいると感じた。
最後まで読めばそうは思わないのかもしれないが、1章を読む間に感じるストレスが大き過ぎてちょっと最後まで付き合いきれないな、と思った
物理学だけでなく、意識の脳科学的な理解もたりてないと思う。やはりそういう意味でもあまりに「哲学的」な域にいる。語の本来の哲学には至ってない狭苦しさしか感じない。
なるほど、そう感じるのはわかる、でもそれは、あなたの未熟故では、としか思えないのだった。。。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
哲学
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・哲学:抽象的な言葉、概念をより具体的な行動、事象、名称などで説明すること
・なりえた→ありえた(時間概念を含む可能性→無時間で時間概念を含まない可能性)、初めから”ありえた”というものがあるように思うが、”なりえた”ということの経験や推測から”ありえた”は発生したもの。
・自己は他者との関わりで形成される。他者の考えは、原理的にわかりえない。(わからない部分がある)わからない部分が自分の中にも含まれる→わからないことが様々な可能性がある(自由に選択できる)と考えるようになる。
・やってはいけないとされること、やったほうがいいことについて。(社会規範)望ましい行為、望ましくない行為がある(ありうる)として、社会、他者から、いくつか与えられる。
・無限の数の行為から選択されるのではなく、実際は、知りうる有限の行為から選択を行う。様々な経験をすることで、選択肢が増加するが、増やすことができるという事実(経験)から、選択肢は無限にあると錯覚を得る。まだ見ぬ選択肢が無数にあるものと思ってしまう。 -
【新着図書ピックアップ!】人工知能の開発が盛んだ。棋士が人工知能に負けると、なんとも心細い。棋士たちに盛大な声援を送るばかりだ。
人工知能の開発者やその周辺領域の哲学者だろうか。人間にはそもそも自由意志など存在しないといいたげな論説が最近目立つ。人の自由意志を否定することによって「支配したい」野望があるのではないかとわたしなどは勘繰ってしまう。なぜ、人間の自由や意志がこんなに揺らいでいるのだろうか。
ドストエフスキーはすでに19世紀にこのような事態を予見していたのかもしれない。「もし全世界を征服しようとするなら、まずあなた自身を征服してみなさい」と支配欲に燃える人々をたしなめたそうなのだから。
そんななか、著者は次のように語り始める。「本書はいわば、自由の外部にある世界をできる限り精確に写しとり、そちらの側から人間にとっての自由を眺望するための本であるが、「自由の外部」とは不自由ではなく...無自由のことである」すばらしい視点だと思う。
[New Book!] If you are interested in free will, this book is for you!