- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480855961
作品紹介・あらすじ
ますます過密化と選別化がすすむ現代、もはや「一戸建」の自我の場所はない。それでも生きていかなければならないとしたら?ダイエット・おタク・少女たちの少年愛趣味-すべての症状は私の中にもあると自認する著者が、その底にある時代の心性を読みとく、渾身の書下し評論。私の居場所はどこにあるの?
感想・レビュー・書評
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現代人の「現代病」の話しですね。
この本が書かれたのは 1991 年と、結構昔なのですが、でも内容は今でも全然通用します。もちろん時代が変わっているので、この本で大きく取り上げられている「オタク」の意味は今では少し違うかもしれませんし、テレビの地位が低下し、SNS が大きく発展しているので、色々現代に当てはまらない点はありますが、でもこの本の根幹の部分は今でも全然変わってないです。ということは人類は進歩がないのか。笑
後書きで作者、結構苦労して書いたことが記されていますが、確かに結末まで展開があっち行ったりこっち行ったりして、道筋がストレートでは無いかもしれません。でもそれも作者の味かも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
914.6
オタクから宮崎勤、拒食症の少女たち、JUNE(やおい?)… -
タナトスの子ども達から。
オタク化=過剰適応=競争社会で勝てない者の処世術
人口過密、競争社会が居場所を奪う。
著者は立派な大人が嫌いだという。成熟拒否。言われてみればそれだけのことだが、
分析して、言葉にできるのがさすがと思った。 -
オタク、ダイエット、同性愛コミックなど、話はとぶ。
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オタクについて書かれていたり、男と女の違い。
ダイエット症候群。
JUNEに関する言及も多い。
自分の作品について(自分の別のペンネームで発表しているとはいえ)客観的に分析批評しているくだりは面白い。
この本の最後のほうで20年後の日本について危惧するようなことが書かれているが、まさに今そのときである。 -
栗原美紀さん(情報メディアセンター)推薦
栗本薫こと中島梓のエッセイ本です。1991年出版なのでかなり古い本ですが、今読んでもおそらく遜色ないと思います。オタクとかBLとかダイエットとか、そんなキーワードに興味のある人におすすめです。 -
すべてに共感するわけじゃないんだけど、
こうして言葉にしてくれて気がつくことや救われる部分は大分ある。 -
いつかは読まなければと思っていた本。書かれてから随分経っているせいで、首を傾げざるを得ない部分もあるが、さすが御代といった感じ。特に少女に対する考察部分は秀逸。私も中にいる人間としてそう思う。
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私の居場所はどこにあるの?