政治学は何を考えてきたか

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480863744

作品紹介・あらすじ

グローバリズムに支えられた「市場」は利益政治を解体した。「帝国」に翻弄される「一国民主主義」!リベラル・プロジェクトは生き残れるか。

感想・レビュー・書評

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  • レーガン政権は既存のプログラムの大幅な見直しに着手したが、こうした革命に対する職業政治家の抵抗は強く、結局政治の勝利で終わってしまった。その意味ではサッチャリズムに見られた厳しさは乏しく、むしろ明るさが新保守主義の看板になった。
    莫大な有効需要をターゲットにした対米輸出を増やし、さらに高いドルに苦しむアメリカ企業から市場を奪うことだった。日本を含むアジア諸国は新保守主義の作り出したメカニズムを逆に利用して、その過剰消費に漬け込んだのである。
    レーガン政権がアジア経済活性化の起爆剤になったのはそのためである。
    レーガンはアメリカを復活させたといったが、実際には没落させたのではないかという疑念は今度は貿易面での保護主義を誘発しうる。
    冷戦後の政治の大きな焦点は民族や宗教といった文化的なものがどのように政治化していくかにある。経済的争点はこれらと決して無関係なものではないが、文化的な論争の自立性、独立性が強まる趨勢にあることは否定できない。

  • 政治を批評するときに、思想という土台がいかに重要であるかがよくわかる。

  • 現代のパラダイムシフトをえぐり出す大胆な一冊。

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著者プロフィール

1942年、秋田県に生れる。東京大学法学部卒業。東京大学法学部教授、東大総長を歴任。東京大学名誉教授。専攻、政治学史。著書『プラトンと政治』『近代政治思想の誕生』『現代アメリカの保守主義』など。

「2014年 『情念の政治経済学 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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