グレン・グールド―未来のピアニスト

  • 筑摩書房
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本棚登録 : 68
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (369ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480873644

作品紹介・あらすじ

20世紀をかけぬけた衝撃の演奏家の遺したさまざまな謎をピアニストならではの視点でたどり、ライヴ演奏の未知の美しさをも手がかりに、つねに新鮮なその魅惑と可能性を浮き彫りにする原体験的グールド論。

感想・レビュー・書評

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  •  何とかグレン・グールドの「ゴールドベルク」を聞けるようになりたくて、「そうだ!この人間に心酔してしまえば聞けるようになるかも」と読み始めたが、半分ほどで挫折した。
     逆だね。心酔してて、もっと知りたいというのでなければ、ぼくのトシではとても最後までは読めない。

  •  ロマンティックでメロディアスなピアノを弾く天才少年グールドから奇人変人、異端のピアニストと言われたグレン・グールドへの変身の舞台裏がまことに興味深い。おまけに現役のピアニストであり、また物書きとして鍛えられた耳と目をもって書かれているだけに、じつに説得力がある。
     バッハを弾くグールドと、ブラームスのインテルメッツォやバラードを弾くグールドがともにグレン・グールドである理由が分ったような気がする。
     たいへんな労作だと思う。

  • グールド…持ってるCD全部聴きなおさなきゃ♪♪

  • グレン・グールド。キャリアの絶頂時にコンサートツアーを止め、引き篭ってレコーディングに専念した極めて異端のピアニストと言われる。同業者からすると「なぜコンサートを開かないのか?」ということが最も問題となるらしい。でもそんなギョーカイとは一切関わりのない私にいわせれば、事あるごとに作曲家志望を公言しながら「なぜ作曲家にならなかったのか?」が一番気になるところだ。
    (続きはブログで)http://syousanokioku.at.webry.info/201204/article_14.html

  • グレン・グールドがなくなって30年ほどが経とうとしているのに,彼についての本はたくさん出版される.このような音楽家はほかにはマリア・カラスだけだろう.
    さて私が本書に求めたものは「演奏家青柳いづみこからみたグレン・グールド論」だったのだが,これはまったく裏切られた.あとがきで著者自身が告白している通り,このような立場に忸怩たる思いを抱き,独自に未発表の録音や資料にあたることで,演奏活動をやめるまでのグールドの像を実演と録音の両面から探ることでその多面性を明らかにしている.実に立派.
    しかし,既存の文献からの引用が非常に多く,とても読みにくい上に,私にはペダンティックと思われるような話しが多くて,かなり退屈してしまった.コンサートをやめるまでの半生しか扱っていないのに,350ページもある.結果として,著者の期待を裏切って,グールドなら非正規録音まで全部聞いてみたいというようなマニア向けの本になっているように私には思える.

  • 今まで読んだグールド本の中で最も面白かった。以前から思っていたグールドの多面性について共感できる記述が多く、納得しながら読み終えた。

  • 前にも1冊読んでるのだが、この人はすばらしいライターだ。実演家としての観点はもちろんおもしろいし、各種の文章の分析もすごい。すごい知性だ。

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著者プロフィール

1950年東京生まれ。ピアニスト・文筆家。安川加壽子、ピエール・バルビゼに師事。マルセイユ音楽院首席卒業、東京藝術大学大学院博士課程修了。1989年、「ドビュッシーと世紀末の美学」により学術博士号を受ける。1990年、文化庁芸術祭賞受賞。演奏と文筆を両立させ、14枚のCDが『レコード芸術』誌で特選盤。『翼のはえた指──評伝安川加壽子』(白水Uブックス)で第9回吉田秀和賞、『青柳瑞穂の生涯──真贋のあわいに』(平凡社ライブラリー)で第49回日本エッセイストクラブ賞、『六本指のゴルトベルク』(中公文庫)で第25回講談社エッセイ賞。大阪音楽大学名誉教授、神戸女学院大学講師。日本演奏連盟理事、日本ショパン協会理事。

「2019年 『〈対談〉音楽で生きていく!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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