NARA 48 GIRLS

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 13
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  • / ISBN・EAN: 9784480873682

作品紹介・あらすじ

「ドローイングは爆発するぜ!ここがどこだって関係ない!いつもの曲が流れてる!いつもの色鉛筆をカッターで削って!描くだけだ!NOW AGAIN!」たとえ闇の中で迷ってもいつも彼は描いている。「ちくま」の表紙を飾つた作品を中心に48人の女の子と48のテキストを詰め込んだ奈良美智の作品集。

感想・レビュー・書評

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  • 2011年発表。

    48人の女の子と48のテキストを詰め込んだ
    ポップでロックな美術作家、奈良美智の作品集。
    (「アルゼンチンババア」「ひな菊の人生」などのよしもとばななさんの小説の挿絵や表紙絵でもお馴染みですね)

    某アイドルグループを思わせるタイトルには苦笑いやけど(笑)、
    ここに描かれているのは
    48人のキュートでいじわるで泣いたり怒ったり、
    センシティブで孤独な女の子たちのイラストと、
    それに添えられたロックの意志みなぎる
    詩のような言葉たち。


    少し離れた大きな目と広いおでこをした理知的な女の子は
    いったい何を見ているんだろう。

    たった一人で世界に戦いを挑む不機嫌な女の子には
    砂糖菓子の弾丸がよく似合う。

    札束の上に立ったり、眼帯をしたり、ギターを爪弾いたり、
    上目遣いで 少しお澄まししてたり、
    パンクよろしく拳を突き上げてみたり、
    (中にはボイ〜ンでセクシーな名古屋嬢の姿も笑)

    それは大人になった誰もの心にも必ず棲む
    抑えつけられたもう一人の自分。

    だからこそ人は奈良さんの絵と対峙し、
    どこか懐かしく感じたり
    なぜか切なくなったり
    知らず知らずに心奪われるのかな。


    奈良さんと言えば
    かなり前に見た「情熱大陸」で
    一枚の、自分の顔よりデカい絵が完成するまでの制作過程を捉えた映像を見て、
    ぶったまげたことがあります(汗)

    作業場にガンガンにロックをかけ、タバコをスパスパ吸いながら 三日三晩かけて
    たった1人で巨大な絵を作り上げていく過程は、
    奈良さんがよく言う
    「アーティストになりかったわけではなく、アーティストという生き方を選んだ」
    という言葉を深く実感させるほど、
    嬉々とした生きる姿勢が伝わってくる映像でした。


    それにしても
    彼ほどロックが似合うアーティストもいないし、
    絵柄やタッチは変わっても、

    ロック(運命に抗う意志)という
    ナイフを懐に隠し持った不機嫌な女の子を
    いつまでもいつまでも描いていって欲しいなって思ってます。


    なお本書は、今では入手困難な筑摩書房のPR誌「ちくま」の三年間分の表紙と、
    表紙裏にあったテキストをまとめたものが収録されているので
    奈良さんの表紙目当てで 「ちくま」にハマった人にもオススメだし、

    表紙には、奈良ファンにはお馴染みのわんこ
    「パップキング」の王冠なしバージョンが♪

  • 記録

  • タイトルが完全にAKBに引っ張られている感がするけど、まあいいか。

    私の推しメンは1、12、41。特に12の女の子の顔が好き。絵の雰囲気で言うなら11のふわふわとした淡い色使いが良い。
    つり目の意地悪そうな子も悪くないけど、物憂げなまん丸目の子に惹かれる。

  • わたしの中の女の子。
    一人で草原を歩いてく。
    あとには足跡だけ残してく。

  • 14の女の子は雰囲気が
    Art-schoolの木下さんっぽいな。
    目を瞑った26の女の子が気になる。

  • ■青森日帰り旅行前日に借りました。表情、に着目してみるとほんと感情移入できるね。

  • わたしが奈良さんのアートを知ったきっかけはよしもとばななさんの小説の表紙絵だった。
    この本は素晴らしい。手元にずっとおいておきたい。いつまでも眺めていたくなるアートが詰まった一冊。テキストも素晴らしいよ。

  • 奈良って地名ではなくては作者の名前。イラストと文章で構成されている。イラストが面白い。
    可愛いのもあれば、憎たらしいものまで。目で表情がものすごく変わっちゃう。憎たらしいイラストも、それはそれで可愛い。
    酒飲みながら何度もイラストを見てしまいます。

  • 作品はすでに他の作品集や図録でよく知るものばかりですが、48作品各々に加えられた文章が響く。まるで絵本のよう。

  • 何度も読んでいると引き込まれる感じがしました。

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著者プロフィール

1959年青森県生まれ。1987年愛知県立芸術大学修士課程修了。1988年渡独、国立デュッセルドルフ芸術アカデミー在籍・修了。ケルン在住を経て2000年に帰国。1990年代半ば以降、ヨーロッパ、アメリカ、日本、そしてアジアの各地で規模に関わらず様々な場所で展示発表を続ける。見つめ返すような印象的な絵画、日々自由に描き続けるドローイング作品のほか、木、FRP、陶、ブロンズ、そしてインスタレーションなど多様な素材や空間に生命を吹き込む様な彫刻作品を制作。また、制作の日々や旅先での出会いを収めた写真作品も発表している。
作品はニューヨーク近代美術館、ロサンゼルスカウンティー美術館、ボストン美術館、ナショナルギャラリー(ワシントンD.C.)、大英博物館(ロンドン)など世界中の美術館に所蔵されている。
2023年には青森県立美術館で個展を予定している。

「2023年 『Slash with a Knife 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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