東京右半分

著者 :
  • 筑摩書房
3.86
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  • Amazon.co.jp ・本 (575ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480878519

作品紹介・あらすじ

ふんどしパブに女装図書館、パンダの剥製に地元プロレスに、昭和キャバレーに健康ランドに極道ジャージにラブドール…85の物語と108のキャラクターでつづる、右曲がりの東京見聞録。

感想・レビュー・書評

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  • ディープ東京

    昔から受け継がれるもの
    新しくできたものにもその精神は宿るのか
    新たに形を変えて面白いものが誕生する

  • http://roadsidediaries.blogspot.jp/
    プチシャンソンパブ セ・ラ・ヴィhttp://ameblo.jp/cestlavie318/湯島
    民謡の店 みどりhttp://www.geocities.jp/asakusa_midori/浅草
    染の安坊http://www.anbo.jp/tenugui/浅草
    三味線かとうhttp://www.shamisen-katoh.com/荒川区
    国立科学博物館 上野
    アミューズ・ミュージアムhttp://www.amusemuseum.com/浅草
    浅草まねきねこ館http://www.aska-theater.com/index.html浅草
    http://www.joy-quest.com/index.html
    nakamurahttp://www.nakamurashoes.com/足立区
    2~3万円台の良質な靴
    東京蛍堂http://tokyohotarudo.com/about/浅草
    ながれのかばんや えいえもんhttp://eiemon.com/文京区
    岡大介http://okataisuke.web.fc2.com/
    弥姫乎http://www.meeko-meeko.com/浅草
    たかどの装舎http://www.yosakoi-takadono.com/葛飾区
    荒川ふるさと文化館http://www.city.arakawa.tokyo.jp/shisetsu/bunkacommu/furusato.html
    タイ教育・文化センターhttp://www.thaitec.jp/墨田区
    東京都立水元公園 葛飾区
    東京臨海広域防災公園 江東区
    江戸川アートミュージアムhttp://www.edogawa-art.jp/
    下町風俗資料館 上野公園
    タンマガーイ寺院東京別院http://www.dhammakaya.jp/荒川区
    手話ラウンジ きみのてhttp://www.k3c.co.jp/kiminote/index.html湯島
    化粧男子http://bar.cosme-boy.com/湯島
    木馬館大衆劇場http://www15.atpages.jp/shinoharaengeki/mokubakan.htm浅草

    東京都慰霊堂http://tokyoireikyoukai.or.jp/park/%E6%96%BD%E8%A8%AD%E6%A1%88%E5%86%85/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD%E6%85%B0%E9%9C%8A%E5%A0%82/墨田区
    復興記念館 同上

    山谷労働者福祉会館活動委員会http://www.jca.apc.org/nojukusha/san-ya/台東区

    • だいさん
      ネットで調べたのはスゴイ
      ネットで調べたのはスゴイ
      2015/10/06
  • 「現在進行形の東京は、六本木ヒルズにも表参道にも銀座にもありはしない。この都市のクリエイティブなパワー・バランスが、いま確実に東、つまり右半分に移動しつつあることを、君はもう知っているか。」(「はじめに」より)
    旅行ガイドブックでは決して紹介されない、エネルギッシュでクリエイティブで猥雑な店の紹介。高額ながら、写真も文字もぎっしり詰まった本。

    私が知っていたのは、表紙のラブドールの製造元「オリエント工業」だけだ。紹介されている店がもし身近にあっても絶対行く勇気はないが、それでも裏長屋の変身アトリエ「WASABI」には行くかもしれない。そのほか、気になった店を挙げる。

    ・「三味線かとう」…エレクトリック三味線が非常に好み。
    ・「江戸川競艇場」…「ボートレース江戸川アートミュージアム」を見たい。
    ・「若衆bar 化粧男子」…店長もスタッフも女子力が高くてかわいい。
    ・「女装図書館」…司書として、(いい意味で)衝撃を受けた。名前の由来は、「図書館って言ったら人は集まれるし、着替えてっていうのも要素に入るかなって。あと、図書館っていうと、モノや情報が集まる場所ですので、居場所になりたいという意味では、図書館ってつけるのがいいかなって。性的なものではなくて、平和に集まってっていうことができる場所」とのこと。実際、バーやクラブよりずっと行きやすそうだし楽しそう。ところで、ゲイの世界が紹介されてレズの世界が紹介されないのはなぜだろう。
    ・「風俗資料館」…献本の過程が生々しく面白かった。

  • 最近、紹介する本が3,000円を超えていると「ブルジョア本!」の掛け声がかかり、俄然、みんなのチェックが厳しくなる。要は「3,000円超える本なんだから、さぞかし良い本なんでしょうねぇ。」というわけだ。

    そんな中、本書はブルジョア基準比200%を達成する6,000円(税抜き)だ。ダブル・ブルジョア本、略してダ・ブルジョア。厚さ:32ミリ、重さ:900グラム、ページ数:575頁。しかし、その内容の濃さが、スペックを軽く上回るのだから、紹介しない訳にもいかない。

    本書で紹介されている東京右半分とは、地図で見たときに東京23区の東側に位置する地域だ。すなわち北区、荒川区、文京区、新宿区、足立区、葛飾区、江戸川区、江東区、墨田区、台東区、品川区。そして今、東京のクリエイティブパワーはこの右半分に移動しつつあるのだという。

    表紙の美少女からして侮れない。新手のアキバ系美少女かと思いきや、なんとラブドール。しかも右半分と言いながら、両方の胸の半分を見せているところがニクい。

    そのラブドールの製造元が、台東区・上野にあるそうだ。2001年にシリコン製のラブドール登場というパラダイムシフトが起きて以来、その顔の作り方なども大きく変貌を遂げたという。美人をそっくりに真似しても、死体のようになってしまい魅力的にはならず、人間の造形美を良いほうにデフォルメするのがコツだと、造型師さんは熱く語る。

    バーや飲み屋の話題も盛りだくさん。足立区竹ノ塚のフィリピン、錦糸町のタイのようにアジア色が濃厚な地域もあれば、褌スナック、梵字バー、男の娘メイドバーなんていうのもある。その酒池肉林のディープさは、まさに禁断の果実。

    もちろん、本関係の施設だって見逃せない。新宿区の楊場町には、SM・フェティシズム専門の雑誌・資料を蒐集している資料館があるほか、台東区鳥越には女装図書館などというものまであるというから驚く。

    85の物語と108のキャラクターで綴る、都心でも郊外でもない、地方としての東京。東京スカイツリーの開業で沸き立つ東京右半分だが、本当に面白いのは、ガイドブックなどには載っていない、こんな場所なのだと思う。

    本の値段はブルジョアジーだが、紹介されているお店での値段は、その面白さに比べれば決してブルジョアジーではないはず。損して得を取るべし。

  • 平成の東京のサブカルチャー店散歩

  • 2012年の刊行、すでになくなった店も多いが、左半分とは違った本音、下半身、昭和、アジア、下世話、といったキーワードというか、エネルギッシュな街の様子が活写されている。荒川区、台東区、のあたりのスポットが多い。表紙はオリエント工業のラブドール。

  • ふむ

  • 写真

  • 〈目次〉
    第1章 ワイルドサイドを歩け
    第2章 僕の歌は君の歌
    第3章 ダンシング・クィーン
    第4章 ニュー・キッド・イン・タウン
    第5章 アフター・ミッドナイ
    第6章 サタディ・イン・ザ・パーク
    第7章 ウィ・アー・ザ・チャンピオン
    第8章 ステアウェイ・トゥ・ヘブン
    第9章 フール・オン・ザ・ヒル
    第10章 スピリッツ・イン・ザ・ダーク
    第11章 虹の彼方に

    〈内容〉
    いわゆる下町にあたる東京の右半分は、かなりダークな要素の強い地域であり、人間臭い町であり、何人も受け入れる町である。カメラとかなり濃密な取材は都築さんならでは。6000円という単価にも驚いた。
    逗子市立図書館

  • 帯文:”2012年、東京右傾化宣言!” ”85の物語と108のキャラクターでつづる、右曲りの東京見聞録!”

    目次:まえがき、1 ワイルドサイドを歩け、2 僕の歌は君の歌、3 ダンシング・クイーン、4 ニュー・キッド・イン・タウン、5 アフター・ミッドナイト、6 サタデイ・イン・ザ・パーク…他

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著者プロフィール

1956年東京生まれ。1976年から1986年まで「POPEYE」「BRUTUS」誌で現代美術・デザイン・都市生活などの記事を担当する。1989年から1992年にかけて、1980年代の世界現代美術の動向を包括的に網羅した全102巻の現代美術全集『アートランダム』を刊行。以来、現代美術・建築・写真・デザインなどの分野で執筆活動、書籍編集を続けている。
1993年、東京人のリアルな暮らしを捉えた『TOKYO STYLE』を刊行。1997年、『ROADSIDE JAPAN 珍日本紀行』で第23回木村伊兵衛写真賞を受賞。現在も日本および世界のロードサイドを巡る取材を続けている。2012年より有料週刊メールマガジン『ROADSIDERS’weekly』(http://www.roadsiders.com/)を配信中。近著に『捨てられないTシャツ』(筑摩書房、2017年)、『Neverland Diner 二度と行けないあの店で』(ケンエレブックス、2021年)、『IDOL STYLE』(双葉社、2021年)など。

「2022年 『Museum of Mom’s Art』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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