グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ

制作 : 仲達志  池村千秋 
  • CCCメディアハウス
4.26
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本棚登録 : 1117
レビュー : 107
  • Amazon.co.jp ・本 (632ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784484111162

作品紹介・あらすじ

徹底的な隠ぺい戦略で実現した「ネット錬金術」、ジョブズが憎んだアンドロイド携帯、中国市場での失態、フェイスブックに出遅れた焦り、そしてまだ見ぬ未来…誰も描かなかったGoogleの歴史のすべてがここにある。

感想・レビュー・書評

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  • Google本は数ある中、この本ほど確信に迫ったルポがあったであろうか。Google自身が掲げる「全ての情報をオープンに」というスタンスからはほど遠いほど彼らは謎に包まれている中、これは大変な偉業だと思う。
    分厚い本であるが文句なくおススメ。オモロイ!
    今や世界最大のNWインフラとサーバーを擁し(しかもほとんど自社製で、そのコストはムーアの法則よろしく年々下がっている)、また有り余る資産とユーザーデータを集めたGoogleの最終目標は人工知能を使って人間の能力を拡張することである。彼らの目標はデータやプライバシーではないのだ。それは突き詰めると恐ろしくもあり、また独善的ではあるが、しかしGoogleなしのインターネットなんて考えられないわけで、広く薄く、我々はそれに手を貸している。なんとも複雑ではある。
    しかし、この会社。風土とは言え失敗を恐れない。逆に失敗しなくなった時は、「らしさ」を失った時だ。
    「Googleもっとやれ!」
    「もっと物議かもせ!」
    無責任ながらそう考えている。

  • 強力な検索エンジンで創業から瞬く間にその地位を築いていったネット界の巨人・グーグル。本書は筆者が経営陣の許可を得て『内側』から彼らを取材し、その新の姿に迫った貴重な記録であるということができます。

    ここ数日間ずっとこの本と格闘を続けてまいりました。いや、それにしても読み応えのある本でした。本書はいまや知らぬものはいないといわれるネット界の覇者、グーグルを創業者のラリー・ペイジとサーゲイ・ブリン。会長に退いたエリック・シュミットのはじめとする経営陣に特別な許可を得て彼らを内側から密着着取材することによって生まれたものです。

    「人類が使うすべての情報を集め整理する」
    このシンプルな言葉の中に隠されている途方もないまでに壮大なミッションを掲げて二人の若者がスタンフォード大学の寮室からはじめたのがいまや伝説となっていますが。これを読みながら武田信玄の「人は城 人は石垣 人は堀・・・」という言葉が頭をよぎりました。

    有名無名を問わず、筆者はたくさんの現役、もしくはOB・OGの「グーグラー」と呼ばれるグーグルの従業員に会い、話を聞いていて、全員が全員ともまるで「キラ星」のような経歴と抜群の頭のよさを兼ね備えていて、ラリー・ペイジがCEOとなった今でも社員を最終的に入社させるかという決断を自ら行う、というところにあの会社が「知恵」を武器にして急成長していったのかが本当によくわかりました。

    しかし、彼らが世界的な企業になっていくに連れて、それを快く思わない各国のグーグルに対する対応や、中国進出時に前途多難の船出をし、現地スタッフと本社の人間との軋轢や、しり上がりにエスカレートする中国政府の検閲の要求。さらに中国からの裏に政府筋が関与しているのではないかと疑いすらかかった大規模なハッキングと重要なソースコードの情報漏えい。それを機会にはじめたセキュリティの強化策にも詳細な描写が施されていて、なぜ彼らは中国から撤退という苦渋の決断を下した理由がよくわかりました。

    さらにYouTubeの買収と広告とを以下に組み合わせて収益化するかというテコ入れや。最初はウェブブラウザとして開発され、後にOS伴ったグーグル・クロームの開発エピソード。かつてメンターであった故スティーブ・ジョブズから
    「水爆を使ってでも潰してやる!」
    とまで凄まれたアンドロイド端末。そして、彼らが育てた人材を大量に引き抜いて急成長をし続けるフェイスブックに対する危機感が描かれていて。彼らの「内側」から見た世界が本当に丁寧に描きこまれていました。

    今、遺伝子的に「親子」とも「双子」とも解釈される、グーグルとフェイスブックが熾烈な争いを繰り広げる「ソーシャルメディア戦争」それに勝利した会社がこれからのネット社会の覇権を握るだけに、今後もグーグルから目が離せません。

    最後に、創業者の二人の人格形成および、グーグルの会社としての人格の「核」となっている「モンテッソーリ教育」という言葉が何度も本書に出てくるのですが、僕はそれまでまったく知らないものでありました。この本がきっかけですごく興味を持ったので、いくつか文献を読んで、理解したことをまたこの場を借りて発信出来れば幸いです。

  • グーグルのことを知りたければこの本で必要十分。
    2人の創業者やエリック・シュミットはもちろん、今話題のマリッサ・メイヤーをはじめ、これだけの重要人物たちの生の声を聞けるとは思わなかった。それだけでも貴重な本。会社内部だけでなく、グーグルを取り巻くIT業界や政治の世界との関係もしっかり書かれており、深く知りたいところは深く、浅くてもいいので外の世界とのかかわりを俯瞰的に知りたいところはそのようにと、読者の知的好奇心をしっかり満たしてくれている。
    そして、世間を賑わせた数々のグーグル的話題の内部事情やそのときの当事者の思いもしっかり読める。たとえば僕らはいまやグーグルに対してその無機質さ、冷酷さにある種の恐怖を感じつつあるが、グーグルの人々も世の人のために始めたことがいつしか恐れの対象となりつつあることに苦しみ、葛藤していることを知った。(そして、すこしほっとした。)

    まとめると、グーグルという会社の歴史、IT業界の歴史、その中でのそれぞれの人間模様をすべて同時に楽しめるので超絶お薦めの一冊。
    惜しむらくは、章ごとにときどき時間の巻き戻しが起きているため、読んでいて「ん?この話のときはまだ○○は入社前だったっけ?」といったように、頭の中で時系列の整理が難しかった。もちろんこの会社の短い歴史の中であまりに多くのことが起こりすぎているので仕方ないところだが、巻末に年表があったらよかったかもしれない。

  • 2013/11/12読了。
    Googleって得体の知れない会社だな、とずっと思ってきた。本書でだいたいの思考原理が分かった。
    この会社の振る舞いが邪悪かどうか、というのが本書のテーマでもあり現代社会のテーマの一つでもあると思う。邪悪かどうかは分からなかったが、結局人間のやることだな、というのは分かった。
    この先、この会社が自分の始めたことで「まさかこんな結果になるとは思いもしなかった」逆に「なぜこうならなかったのか理解できない」と自分で驚く局面は普通にあるだろうな、と。
    シンギュラリティ到達の瞬間はそこに含まれないことを祈りたい。

  • すでに「ぐぐる」という日本語にまでなった、
    Google検索の発想は1995年にブリンが、
    映画の格付けランク付けを行うシステムに、
    遡ることができます。

    そのときすでに、Google検索から
    「人海戦術」という考え方を、除いていたようです。


    "人間が手作業で格付け作業を行うという手法は問題外だった。
    どう考えても実際的ではないし、そもそも人間の判断には信用が置けなかった。
    それよりは信頼性の高いデータに基づいて、
    よく考えられたアルゴリズムを効率的に実施した方が、
    よほど偏見のない、公平な結果を得られるはずだった"

    (01章 グーグルが定義する世界 P31)

    http://a-e-dkmemo.blogspot.com/2013/02/blog-post_12.html

  • グーグルについて、多くの関係者への取材をもとに丁寧に描かれたドキュメント。
    すっかり生活の一部になってしまった検索が、どのようにビジネスとして成立するようになったのか、そして検索の王者となったグーグルの内幕を垣間見ることができる。
    グーグルの思考方法、技術、人材、ビジネス、思想、非常に興味深く一気に読むことができた。

  • 600ページ超の大作。だが噂や憶測は皆無で、事実を基にしたGoogleの成長と混沌が描かれている。隠蔽主義のGoogleをよくぞここまで調べ上げたなというのが率直な感想。「クラウド」「ビッグデータ」がBuzzwordとして持て囃され、どこか上滑りな印象を受けるのは、その言葉を生み出したGoogle文化にあるのかもしれない。彼らは日々増えるデータと悪戦苦闘しながら、必然性の中でクラウド(Google流だとクラスターですね)やビッグデータという仕組みを生み出してきた。その本質を理解しない日本企業が真似ても上滑りに感じるわけだ。「常識を疑う」「既成にとらわれない」、そして徹底的に考える、その新しい組織体のGoogleがどういう方向に進むのか、YahooやMicrosoftのようにその巨艦が政治や制度に足元をすくわれて輝きを失ってしまうのか、再びペイジ氏がCEOとなったGoogleから今後も目が離せない。

  • WIREDのスティーブン・レヴィによるグーグル・インサイド・ドキュメンタリー。
    ものすごく長いが、文章がうまいので(興味がある人なら)飽きずに読める。

    Googleが世界を良くするために、どのように考え、どのような方法で行動しているかを知ることができる。普通の会社とは明らかに違う。

    ---

    memo:

    24
    「たとえ失敗したとしても、完全に失敗することは滅多にない」と彼(ラリー・ペイジ)は言う。

    75
    取得されたデータはカプセル化されて次々にログに保存されていく。そこからユーザーの検索行動を分析し、データマイニングによる解析を行うことで、究極の学習する機械に進化する。

    79
    狂信的なまでの秘密主義によって、この事実はまったく公表されなかった。

    103
    Googleは究極的には、世界中の知識で脳の機能を補佐し増強する。(ブリン)
    「たとえば、2年前に会った誰かがそのとき言った言葉を教えてくれるとか」とペイジは言う。「最終的には脳内に危機が食され、質問を考えるだけですぐに答えを教えてくれるようになるだろう」


    540
    有益なテクノロジーは例外なく、誤った用いられ方をする危険を秘めているのだ

    「まずやってみて、後で謝る」という哲学こそ、グーグルに成功をもたらしてきた要因だった。(中略)ここに、腰が引けて何もしない企業と多くのことを成し遂げたグーグルの違いがある。

  • 一般的に非常に洗練された企業に見えるgoogleを泥臭くと言うか、人間臭く描く事に成功している。あのgoogleも色々な壁に突き当たり、もがき苦しんでいるのかと思うと、googleに対する親しみもわくし、見方も変わってくる。googleはfacebookに追いかけられていると言うが、全くそんな事はないと思う。ネットを通じて真理というか、厳然とした世界を目指せば良い訳で、所詮学生の出会い系サイトに動じる必要はないはずなのに、オロオロしてしまう所が人間臭い。今の日本の状況を見ると、確かに優秀な若者が起業したりしているが、googleの本質は金儲けではなく、より崇高な物を目指している事を考えると、まだまだセコイというか、目指している物のレベルが低いと言わざる得ない。

  • グーグルという会社を内部に近い立場から克明に記録したドキュメンタリ.
    感じた点は以下の2つ.

    ・会社が大きくなることによるジレンマをグーグルも例に漏れず抱えてきている.
    ・創業者が会社を経営している限り集めた情報を邪悪な目的にはつかわないのでは,と(今のところ)感じる.その点では個人情報を収集することで便利なサービスを出すことには賛成.ただ,2人がgoogleを去った後がとても怖い.

  • 著者のスティーブン・レヴィは、米WIRED誌のエース記者で、先日発売されたWIRED vol.3にもAmazonのジェフ・ベゾスCEOとNapster創始者のショーン・パーカーに関する素敵な署名記事が掲載されていた。こういう立場の記者がいることは素晴らしいことだと思う。 600ページを超す大著だが、読み飽きない。

    この本を書くにあたり、著者はGoogleの内部に入り、多くの関係者から直接話を聞く機会に恵まれた。その事実がこの本を特別なものにしている。Googleの成功だけでなく、中国やSNS市場での蹉跌についてもその経緯が詳しく記されている。
    この本が出版された後も、Motorola Mobilityの買収やGoogle+の開始など大きな出来事があった。最近ではプライバシーポリシーの統一という微妙な話もあった。まだまだ続きがある。

    Googleはある意味まだ特別なポジショニングを持つ会社であることは否定できない。そして、Don't Be Evilという社是の持つ意味はますます大きくなっているように思う。

  • 「もし」を語ってもどうしようもないけれど、GoogleがもしAdsenseを開発しなかったら、こんなに資金に恵まれることもなく。こんなにサービスを打ち出しまくることもできなかったと思う。

    資金は置いておいても、社員のポテンシャルの高さがすごい。
    新しいことを始めるときに、当然問題が発生する。でもGoogleのエンジニアらは次々と解決策を生み出す。
    新入社員であっても、責任のある仕事を任され、見事にこなしていく。「まっさらなまま入社して、何年もかけて会社が仕立てあげていく」というイメージとは遠い。
    社員が流動的に職場を移っていく文化も新鮮だった。

    こんなふうに、単に「Googleの歴史」ではなく、働き方まで垣間見ることができるのが、insideからGoogleを書き上げたこの本の功績だと感じる。

  • 【要約】


    【ノート】
    ・阪コミのtweetで面白そうと思った
    ・googleの始まりからgoogle+が始まった現在に至るまで、内部で何が議論され、何が起こっていたのかが分かる。・orkutやwaveの記述まである割にbaseへの記述がなかったような。
    ・まずやってみて後で謝るという哲学こそグーグルにせいこをもたらしてきた要因だった。アイディアは誕生して間もない赤ん坊のようなもの。周囲の厳しい環境を目の当たりにすれば赤ん坊がいきのびることなどとうてい無理に思える。(略)ここに腰が引けて何もしない企業と多くのことを成し遂げたグーグルのちがいがある、新しいことに挑戦しない方が無難だということくらいぐの人々も重々承知している。だから「不安材料は口にしないようにしている」(P542)

  • 図書館
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  • 面白かったが、長い。600ページover
    ペイジとブリンの人となりが分かったようだった。

  • "ツェルはペイジがどういう人間なのか初めてわかったような気がした。どうしたら目の前の人間を助けてあげられるかということより、10年後に人類に最大限の社会的インパクトを与えられる大がかりなサービスとは何か、ということで頭がいっぱいになってしまう。そういう人だった。" p384

    "しかし、SNSは基本的に友人からの個人的な推薦やアドバイスのほうが全人類の英知とそれを代表するグーグルの検索エンジンより価値の高い情報を提供するという前提に基づいている。それはグーグルではまったく受け入れられない考え方だった。" p594


    googleの最大の弱点は、技術のみを信仰する文化じゃないかな。
    技術は確かに問題を解決するし、インパクトを与える。
    瞬間的には。
    だけど、それを受け取るのが人であって、その凄い技術が提供するものの価値を決めるのは結局人であるというところを見落としたからFacebookに出し抜かれたんだと思う。
    まぁ、まだ負けたわけじゃないだろうけど。(資産的にはまだ大きな差があるし)

    自分が世界の中心でありたいgoogle、
    人の欲望をよく理解しているFacebook、
    その次は・・・

  • モンテッソーリ教育

  • グーグルという企業を知ると、理想に突き進むための困難に対する勇気をもらえる

  • 今や巨大企業になったGoogleにこれまで、どんな人がどんなふうに関わりながら、大きくなっていったかというおはなし。まあまあ面白いんだけど、内容に引き込まれるまでがなかなか… 技術的にどれだけ凄いのかというわくわくはこの本にはなかった。残念…

  • ちょっと長いけどためになりました、

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