- 本 ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784486037477
感想・レビュー・書評
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やけにハイテンションな語り口調はご愛敬として。
こんなにもたくさんの「計算道具」が日本に存在していたとは思わなかった。私はもう計算尺を使わなかった世代。この本を読んで使ってみたくなったが、もう製造されていないようだ。
やはり計算道具の王者は算盤だと思う。この道具は手先の器用な日本人に合っていたんだろう。OL時代、経理の女性社員が算盤の段持ちで、たいていの計算は暗算でやり、確認のために算盤で計算していた。
カシオミニはそんな達人(たち)をぶっ飛ばしたわけだ。これも、すごい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
うちにある計算道具=算盤(四ツ玉)、計算尺、カシオミニ、HP-35、HP-15C、HP-16C、WP-34s、カシオの普通の関数電卓。あとはタイガー計算機があれば、ほぼコンプリート、と思っていたら。加算器なる道具が紹介されていたり。興味の範囲が同じなので楽しく読めた。
タイガー計算機は、いつか買う予定。希少品というわけではなく、ヤフオクにもけっこう出品されているが、動作保証となるとそれなりの値段がする。むしろ、レーザカッターでDIYして遊ぶネタ、というのが適切だろうか。
東海大学ということで、関数電卓マニアさんかと思ったら、別人だった。 -
会計と言う名の簿記係という仕事柄、電卓と言う相棒がいるんだが、まさかそれをコレクションしている人がいるとは!おじから譲ってもらった手回し式計算機と、かつてテレビ屋さんが使えないと、仕事にならなかったという計算尺は知っていたが、それらにもふかーい歴史があることを再認識できる一冊。
電機業界のエポックメーキングであるシャープの電卓なども触れているが、よくある産業史的視点ではなく、あの会社もこの会社も電卓作ってたという情報は、この本で初めて得たもの。パチョコンでなんでもできる時代しか知らん奴にはおもろないかも知れんが、みんな快適に計算をするために戦ってきたんだってことを、こういう本で知ってほしいな。
それにしてもこの著者、明らかに本業から離れてるよなぁ(いい意味で) -
手回し計算機に電卓、算盤。この手の計算道具は今やすっかりパソコンに置き換わったようなものだが、いろんなメーカーが入り乱れて、結果撤退していく様子は、普通の工業製品のひとつなんだなと思う。
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ソロバン、計算尺、手回し計算機などの昭和期に登場する計算道具を紹介している。計算尺は古いSFで見かけるがどんな物なのかは初めて知った。そうした「当時は常識」な品物を読みやすい文章で紹介してくれる一冊。