- 本 ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784486037491
感想・レビュー・書評
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この著者の文字通り飄々と剽げた文章が味わい深い。
家族に呆れられながらも老体に鞭打って農園(菜園?)作りに励む著者の姿が目に浮かぶ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
家庭菜園よりは広く、農園よりは狭い畑で様々な野菜を育てている著者。本書で特に熱中していたのはクワイ栽培です。そのため途中からクワイの話が多くなってしまったり、書きたいことが書ききれなかったり、話が脱線してしまったり…。そんなところもおじいちゃんの話を聞いているようで読んでいて楽しいです。著者の畑の様子をのぞいてみましょう。
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20151230 脱線に魅かれるようになったら負け。先が気になって読み続けてしまう。家庭菜園をしている人が参考にできるのは野菜栽培は気持ちだという事かも知れない。
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自転車で、東京を巡察していた伊藤礼氏が、家庭菜園に関するエッセイを綴る。耕せど耕せど、なかなかである。
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2014/6/4読了。
かつて自転車趣味の関連で『こぐこぐ自転車』を読み、今また菜園趣味の関連で本書を読んだわけだが、いずれも自転車や菜園についての興味よりも文章の味わいの方に最終的には惹き付けられて読了した。
話が脱線に脱線を重ね、本来書くべきであった話題に戻るころに紙数が尽きる。それがもはや名人芸の域に達している。脱線と尻切れトンボ自体の味わいが深いのだから、この人の文章はすごい。端正な文章からにじみ出る飄々とした可笑しさが素敵だ。歳はこういうふうに取りたいものだ。 -
家庭菜園を営んでいるということを、東農場、西農場、中農場の3つを運営している農場主であると言い切る著者。偉そうでいて、ちょっと間抜けな調子が良かったです。最後の2章で出てくる戦後の貧しい時代の思い出と、お父様への思慕がにじみでているのがまた良かった。でもシビンの話はカンベンして。
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