- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784487795420
作品紹介・あらすじ
原発のすべてについて、待ち望まれた初の標準的なテキスト。原発がなくなったらどうなる?地震は大丈夫?廃棄物の処理はどこにどうするのか?今、誰もが知りたい疑問を最新のデータで解説。
感想・レビュー・書評
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▼福島大学附属図書館の貸出状況
https://www.lib.fukushima-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/TB20527990
(推薦者:人間発達文化学類 昼田 源四郎先生)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東日本大震災前の著作。
原子力発電の原理や効果、リスクや海外での原子力事情など網羅的で、タイトルの通り基礎知識はかなり知ることができる。
自分は正直原理とかはよくわからないので読み飛ばしてしまったが、それでも余りある情報量だと感じた。
例えば、原子力発電は、電力量を調節しにくい発電方法であるため、夜間のベースライン電力を賄うのに使われており、昼間などの変動する電力火力発電で、夏場などの一時的なピーク電力は揚力発電で賄うというのは、初めて知ったが、なるほどと思った。
だから、原子力発電を増やしてもピーク電力には対応できないとのこと。
また、原子力発電所を誘致した場合の支援金についても言及されていて、原子力発電所を誘致しても街の財政はよくならないと著者は主張している。
原発が来る場合、まずは電源三法交付金という一時金が支給され、その後は固定資産税による収入が主となる。
前者は箱モノ(建造物)にしか利用できず、用途が限られるため財政改善は困難で、後者の償却も16年で終了し、その後は特に原発によるメリットはないのだという。
本書では脱原発の方向の話が多く、本書によればメタンハイドレートの発見により、化石燃料の枯渇はほぼ解消されたため、無理に原子力を使う必要はないというが(メタンハイドレートは1万年分の消費量が埋蔵しているらしい)、そういった話も個人的には初めて知ったので勉強になった。
本書は、東日本大震災前の著作だからこそ、今では埋もれがちな過去の事故事例(東海村、スリーマイル)なども数多く取り上げられており、それも本書の魅力です。
原子力系の本ではかなりオススメ。 -
いろいろと疑問に感じていたことの答えが、簡潔に明記されている。本の名前に違わない内容だった。驚くべきことに、この本が初回刊行されたのが、2000年と12年も前の話である。データー的には古いものの、その本質的な問題点は、今もなにも変わってはいないと言うことに気づく…。図書館利用。
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請求記号: 543.5||H
資料ID: 10008626
配架場所: 工大君に薦める -
タイトルには「基礎知識」と銘打ってありますが、内容は完全に反原発です。それが悪いということではありませんが、誤解を招く恐れはないでしょうか。帯には「標準的なテキスト」ともあります。あまりにも皮肉を効かせた語り口は標準的なテキストとは思えません。
私自身、反原発でありますしその内容に関しては同意することばかりではありますが、基礎知識を得るための標準的なテキストとは言えない気がします。
ちなみに私が著書の中で最も記憶に残っているのは、海水で廃熱を逃がしているその量と温度です。温暖化防止ですら嘘なんですね。 -
「エネこみ」主宰の渡辺パコさんのバイブル的一冊!