読鉄全書

  • 東京書籍
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  • Amazon.co.jp ・本 (477ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784487810888

作品紹介・あらすじ

「撮鉄」「乗鉄」がいるなら「読鉄」がいてもいいじゃないか。 鉄道が関わる,あらゆる楽しさと感動がこの1冊に。名作と気鋭の書き下ろし41作による,初の「読鉄」読本。

【収録予定の一部】
沢木耕太郎(マレー鉄道)/宮脇俊三(上高地鉄道案)/五木寛之(信越本線)/内田百閒(房総西線)/阿川弘之・松本清張・関川夏央・古川ロッパ・竹島紀元・幸田文(東海道本線)/池内紀(日田彦山線)/若山牧水(信越本線)/上田廣/吉田健一(八高線)/伊丹十三(東海道新幹線)/深田久弥(北陸本線)/堀内敬三(北海道炭礦鉄道)/原武史(常磐線)/藤原新也(筑豊鉄道)/内山節(内房線)/片岡義男(中央線)/実相寺昭雄(名鉄線)/芥川龍之介(横須賀線)/谷川俊太郎/玉村豊男(奥羽本線)/今尾恵介/南伸坊(会津西線)/松本典久(シベリア鉄道)/沢野ひとし(中国・浜洲線)/土屋守(南アフリカ・ブルートレイン) など計41作品予定

感想・レビュー・書評

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  • 鉄道ファンにも流儀があり、鉄道に乗るのが好きな人たちを「乗鉄(のりてつ)」と言い、鉄道の写真を撮影するのが好きな人たちを「撮鉄(とりてつ)」と呼ぶ。本書に題名にある「読鉄(よみてつ)」はだから、鉄道にまつわる本を読むのが好きな人たちであり、本書は鉄道関連の文章を集めたものである。書き下ろしもあれば、鉄道や旅に関しての名作からの抜粋もある。

    編者は、池内紀と松本典久。書き手は例えば、阿呆列車の内田百閒、鉄道マニアを自認する関川夏央や阿川弘之、説明不要の宮脇俊三。沢木耕太郎の「深夜特急」からは、タイの鉄道旅行の話が抜粋されている。谷川俊太郎、小林秀雄、五木寛之、室生犀星、若山牧水、伊丹十三、向田邦子、片岡義男、萩原朔太郎、芥川龍之介、藤原新也、伊集院静、玉村豊男、等々、古今の有名作家も目白押し。

    まえがき・あとがきを含めると、全部で43編の文章。純粋に鉄道の話もあるが、旅・移動、ひいては人生といった主題のものが多く、引き込まれるように読んだものも多い。私は「乗鉄」派であると思っていたが、「読鉄」派でもあるのだと気がついた。

  •  今年は鉄道開業150年。私が「鉄道」という言葉で、すぐに思い浮かぶのは: 尾道の風景、島根の海岸線と山脈、駅弁、酒、文庫本、駅の立ち食い蕎麦、たまたま隣り合わせた人との弾んだ会話、独・仏・スイスの鉄道旅、「ああ上野駅」の歌詞の碑(上野駅)、新橋SL広場です。池内紀&松本典久編「読鉄全書(よみてつぜんしょ」、477頁、2018.2発行、どっしりしています。4つの章立て: ①乗るたのしみ ②鉄道に生きる ③鉄道でみつけたもの ④旅と人生。芥川龍之介の「蜜柑」も思い出しました。余部鉄橋、揺れました。

  • 様々な作家の鉄道旅を一冊で味わう「書物旅行」の世界。

  • 乗り鉄、撮り鉄、呑み鉄、そして読み鉄
    自分の新たな居場所を教えてくれた本

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著者プロフィール

1940年、兵庫県姫路市生まれ。
ドイツ文学者・エッセイスト。
主な著書に
『ゲーテさんこんばんは』(桑原武夫学芸賞)、
『海山のあいだ』(講談社エッセイ賞)、
『恩地孝四郎 一つの伝記』(読売文学賞)など。
訳書に
『カフカ小説全集』(全6巻、日本翻訳文化賞)、
『ファウスト』(毎日出版文化賞)など。

「2019年 『ことば事始め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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