コンピュータ、どうやってつくったんですか?

著者 :
  • 東京書籍
3.89
  • (3)
  • (3)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 30
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784487812042

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • コンピュータの基礎が歴史から学べる本。知っていて損はないんじゃないかと思います。
    数学的な細かいところはざっくり理解ですが、それでもなぜ2進数が重要なのか等々、ベースとなる知識が得られます。対話形式で読みやすいので、ITに触れる機会が多い方は読んだ方がいい1冊です。

  • めちゃくちゃ面白い。ストーリーは人間と妖精との対話形式によって進められる。妖精が部分的に人間の技術をもらい妖精界の時間を進める。しかしそれでも妖精界は人間界の技術に届いていないことが分かり、再び人間界の技術をもらいに来る、という流れ。『東京リベンジャーズ』や『数学ガール』を彷彿させる。数字の表記法、電気を使った計算、プログラミング――今となっては当たり前の技術だが、コンピュータがなかった時代を振り返ると本当に少しずつ前進していったんだなと。現代における量子コンピュータも確実に一歩一歩進んでいる状況なのだろう。融合領域的な話にも関わらずきちんと丁寧に書かれている。「プラスα」では、シャノンの原論文にも触れていたりと、専門外かつ古い論文は読むのが相当に大変だったのではないだろうか。遊び心を大切にしつつも誠実に学問に向き合っていると思う。完成度も高い。大変素晴らしい本だと思った。

    《メモ》
    ①ブールによって「真と偽」は「1と0」に割り当てられ、シャノンは「1と0」を「リレーのスイッチの開閉(電流のオンオフ)」という意味を与えた。このようにして「二進法で表された数」を電気を使って計算するというアイディアが生まれた。
    ②プログラミング言語で書かれたプログラムを1と0からなるプログラム(機械語)に翻訳する作業をコンパイルという。
    ③昔は真空管を使って計算していたが今では半導体を使っている。半導体はコンピュータを小さくし、消費電力も少なくし、計算も速くした。
    ④声は我々が声帯を震わせて起こした振動。この振動が空気の圧力を変化させる。空気の圧力の変化は波(音波)として我々の耳に伝わる。声だけでなく音についても同様。
    ⑤メインメモリの情報は電気信号だが、補助記憶装置の情報は磁力や光で記録されている。したがって、補助記憶装置の情報を使うときは電気信号に変換する必要があるため情報の読み出しや書き込みに時間がかかる。

  • メモ:買う

  • コンピュータの仕組みとプログラミングについて対話型で説明している。個人的に対話型の本が苦手(余計な情報が多くて集中できない)なので自分には向かなかった。本より動画を好む人には対話型が受け入れやすいのかもしれない。イラスト調のやさしげな装丁だが子ども向けではなかった。

  • わかりやすく、楽しく、かつ基礎がしっかりと体得できる良書。

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

川添 愛(かわぞえ・あい):1973年生まれ。九州大学文学部卒業、同大大学院にて博士号(文学)取得。2008年、津田塾大学女性研究者支援センター特任准教授、12年から16年まで国立情報学研究所社会共有知研究センター特任准教授。専門は言語学、自然言語処理。現在は大学に所属せずに、言語学者、作家として活躍する。 実績 著書に『白と黒のとびら』『自動人形の城』『言語学バーリ・トゥード』(東京大学出版会)、『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』朝日出版社、『コンピュータ、どうやってつくったんですか?』(東京書籍)『ふだん使いの言語学』(新潮選書)など。

「2023年 『世にもあいまいなことばの秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

川添愛の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×