第三帝国の興亡〈3〉第二次世界大戦

  • 東京創元社
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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (538ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488003784

作品紹介・あらすじ

1939年の夏、世界に衝撃が走った。長年の敵対関係から一転して、ドイツがソ連と不可侵条約を締結したのである。それからわずか九日後、ヒトラーはポーランド侵攻作戦"白"を発動させ、ドイツ軍はワルシャワを目ざして進撃を開始する。以後約六年にわたる世界大戦が勃発したのだ。ヒトラーが不倶戴天の敵スターリンと手を結ぶに至った経緯とは。なぜ英仏をはじめとする諸国は、ヒトラーの野望を食い止められなかったのか。膨大な資料と豊富な取材経験を駆使してナチス第三帝国の全貌を描き上げる、第一級の歴史ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 「あきらかに中立は、全体主義の支配する世界で生き残ろうとする小民主主義国を保護するものではなくなっていたのだ。」


    中立は強い軍事力がなければ成り立たない。無防備な状態で軍事力を放棄しても、蹂躙されるだけだ。

    イタリアが戦争を避けようと動いていたのは知らなかった。

  • ドイツもまあまあぐずぐずなのに、英仏もその上をいくぐずぐずっぷりで、1カ国ずつ国をドイツに取られていく。敵を分断し、嘘とハッタリで乗り切る以外に優れた点はなさそうなのに、なんでこんなにうまくいくのだろうか…

  • オーストリア、チェコスロバキアに続き、ポーランド、デンマーク、ノルウェイに襲いかかるナチス・ドイツ。尻馬に乗るソ連、この期に及んで弱腰のイギリス、フランス、日和りまくるイタリア。
    これを読んでいると戦争はヒトラーとナチスが企画して、遂行している感じがする。ドイツの国民の顔はまったく見えてこないが、彼らはどう考えていたんだろう?

  • ヒトラーの次の標的はポーランドだった。第一次大戦後に領土を割譲した相手だけに、必然と言えた。しかしこれまでのオーストリア、チェコスロバキアと違い、ポーランドは断固とした態度でヒトラーの要求を拒絶した。ポーランドと連帯しつつもソ連を信用しきれない英仏を出し抜く形で、ドイツはソ連と接近してゆく。本書は政治、外交に関する経緯に詳しいので(軍事的にはそれほどではない)、この交渉の過程は圧巻と言える。

    1939年8月23日、モスクワを訪問したリッベントロップ外相とロシアの間で、独ソ不可侵条約が結ばれた。秘密議定書では、ポーランドとバルト三国を両国の勢力範囲に分割する密約が盛り込まれた。ロシアはフィンランドへ攻め込んだが、ドイツはこれを非難しなかった。ヒトラーと「鋼鉄条約」を結んでいたムッソリーニは、戦備の整わないイタリアを英仏との戦争に導くことを恐れ、逡巡を重ねる。

    ポーランド侵攻ぎりぎりまで、平和のための交渉は続くが、ヒトラーは既に戦争の意志を固めていた。1939年9月1日払暁、ドイツ軍は国境を越えてポーランドに雪崩れ込んだ。ヒトラーの予想に反してイギリス、フランスは宣戦し、世界大戦が始まることになった。

    機甲部隊と空軍が連携した電撃戦の前に、近代化の不十分なポーランド軍は瞬く間に席巻される。時を経ずにロシアも侵攻。こうしてポーランドは再び地図から姿を消した。一方ドイツの西部国境では、戦端が開かれないまま「奇妙な戦争」と呼ばれる状態が続いていた。二正面戦争を避けたいドイツの思惑に沿う状況だった。

    ドイツは西部での攻勢を始める前に、北海に出撃するための基地を確保するため、ノルウェーとデンマークを侵略する計画をたてた。ヒトラー自身が何度も独立を保証したにも拘わらず、1940年4月9日、ドイツの保護を受け入れるよう両国に最後通牒を突きつけ、侵攻を開始した。防衛の困難なデンマークは間もなく降伏。抵抗を続けていたノルウェーも、王室と政府がイギリスに亡命し、軍は力尽きて降伏した。

  • 第3巻では,ドイツがソ連と不可侵条約を結び,ポーランド侵攻,そして第2次世界大戦開戦という時期が描かれています。
    いろいろな餌を用意して見事にスターリンを口説き落としたヒトラーと,交渉上手で与えられた餌以上のものをうまく得たスターリン率いるソ連。
    そして,またしても外交的失敗を繰り返す英仏と当事者のポーランド。多くのことがヒトラーの思惑通りに進んでとても歯がゆい気持ちがする巻です。
    ムッソリーニ率いるイタリアが,世界大戦勃発を何とか防ごうとしたり,開戦後も参戦するかしまいか揺れ動く様子はあまり知らない話だったので興味深かったです。

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