- Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488011079
作品紹介・あらすじ
そのヨットには七人の少年が乗っていた。だが、激しい嵐で転覆。救命ボートに乗り損なったビルは、小さなボートで漂流中、他の船で難破したらしく同じく漂流している一人の少女を救出する。少女はベルベル人のアーヤと名乗る。ビルは乏しい食料を彼女と分け合い、アーヤはビルに物語を語って聞かせる。極限状況下物語の力が二人の心を救い、互いに心を通わせる。だが二人に刻々と死の危険が迫っていた……。カーネギー賞最終候補作。
感想・レビュー・書評
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すごい。
海で嵐が来て遭難。樽みたいな黒いところに人間?死んでる?
恐る恐る見たら女の子で生きていた。
わずかな食料と水を分け合い生き延びる2人。
亀を見つけて、抵抗があったが生きるために食べる。
美味しくてたくさん食べた。
食べたおかげで元気が出て、自分が強くなったような気がして気分も上向に。
海で死の一歩手前という極限状態。
サメと戦い右足の一部を失い気絶した少年は、目が覚めたとき
病院のベットの上だった。
少女と困難を乗り越え生き延びたのに、
その少女はいない。
探しに行かないと!
すごいストーリー。
初めからラストまで
力が入ってしまうような読書体験。
一気読み。
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余韻を残す終わり方が良かった。
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一度読み始めると止まらなかった。
人間が抗うことの出来ない自然の雄大さ、獰猛さを感じた。 -
別の方法でそれぞれ遭難した少年と少女の壮絶なサバイバル漂流記。最後の展開は特に胸が苦しい。幸せになれたかな。
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海を漂流する過酷さ、物語のつよさとよわさ、いのちを殺して食べるということ、いまこのときの(こういう言い方はしたくないしよくないと思うが)立場と身分の差のようなものの描かれ方には、ハッとさせられる部分があった。
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パンドラ船から遭難したイギリスの少年ビルと、偶然遭遇した移民の少女アーヤの物語。
飢餓、灼熱の太陽、サメや天候等、海上で生き抜くことの大変さ、アーヤが少しづつ語る物語に、読み終わるのがもったいないと感じるくらい引き込まれた。
読み終わった後、普通に生きていることが特別に感じた。 -
<閲覧スタッフより>
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所在記号:933.7||ウイ
資料番号:10263043
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図書館でのおすすめコーナーで目に留まって読んだ。
☆5つでもいいかな。読み終えるまでに日数がかかってしまって少し物語のつながりが希薄になってしまった。一気に読んでいれば☆5にしたかもしれない。こういう怠慢な読者に手に取られた本は少し不幸だ。
いい言葉も物語の中にちりばめられているなと感じた。困難な状況の中で負けない心を維持し続けられるのは“希望”だ。日常の生活の中で特に困難でもないのに、なにがしかの状況の変化を求めるのは“欲望”だ。などとどうでもいいことを思ったりした。終わり方も好きだ。 -
嵐に巻き込まれ遭難したヨット初心者の英国少年と、わけありそうなベルベル人の少女が、偶然出会い、漂流し、そして・・・という物語。
海の生物、大海原、嵐の描写が迫真に満ちており、引込まれる。
過酷な環境の中、物語を小馬鹿にしていた少年が、やがて少女に物語をせがむ・・・
物語は生きる力・・・
「そうなんだよ、少年!」大きくうなずく私w
アフリカの事情に疎く、そこも衝撃。まさかあの国で・・・と。
民族問題を織り込み、少年と少女が共に漂流し、苦みの遺る展開が、現代版漂流記。「十五少年漂流記」や「ロビンソン・クルーソー」のような冒険譚では終わらない。
ラストに涙し、胸が熱くなる。