- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488012151
感想・レビュー・書評
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川×死体。
6人の作家の競作。
一冊で色々楽しめます。
個人的には、歌野晶午さんの玉川上死、綾辻さんの悪霊憑き、が好みでした。
最後の有栖川さんの、桜川のオフィーリアが他作と繋がってるというのを見て、どの作品か気になり始めています。
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いろんな方の作品が読めてよかった。
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最初の方は川だけど、
途中から川じゃないし、
綾辻行人のみどろがおかシリーズはイライラして嫌いだし、
有栖川有栖の筆も嫌いなので
二本は飛ばした。 -
あまりミステリーっぽくない。
面白かったのは、最初の一編くらいかな。
読みづらいのもあったし。 -
可もなく不可もなく。これといってすごく面白い作品もなかったしこれといって面白くない作品もなかった。
綾辻行人のあとがきに書かれてるやつなら読みたかったなあ。残念。
歌野晶午のだけは何故か読んだ記憶があったしこの6作の中では最も好み。調べてみたら『ハッピーエンドにさよならを』に収録されていたんですね。
発想はおもしろいけどみんな被らないように短編作ってるからかちょっとごちゃごちゃでいまいちでした。 -
光射す美しい川面に、ゆらゆらと死体が流れてくる。その死体にはいったいどんなドラマと謎があったのか―。東京の玉川上水を舞台に少年同士の愛憎を描く、歌野晶午「玉川上死」。『聖域』で活躍する山岳遭難救助隊が登場する、大倉崇裕「捜索者」。『女王国の城』の前日譚、木曾の桜川での事件を江神が鮮やかに解く、有栖川有栖「桜川のオフェーリア」など六篇収録のアンソロジー。 (「BOOK」データベースより)
<ul>
<li>歌野晶午「玉川上死」
うーんさすが歌野氏といった感じのストーリー。
こうなる前に何かできなかったのかと切ないね。</li>
<li>黒田研二「水底の連鎖」
何をおいても、といったファン経験がないので、理解できない心理ですが、本当に心酔するとこうなってしまうんでしょうか。
それを理解できない私は、ある意味で寂しい人?</li>
<li>大倉崇裕「捜索者」
私の弱い、チームワークもの。
いいね、男は(笑)。
トリック的にはなかなか大変そうですけど。</li>
<li>佳多山大地「この世でいちばん珍しい水死人」
ちょっと変わった感じの展開で、登場人物を追うのがはじめ大変でした。
結局、目的は達せられてないのよね。</li>
<li>綾辻行人「悪霊憑き」
なんか読んだことあるなあと思ったら、以前「深泥丘奇談」に収録されているものを読んでいたのでした。
ミステリと言うだけじゃなくてホラーでもあるのかな。</li>
<li>有栖川有栖「桜川のオフィーリア」
殺人事件ではあるのですが、美しい情景が浮かんできます。
久しぶりに江神さん登場でうれしかった。</li>
</ul>
いろんな作家さんの作品を読めるアンソロジーは楽しい! -
プロの小説家の作品をネットで購入・ダウンロードできるサイト「e-NOVELS」 の手により編集された1冊。
『おのおの自由に川を設定し、そこに死体があるところから物語は始まります』―――略称・川ミスを6人の作家(歌野晶午・黒田研二・大倉崇裕・佳多山大地・綾辻行人・有栖川有栖)が書き上げております。
玉川上水を死体が流れている…通報があり派出所勤務の市田は川へ向かい、その姿を確認した。しかし、ジャージの背中に名前を書いた「秋山」になかなか追いつけず、つい声をかけてしまった。反応が返るはずもない死体…ところがそれは「僕のことですか?」と言葉を発したのだ。―――歌野晶午『玉川上死』
川に面した堤防道路では事故が多発していた。そして今日も川に転落する事故がおき、水難救助隊と警察が出動した。川底には通報があった車輌が確かにあった。…しかし、通報されずに未確認だった車も2台見つかったのだ。同じ地点に3台も…これは偶然なのか?―――黒田研二『水底の連鎖』
遭難者を捜索中にあったひとつの死。それは山岳警備隊の松山の心に傷を残し、協力を申し出てくれた彼が沢を滑落していく姿を夢にみてしまう。あれから半年…雪の融けた同じ山に、また死体が浮かんだ。半年前に遭難し、山登りをやめたはずの男の死体が。―――大倉崇裕『捜索者』
行方不明の叔父を探して南米コロンビアに向かうハメになった僕は、14年前の事件の話を聞かされた。麻薬成金が豪勢に「投獄」された刑務所に入るには厳重なチェックがされていた。にも関わらず「いる筈のない者」が殺されたというのだった。―――佳多山大地『この世でいちばん珍しい水死人』
ある早朝、散歩中に死体の第一発見者となってしまった。遺体の身元確認を警察に頼まれて見たその顔に、意外にも覚えがあった。それは*****という悪霊にとり憑かれ、除霊を受けていた女性だった。―――綾辻行人『悪霊憑き』
英都大学推理小説研究会のOBが訪れた。旧交を温めるため…というよりは江神に相談があったらしいのだ。見せられたのは数葉の写真――清流に身を浸し、桜の花びらに彩られた少女の美しい死の姿の。―――有栖川有栖『桜川のオフィーリア』
「川に死体を」
ただそれだけなのに、読んでみるといろいろとあるものですね。意表をつくものから叙情的で美しいものまで…。それぞれの作家も楽しんで書けたのではないかと思います。…まぁ、「ミステリーズ!」に掲載する締め切りまでには、苦しみもあったようですが?(あとがき参照) 綾辻さんってばありかわらずお茶目だ(笑) そしてクロケンの動揺の仕方に親近感が湧きました。
一番面白かったのは…うーん「玉川上死」かしら…さすが一番手・切り込み隊長!短編ながらウマイ。そして昨今のニュースのこともあり、考えさせられますね…
個人的には久しぶりの江神さん登場!の「桜川のオフィーリア」に嬉々としました。第4長編、楽しみにしてるよ有栖川先生!! -
作者多数の場合は一番面白かった作者の名前で分類と言うルールに従って登録したのだが、6人中4人があ行。これでは誰が一番がわからない。なかなか分類も難しいものである。ちなみに一番面白かったのはオープニングの玉川上水に死体が流れる話。人形が途中で引っ掛かったりしたらどうしようなどと、読んでいるこちらが心配になるくらいアリバイ工作としては乱暴だが、作中の推理はあくまでも仮説。真実は明かされないエンディングをうまく使っていた。後の作品は面白いのもあり今一つもあり。連作とはなかなか難しいものなのだなと実感。